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未来で起こる殺人を超能力者の予知で防ぐＳＦポリス・アクション『コート・イン・ジ・アクト』。第六弾は原稿用紙で750枚、文庫本なら500ページの大長編でお届けします。
　
おちゃらけた話が続いていましたが、この長編はハードでシリアス。古都・鎌倉で爆弾テロが発生する。〈予知システム〉がある社会でも、こうした犯罪はなくならなかった。むしろ、イタズラ目的に、これをやらかす人間が現れている始末だった。
　
つまり、予知で未然に防がれるのを前提にした愉快犯だ。爆弾の処理だ解除だ市民の避難だといった騒ぎが見たいだけの犯行で、凶悪性はないけれどもしかし悪質きわまりない。この事件もまずはそれか、と思われたが、爆弾が仕掛けられた先は病院の産婦人科だった。
　
赤ん坊が生まれる場所だ。現場は大パニック。犯人はメッセージを送り付け、『これは始まりだ』と告げてくる。我々は神に代わって堕胎する医師に制裁を与える者だ。中絶は神に背く行為である。よって禁止されるまで、我らは爆弾を仕掛け続ける！
　
中絶手術反対テロ！ そんなことされたら女は誰も子を産むために病院に行けなくなるではないか！ ほんとにそんな目的のテロをやらかそうと言うのか？
　
というのが今回のお話。今度ばかりはマジでやらせていただきます。国を揺るがす大事件を主人公は解決できるか？