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 窮地に陥った場合、多くの冒険者の頭には2つの考えが瞬間的に浮かび上がってくるもの。白か、黒か。
 まず、自らの経験にもとずいた最善と思える選択肢を反射的に発想し、その後でその考えを否定する反対の意見を最初の発想を補うかたちで用意してしまうのである。
 素早く発想して結論を急ぐ理由は、それが命を賭けた戦場であるからだ。
 そして、その窮地が苦しければ苦しい程に、冒険者はその反射的に想い浮かんでしまった2つの考えに捕らわれ、縛られてしまう。

 シーフを失い。
 コボルドの巣窟に迷い込み。
 そして、突然の魔人の出現。
 5人が瞬時に発想したものは「生きる残る」と「生き残れない」。
 苦境の5人は、まったく予期しなかった魔人の登場によって混乱し、方法論を飛び越えて結果を発想してしまった。誰1人として目の前のルール破りな在りえない存在に対して、真剣な疑問を投げかける事をせずに、全員が速やかにこの2つの発想に引きずり込まれてしまった。
 とくに前衛で戦う者達は、瞬時に答えをだして対応しなければならない戦場なだけに、この事に陥りやすく、しかしこれは職業柄仕方がないともいえる。
 短気な戦士と、わずらわしい事を嫌った侍ではその縛りから脱することなどは到底無理であろう。勿論、若い2人にもそこまで考える経験値はない。つまりは、この状況を打開できるとするならば、後衛の熟練僧侶の他にはいなかったのだ。
 しかし、僧侶が真実に辿り着くのは遅すぎた。

 単体に対して抜群の強さを発揮する血の気の多い戦士。
 経験豊富で冷静沈着、だが決断力に欠ける僧侶。
 前衛の戦いに特化する剣豪の侍。
 この3人を統率していたのは切れ者のシーフであった。シーフさえ居れば、カメレオンの魔術に翻弄されるような事態には陥らなかったであろう。
 苦境の中でも常に正しい道に導いてきたリーダーを軽率にも失うと、途端に安易な冒険は一転し、5人に次々と災いが降りかかった。
 ダンジョン内で策もなく後手に回れば追い込まれて命を失う。熟練の冒険者が在籍するパーティーとしては笑い話の様な失態である。勿論、4人がこの話を笑って話せるのは地上か地獄かの2つに1つ。
 たたみ掛けた悪循環。
 もう取り返しはつかない。
 幻影の攻撃を避ける為に体力と魔法を消耗しすぎてしまった。まやかしの足枷が外れた後に4人を襲ったのは、僅かな安堵感と激しすぎる精神的疲労。




 NAME    CLASS  AC  STATUS   MP  SEX  AGE
 ガルシア   戦士    1   125/215  00/00  ♂  33
 ミュラン   聖騎士   3   065/105  04/32  ♂  22
 クライヴァ  僧侶    2   048/098  11/89  ♂  38
 スカパル   魔法使   4   055/065  27/58  ♂  19
 ジゾット   シーフ   1   ----/ 死  11/43  ♂  28
 助九郎    侍     3   ----/ 死  03/55  ♂  27