完全犯罪研究の「路傍の石」
ただ、昔の戦国時代は、確かに群雄割拠ということであったが、実際には、
「いずれは、戦のない世に」
ということで、そのためには、
「強力な力によって、国を統一することが必要だ」
ということで、その頂に立つのは、自分たちと考えてのことであろう。
確かに、
「天下を握りたい」
という意識は当たり前のようにあるだろうが、
「戦のない世界を作る」
ということで、
「強力な中央集権国家」
つまりは、
「幕府や朝廷によって支配される世界」
というのが理想とされてきた。
だから、戦国大名というのは、名ばかりとはいえ、
「将軍」
というものを祀り上げるために、
「都に上る」
ということを画策していたのであった。
それは、
「あれだけ独裁政権を持っていた」
と言われる織田信長にしても同じことで、彼も、
「将軍」
であったり、
「帝と呼ばれる天皇」
に対して、敬意を表していたのだ。
本来の、
「天下統一」
と言われるのは、
「全国の統一」
ということではなく、
「畿内の統一」
ということだったのであろう。
だから、信長は、地方の支配というものを、
「自分の武士団を地方に派遣し、方面軍」
ということで、統治に当たらせていたということであった。
だから、今の時代の、
「世界平和」
というものも。確かに、
「世界に君臨する」
という人物が世界を統一するのが一番いいのかも知れないが、範囲が広く、
「主義主張が、広範囲にまたがっている」
ということから、余計に難しいといってもいいだろう。
しかも、
「闇の組織の暗躍が、戦争屋というものであれば、厄介なことで、世界平和などというのは、訪れない」
ということになる。
ただそれが、
「世界の力の均衡」
というものに役立っていれば、それはそれで正解ではないか?
といえるだろう。
確かに、
「秘密結社」
というものの暗躍が、どのような存在意義になるかと考えれば、
「必要悪」
というものがどういうものかということも、自ずと分かってくるというものである。
今、秘密結社の中で、
「警察側」
と、
「暗躍する悪の秘密結社の方で、それぞれ、歴史の核心に迫る」
という研究が行われているという。
そお研究に携わっているのは、一人は、
「警察側の人」
ということで、名前を、
「二宮教授」
という。
彼は、警察をキャリアで入ったのだが、警察に入った中で、科学的なことに関しては、
「数十年に一人の天才」
と言われていた。
しかし、彼の研究は、少し他の人とかけ離れたところを研究していて、本来であれば、
「警察の仕事に関係のある研究」
とは程遠いと言われていた。
ただ、彼は警察組織に入りたいという意思は強かった。
しかし、それが、
「勧善懲悪としての意識」
というわけではなく、別に、
「犯人を許せない」
であったり、
「犯罪をなくしたい」
という意識が強いわけではない。
ただ、自分が考えていることを達成させるには、
「警察の研究所」
というのが一番の近道だと考えたからであった、
実際には、
「国家における最重要機密」
ということであったが、学生であっても、天災と呼ばれる連中で、いずれは、
「国指定のどこかの研究所で研究を行う」
ということが約束されているような人であれば、ある程度は、知られているということになるだろう。
実際に、
「国家機密」
と言われる研究所は、
「警察組織の中だけにあるものではない」
もちろん、民間にも似たような組織はあるわけで、その民間ではできないような組織を、国家が担っているといってもいい。
そもそも、国家としては、
「今でこそ、国が運営しているが、ある程度まで研究所の体制が出来上がれば、民営化というものを視野に入れる」
ということであった。
そのために、今は、
「国家予算」
というものを、
「いかに国民に悟られないようにしながら、組織を運営しているか?」
ということが重要なのであった。
実際には、
「警察組織」
ほど大きなものではない研究所で、
「警察組織の研究所」
よりも後にできたところが、
「先に民営化した」
というところも結構ある。
その時に、
「速やかな民営化を行う」
ということで、秘密組織の存在というものが、最悪バレたとしても、
「諸規模な組織であれば、何とかごまかせる」
と考えている。
それこそ、
「木を隠すなら森の中」
といってもいいような発想で、
「肉を切らせて骨を断つ」
というように、相手を欺くことで、こちらの作戦を優位に進めるということができるということである。
「警察の研究所」
というもので研究しているのは、
「二宮博士」
という人物であった。
さらに、同時期に、
「悪の秘密結社」
と呼ばれている組織で研究を行っているのが、
「市場博士」
であった。
二人は、中学時代からの知り合いで、高校卒業後は、どうなったのか、お互いに知らなかった。
そもそも、
「国家の最高機密」
というところに入ったのだから、当然、
「お互いのことは、分からない」
と思っても別に当たり前のことであった。
それぞれの研究
二宮博士は、警察組織に入っての研究なので、実際に、
「存在が消された」
というようなことはなかった。
ちゃんと、住民票も存在しているし、世間体には、
「警察の科学捜査班」
ということになっている。
ただ、その立場としては存在しているが、あくまでも、
「空気のような存在」
ということである。
つまり、
「出世もしなければ、外部の人間はおろか、警察内部の人と会う」
ということもないというのだ。
「家族はどうなる?」
ということであるが、
「帰省などは定期的に行っていて、ただ、余計なことを言わない」
というだけだ。
家族の人間には、
「警察の化学班にいる」
ということを言っているので、別に仕事のことを話さなくても疑われるということはない。
むしろ、昔から、
「無口だった」
ということで、
「別に、誰からも疑われることもなかったのだ」
彼のような
「特殊組織」
というものに所属している人は、全体で、100人くらいだろうか?
これは、
「警察庁と、公安委員との間で極秘に作られたもので、実際の、警察組織とは、直接の関係がない」
だから、
「事件に関係することもない」
つまりは
「絶対に、犯人と疑われるところにはいない」
ということでもあるのだ。
もし、何かの偶然が重なったりして、容疑者の一人に出てきたとしても、警察の捜査では、
「絶対にたどり着けない」
というところにいるというわけだ。
さすがに、
「死んだことにする」
というわけにはいかないし、
「上からの圧力」
ということであれば、逆に、自分から、彼らのことを公表しているようなものではないか。
それを考えると、
「どのように警察内でごまかしているのか分からないが、そこには、別の組織が暗躍している」
ということになるのだろう。
それだけ、
作品名:完全犯罪研究の「路傍の石」 作家名:森本晃次



