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ひなた眞白
ひなた眞白
novelistID. 49014
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孤独たちの水底 探偵奇談12

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苦しいけれど、せつないけれど…今の関係を終わらせるよりは、逃げ続ける道を選んでしまう。

「うっわあ、キレー…」

弓道場を出て裏山を見上げる。
参道を彩る灯。紅葉を照らす幻想的な光景に、郁は魅入る。山全体がぼんやりとした灯りに包まれている様子は、まるでおとぎ話の世界のように非現実的である。

「境内まで行けば、屋台もあるって」
「お腹減ったねー!食べるぞー!」

郁らは用意したお面をそれぞれ被り、参道を目指す。神様とすれ違う、そんな不可思議な話に、郁の心は踊るのだった。




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