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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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隠子の婚約+美人の退職+愛娘の受験+仕事の責任=幸せの1/2

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第26章 結果に向けて



 成人の日を挟んで翌週の出勤日。博之はまず、小原に声をかけた。
「どうだった?」
「もう、一旦落ち着きました」
「なんか話し合いでもしたの?」
「ええ、でももうなんか、喉元過ぎたみたいに言うんです」
とても悩みながら、うつむいてゆっくりと話す小原。
「反省してないって感じで?」
慎重に質問する博之。
「反省してるっちゃ、してるふうですけど。なんかこう私、納得いかないって言うか」
「そりゃ小原は浮気された側だから、納得行くはずないだろ。もういいの?」
「いやですけど、事実は変えられませんから」
博之はあっさりしている小原を見て意外に思った。(自分を裏切るようなことされて、もっと怒ると思ってたのに。悲しんでるだけなのか。いつも旦那のこと悪く言う割には、愛してるんだな)
「じゃ、後は時間が経てば仲直りってわけか」
「そうじゃないですよ。病気なのかハッキリさせてもらわないと」
思い出したように顔を上げて、急に早口で話す小原。
「そりゃそうだな。検査しに行かせたの?」
びっくりして、露骨な質問をしてしまう博之。
「まだ行ってくれないんですよ。舌のデキモノ痛がってるのに」
「ええ? なんで?」
「さあ。私はすぐに行きました」
「・・・ああ、そうか、移ってるかもしれないしな」
小原はようやく、博之の顔をじっと見て話し始めた。
「ああいう病院の先生って、冷めてるんですよ。クリスマス頃に旦那が風俗行ったって言ったら、『最近は、でしょ』って言われたんですよ」
「あ、そういう感じか。もう聞き飽きてるんじゃない?」
「そんなに頻繁に行きますか?」
「行く人はしょっちゅう行くんじゃない?」
「旦那はそうじゃないと思うんですけど、何でイヴに行ったんですかね。次の日によくクリスマスケーキ買いに行けましたよね。私喜んで損した」
「クリスマス割引があったとか」
「ケーキがですか?」
「いや、風俗のこと」
「そうなんですか? そんなのあるんですか?」
「俺は知らないけど」
「そうだとしたら、行き慣れてますよね」
「俺は知らないけどね」