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ihatov88の徒然日記

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30 左利きの日 8.13



 8月13日は何の日でしょうか?
 見出しにガッツリ書いちゃってますが、今日は「左利きの日」なんだそうです。
 今朝マイカーに乗ってメイン電源を入れたら、

   今日は8月13日です。左利きの日です

と教えてくれて初めて知った次第です。
 どうでもいいっちゃいいんですけどワタクシにはそうでもなかったりで、と言いますのもワタクシ自身が左利きなんです。

 古今東西いつでもどこでも全体のおよそ一割が左利きだといいます。原因については詳しくわからないそうです。遺伝とか、DNAの突然変異などではないそうなのです。寄しくもその一割になってしまったのです。身内には誰もおらんのに。
 とにかく、左利きであるということは不便の連続なのです。基本的に目に見えるものや動作がすべて逆なんです。教えられるまで字は鏡文字で右から左に書くし、「巻く」ものはすべて逆巻きになります。極端な例で言えば、何も知らない子供は時計の回り方さえ違和感を覚えたりします。それで小さい頃は親に
「この子、何かちょっと違う」
と思われてたようでした。確かにそうです、逆にものが見えるのですから。子供はそれが普通なので「違う」というのがわからないのです。なので「左」と「右」の概念は人よりも定着するのが遅かったような気がします。実際に幼稚園の時、一人独楽が回せず泣いていました。そりゃそうです、先生もワタクシが一生懸命左巻きで回そうとしてたのがわからなかったんですから……。
 世の中九割が右利きなので、発明品のほとんどは右利き仕様にできています。機械で言えばカメラのシャッターや自販機のお金入れるところ、切符の自動改札機などはすこぶる不便です。それ以外では文字なんかも右利き仕様です、左では書きにくいようにできてます。
 まあ、自分が左利きであることや、設備を変えて欲しいとは全然思いません、半ば諦めに似たところがあるので。
「まあ、そんな人もおるんやで」
と思ってくれたらいいのです。好きでやってるワケではないのでこればっかりはどないもこないも――です。

   * * *
 
 そんな肩身の狭い左利きのワタクシですが、私と同じ左利きの人に会う機会は多い方です。と言いますのも友人(彼も左利き)がネットを使って左利きだけのサークルを作ったのです。現在メンバー9人すべてがレフティ。年齢性別様々ですが、これが集団で行動すれば面白いのです。
 みんなで食事に行けば全員左利きですのでみんな左手で箸を持ちます。みんなでキャッチボールしたらみんな左投げです。それを見た周囲の人の表情がなんとも滑稽なのです。やっぱりみんな左ならおかしく見えるみたいです。うちらはなんとも普通にしているのですが。
 左利きの嘆きは右利きの方々にはなかなか分かっていただけません。というのも日常の作業で違和感を覚える機会が絶対的に少ないからです。席に座る時は大概左端を好みます。箸やペンを持つ肘が隣の人に当たると煩わしいからです。PCのマウスだって通常右にありますよね、自分が使う時は付け替えます。
 ですが、その内容を左利きの人に同じことを言うと決まって
「ああ、あるある」
となり盛り上がります。日常に感じる不便、同意してくれると何だか外国で日本人を見つけた、若しくは日本語で対話ができたかの如く嬉しくなります。 
 
 ところで「左利きの日」といっても特に何が変わるワケでもないですがね。それもなんか左利きの日らしいと言えばらしいんですな……。

作品名:ihatov88の徒然日記 作家名:八馬八朔