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夢のあれこれ

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「事故の惨状というものをリアルに覚えている」
 ということではなく。逆に、
「終わるはずのところで終わらずに、覚えている」
 ということからの、リアルさということであった。
 そう感じると、
「本来の夢というのは、本当はその先も見ていて、そこから先は、忘れてしまうという夢なのではないか?」
 とも感じられた。
 こちらは、
「いい夢を忘れてしまう」
 というよりも、もっと確実性のある夢ということで、
「まず、自覚することはない」
 といえるだろう。
 そう思えば、
「これこそが、予知夢というものなのではないだろうか?」
 と感じた。
 そして、
「今自分は、目の前にいるくたびれた男性から目が離せなくなっているんだ」
 と思うのだった。
 そう思うと、
「目の前にいる男性」
 というものを、
「本当に初めて見るんだろうか?」
 というものであった。
 つまりは、
「デジャブ現象」
 という感覚で、
「どこかで会ったことがあるような気がする」
 というものであった。
 しかも、
「ごく最近に出会ったという感覚」
 ということであった。
 顔もハッキリしない相手であり、しかも、
「ここまで崩れてしまっている人になど、知り合いはいない」
 と思うと、
「やはり、デジャブなのかも知れない」
 と感じ。
「誰か本当に似ている人とかぶってしまったのかも知れないが、本当に知らないのよね」
 と思うと、
「夢の中で見たのを、今思い出しているのかも知れない」
 と思うのだった。
 この男性を見ていると、それこそ、
「旦那」
 という感覚にもなった。
「これが将来の旦那だったら」
 と考えたが、すぐにそれ以上考えるのをやめた。
「これ以上同情してしまうと、私が抜けられなくなってしまう」
 という気持ちからであった。
「少なくともこのまま、旦那に感情移入してしまうと、今までの自分の感覚と違った気持ちになるかも知れない」
 ということであった。
 ただ、何やらその男性が、まったく微動だにしないということから、
「魂が抜けてしまっているのでは?」
 と感じた。
 それこそ、
「幽体離脱」
 ということであり、
「自分の夢の中で、誰かの夢が共有している」
 ということもあるのではないかと感じられたのだ。
「夢の共有」
 という意識は、今までにもあった。
 というのも、
「夢というものを意識するようになった」
 というのは、以前読んだ、
「SF小説」
 というものの中にあった概念であった。
「夢を人と分かち合う」
 というような夢で、その話に出てくる夢というのは、
「怖い話」
 ということではなく、
「メルヘンチックな話」
 ということだったのだ。
 今回思い出したのは、その時に読んだ
「SF小説」
 だったのか、それとも、
「夢を感じている自分」
 ということだったのか、正直分かるわけではなかったのだ。
「夢というものがどういう効果を自分にもたらすか?」
 ということを、かつて考えたことがあったとは思ったが、
「もう、この気持ちを思い出すことはないだろう」
 と感じたというのを、今の段階で感じていた。
 夢について思い出そうとすると、そこに、
「意識に反するギャップのような感覚」
 というものを、その時のつかさは感じているのであった。
「夢というものが、誰かと共有している」
 という感覚を今さらながらに思い出してみると、
「まるで、前からずっと感じてきたことのように思える」
 ということであった。
 もっといえば、
「予知夢というのも、今回だけのことではなく、今までずっと感じていたこと」
 ということであり、ひょっとすると、
「夢というのは、続きということであり、起きている間も見ているのではないか?」
 と感じてみたり、あるいは、
「マトリョシカ人形」
 であったり、
「合わせ鏡」
 のように、
「夢の中に夢がある」
 という
「無限のもの」
 という感覚で、それこそが、
「予知夢というものを成立させているのではないか?」
 と感じるのであった。

                 大団円

 秋山義男が交通事故に遭って、幽体離脱の状態になり、まだ病院をさまよっている時であったが、その時、
「自分がどのように個通事故に遭ったのか?」
 ということが、走馬灯のようによみがえってきた。
 実際に、誰か女性ともめていて、思わずその場所から走り去ったということは分かっていた。しかし、その先が分からないということで、そもそもの、
「なぜ、そこで女性ともめる理由があるのか?」
 そして、
「その女性が誰なのか?」
 ということであった。
 その女性は、どう考えても自分の知らない人であった。
 ただ。その女性は完全に自分に対して怒りを感じていて、
「あなたが私のいうことを聞いてくれないから」
 ということを言っているようだった。
「だんだんと思い出してきた」
 と感じた。
「そんなことできるわけはないじゃないか」
 と、俺は言っている。
 これは、相手が誰であっても、内容の重さから考えると、自分であれば、
「こういう言い方をするのは、普段からの自分だ」
 と考えるのであった。
 ただ、よく見てみると、
「初めて見るはずなのに、前にもどこかで?」
 と感じた。
 それは、完全に、
「デジャブ現象だ」
 ということに気づいていた。
 そう思うと、この時の彼は、
「夢の共有ではないか?」
 とすぐに感じたのであった。
 この時、彼は、病室からどうも、別の場所にテレポートしていたのだ。
 いや、幽体離脱しているのだから、テレポートくらいは、普通のことなのかも知れない。その時、
「俺は死んだんだ」
 という意識を持った義男とすれば、テレポートくらいは、当たり前のことだと思っていた。
 しかし、その時に感じた夢の共有という感覚は、今までにまったく感じたことではなく、
「時々感じていたことだ」
 と思った。
 だが、それは
「生前に見た夢」
 ということではなかった。
 そのことは、
「死んでいるのに意識がある」
 ということが不思議だと感じないのと同じで、
「辻褄が合っていないことのようだが、自分の中で納得ができることである」
 と感じたのだった。
 義男がテレポート下先に、一人の、
「くたびれた男」
 というのが、バーのカウンターに頭から崩れているのだ。
 それは、
「隣に、つかさがいる」
 という光景であった。
 顔を伏せた男は、死んでいるようにしか思えない。
 ただ、横にいるつかさも、カウンター内にいるマスターも、平気で見ているだけだ。
「眠っているようにしか見えないのかな?」
 と思ったので、もう一度見ると、
「確かに男は死んでいる」
 と思った。
 その理由は、
「魂が抜けている」
 と感じたからだ。
 そこで、義男は思わず、その男に乗り移ってみようと感じた。すると、実際に乗り移ることができたのだ。
 まわりの人は、
「寝ている」
 と思ったのだから、実際に目が覚めただけということで驚いているようには感じられなかった。
 しかし、それは一瞬だけで、次の瞬間、つかさは、男を見ると、
「ぎゃっ」
 といって叫んだのだ。
作品名:夢のあれこれ 作家名:森本晃次