過去と未来の人類
それを考えると、逆に、国民にいわないということは、影での研究を行うに際し、国民から、
「無駄遣い」
と称されないということでは成功なのかも知れない。
へたに、国民に知られてしまうということになると、国民は、
「バブル崩壊」
という苦い経験があることから、
「政府の無駄遣い」
というものは許すわけはないからだ。
特に、
「定期的に起こる、政府による人的なトラブル」
つまりは、
「慢性的な怠慢によって、大きな社会問題を引き起こす」
ということで、特にひどかったのが、
「2010年より、ちょっと前くらいだっただろうか、政府が、慢性的な処理をしていたことで、国民の年金が誰のものなのか分からなくなった」
と言われる、
「消えた年金問題」
というものであった。
この時は、さすがに、
「政治に無関心」
という国民のほとんどは、政府に対して怒りをあらわにし、結局、それまでにほとんどなかった、
「政権交代」
というものが起こったのであった。
数年でまた元の政府に戻るということになったが、あまりにもお粗末といえばお粗末だったということであろう。
そんなお粗末な時代もあり、2030年まで来たわけだが、
「コンピュータ開発」
「タイムマシン研究」
というものは、
「地球滅亡の危機」
ということと密接にかかわっているということで、政府の中でも、
「新任のおける」
という人が責任者ということで行っていたのだ。
「民間の研究所」
であったり、
「著名な学者」
という人たちが、政府の私利私欲にまみれた思惑に染まることなく、研究が行われていた。
だから、あくまでも、この研究チームは、実際には、
「政府の直下」
にも存在はしているが、その組織の本当の上というのは、
「天皇直属」
という組織であった。
つまりは、
「政府と横並び」
ということで、それこそ、
「完全に極秘な組織」
ということであった、
今の日本国というのは、
「大日本帝国」
というものとは違い、
「天皇は象徴」
ということになっている。
しかし、このような、
「特殊プロジェクト」
という緊急性というものを考えると、
「象徴天皇制」
というのはありがたいことで、
「政府を欺き、国民を欺く」
ということではありがたかった。
「敵を欺くにはまず味方から」
ということで、本来の民主国家であれば、
「ありえない」
といってもいいだろうが、今までの日本国の反省から考えれば、
「天皇直轄」
というのも、やむを得ないということである。
そもそも、
「バブルの崩壊」
によって、政府が隠蔽したということを考えると、その問題は、
「放ってはおけない」
ということであり、
「二度とこんな問題を引き起こさないようにしないといけない」
ということで、
「天皇やその側近による、新たな国家体制」
というものができていたのだ。
だから、国民が
「研究などできていない」
ということを感じさせるように、
「フレーム問題」
であったり
「タイムパラドックス」
などという問題を表すことによって、
「理屈でも開発は難しい」
ということで、あくまでも、
「近未来における発明」
ということでとどめておいたといってもいいだろう。
それを考えると、
「それら二つの問題は、二つで一つ」
ということになる。
「一蓮托生」
という問題でもあり、やはり、
「どちらかが欠けても、社会問題は解決しない」
ということであった。
それが分かった時、
「二つの開発は、かなり軌道に乗ってきた」
といってもいい。
実際には、昭和の終わり頃に、
「一度、結界を突破できるに十分」
と言われた発想が生まれたことがあったが、その研究を進めることができなかった。
というのは、
「その研究を進めようと考えた時、バブル崩壊の問題が見えてきたからだった」
ということであった。
つまりは
「バブル崩壊」
というものを考えていることを表に出すと、
「タイムマシン」
や、
「ロボット開発」
というものの研究も表に出さなければいけなくなり、そっちの方が問題が大きいということで、
「バブル崩壊」
というものを分かっていながら、
「それを表に出すことは控えなければならない」
ということになったのだ。
それを考えると、
理屈としては、
「それが一番の最良の策だったに違いない」
といえる。
これは、実際には、
「政府の誰も知らない」
ということで、
「ロボット開発」
であったり、
「タイムマシン開発」
に携わっているという一部の人たちだけが知っているという、
「最大級の国家機密」
ということになるのだ。
それを守るために、犠牲になった人がいなかったとは言い切れない。
それだけ、国家機密としては、
「最大級」
ということであった。
だからこれは、
「日本を属国」
としている国にさえも、機密にしている。そういう意味では、日本という国は、機密に関しては、一流だといってもいいかも知れない。
過去から未来へ
過去の2000年という時代に来た真田正敏であったが、2030年では、55歳であったので。2000年のこの時代では、自分というのは、25歳ということであろう。
今でこそ、
「国家を超越する組織である、天皇直下という秘密組織」
というものに所属しているが、当時はまだ、大学を卒業して、民間の企業に入ったという頃であった。
実際には、2010年になってから、
「国家プロジェクト」
というのが、
「ステルスで立ち上がる」
ということから、そこに入るということを、国家命令ということにされたのだった。
実際には、
「戸籍まで消して」
ということで、
「不慮の事故で、死亡」
ということにされてしまったのだ。
幸いなことに、家族もおらず、結婚もしていなかったので、
「悲しむ人」
というのもおらず、彼本人が、
「人と交わることを嫌っている」
ということで、国家の仕打ちを、
「理不尽だ」
とは思ったが、別に、
「嫌だ」
という思いはなかったのだ。
実際に、
「秘密研究室」
というところに入っても、研究は、
「個人が自由にさせてくれた」
ということで、
「これほどありがたいところはない」
と思っていた。
そもそも、
「やりがいさえあれば他には何もいらない」
と思っていたので、実際に、その世界に入ることができたのだ。
ただ、
「結婚したいのであれば、組織の中でしかできない」
ということであったりと、
「自由」
というものはほぼほぼなかった。
といってもいい。
それでも、
「自由」
というものは、研究に関してというだけで、
「社会的な自由」
というものがなくても、
「抑えつけられる」
ということさえなければいいということで、それこそ、彼にとっては、
「これほどありがたい」
というところはなかった。
ただ、秘密に行っていることは、
「正義なのか?」
「悪なのか?」
ということは分からない。
そもそも、
「正義や悪」



