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一感情全偶然

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 というのが、本当は、夫婦間というものではないだろうか?
 それを考えると、
「夫婦という絆を、勘違いしてしまうと、一度狂った歯車は、元には戻らない」
 ということになる。
 なんといっても、
「夫婦というのは、あくまでも他人なのだ」
 ということである。
 結婚したからといって、血のつながりというものができるわけではない。
 分かり切っているつもりだったのに、実際はそうではない。
「結婚前や、恋愛期間中であれば、見えなかったものが、見えるようになってくる」
 ということになると、
「どうして結婚なんかしたんだろう?」
 と思う人もいるだろう。
 だから、
「成田離婚」
 というスピード離婚ができるのだ。
 実際に、
「今だったら、取り返すことができる」
 ということで、
「結婚という選択が。人生の間違いだった」
 と考えれば、昔であれば、
「離婚などありえない」
 という時代があった。
 特に、
「媒酌人に許可を得る」
 ということであったり、
「あれだけ祝福されて結婚したのに、まわりに合わせる顔がない」
 ということだったりする。
 もう一つ、リアルな問題として、
「戸籍が汚れる」
 ということであった。
「今でこそ、バツイチなどという言葉は、そんなに悪くは言われない」
 ということであるが、以前は、
「出戻り」
 などというものは、
「実家に戻っても、まるで隔離するかのように、親が、恥ずかしいから、表に出なさんな」
 というようなことを言ったりしたものだろう。
 もっと言えば、
「早く、どこか嫁入り先を見つけて、他に追っ払わなければ」
 とも考えていたのかも知れない。
 もちろん、昔であれば、
「嫁いだ家で、嫁舅問題」
 というのが勃発し、
「そこにいるのも、実家に戻るのも地獄」
 ということがあっただろう。
 だが、今の時代は、
「離婚すれば、嫁さんは実家に戻る」
 ということも減ってきた。
 そもそも共稼ぎをするということで、生活能力はあるといえるのだから、
「一人暮らし」
 という人もたくさんいるだろう。
 昔は、旦那が説得する時、
「お前は離婚して、一人でやっていけると思うのか?」
 というのが、一つの殺し文句だったといってもいい。
 しかし、それも、
「帰る実家はない」
 という人には通用したことであろう。
 今の時代は、男女ともに、
「バツイチは普通」
 ということで、却って、ある程度の年齢の男女が、
「いまだ結婚歴がない」
 ということの方が敬遠されるであろう。
 なぜなら、
「結婚しないというのは、何か深い意味があるのではないか?」
 と勘ぐられることになり。
「借金がある」
 ということだったり、
「肉体的な欠陥がある」
 ということであったり、
「同性愛者ではないか?」
 とまで疑われていたものだ。
 今の時代のように、
「結婚しない男女」
 というものが多くなければ、どうしても、何かの欠陥というものを想像するのではないだろうか?
 ただ、今の男女は、
「結婚というものにこだわっている」
 というわけではなく、
「男女交際すら、昔とは変わってきている」
 といってもいい。
 特に、
「草食系男子」
 という言われ方をしている男性は、
「合コン」
 などで知り合っても、以前でいうところの、
「お持ち帰り」
 というものをしない人も増えてきているという。
 それこそ、
「男女間において、セックスというものですら。面倒くさいものだ」
 という考えかたなのではないだろうか?
 そもそも、
「離婚するくらいなら、結婚しなければいい」
 そして、
「結婚しないのであれば、交際もしない方がいい」
 そう考えると、
「男女関係というものが、面倒くさい」
 という発想になっているということであろう。
 そもそも、
「種の保存」
 というのは、性欲というものから出てきているといってもいいのだろうが、生態的に、
「性欲」
 というものが衰えているということであれば、
「離婚する」
 ということも、
「必然的な動き」
 といってもいいのかも知れない。

                 終わらせるということ

 だから、
「最初から結婚を考えない」
 という人が多いのかも知れない。
 特に、
「一人で自由に自分のやりたいことをしたい」
 と思っている人は、
「結婚して、奥さんがいると、それまで自由になっていた時間がなくなる」
 ということになる。
 特に、
「男女平等」
 という観点から、
「旦那も、家事や育児を賄う」
 ということが普通という時代になってきたということで、
「だったら、一人でいる方がなんぼかいい」
 というものである。
「嫁さんがやってくれるから、結婚する」
 と思っている人は、最初から、
「結婚なんてしない」
 と思うに違いないのだった。
 なんといっても、旦那としては、
「嫁さんは普段から元々、泣き言や、辛い時の相談はしてこなかった人なので、何も言わないということは何もないのだ」
 と思い込んでいた。
「最初から、まったくの無口ということではなく、自分に対してだけは、楽しそうにしているのだから、何かあったら言ってくるはずだ」
 というように、相手の行動を把握しているつもりで、
「ただ、自分に都合よく考えているだけだ」
 ということであったのだ。
 つまりは、相手とすれば、
「本当は、こちらの方から、アクションを起こしてくれるのを待っていた可能性もある」
 ということに一切認識がなかった。
 それも、話をしなくなった時からではなく、結婚してから、いや、
「結婚前から、その思いをずっと抱いていたとすれば、もう話をしなくなった段階から、あきらめの境地というものが、深く心の中に残っている」
 といってもいいかも知れない。
 そんなことを考えていると、次第に、
「女房が怖い」
 という気持ちになってきた。
 最初こそ、
「あいつだって。これまでの交際期間の楽しかったことは覚えているはずなので、その時の気持ちにさえなってくれれば、絶対に戻ってきてくれる」
 と思っていたのだ。
 しかし、
「それが間違いだった」
 と、思うと、今度は、
「どうしていいのか分からない」
 という、途方に暮れた感情が生まれてくるのだった。
 となると、今までは。
「これ以上、相性が合う人はいにあ」
 と思っていた相手が、
「面と向かって話すのがこれほど怖い相手だったとは」
 と感じることで、
「これ以上の話し合いをするのが怖い」
 と思い始めた。
 こうなると、もう離婚までは一直線ということで、説得などできるはずもないのであった。
 結局、
「まだお互いに若いのだから、いくらでもやり直しができる」
 といわれてしまうと、
「その通りだ」
 と感じ、離婚はあっという間に成立するのであった。
 離婚してしまうと、
「何を俺は最後までこだわっていたんだ?」
 と思った。
 説得しようなどという気持ちは、離婚してみれば、まったくの無駄だったとしか思えない。へたをすれば、
「説得など無駄な時間だった」
 ということで、さらに、
「説得など考えなければ、あんな怖い思いせずに済んだ」
 ということで、
作品名:一感情全偶然 作家名:森本晃次