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一つではない真実

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「発掘された白骨が、本当に最初からそこに埋まっていたのか?」
 と考えたのだ。
「いずれは、どこかのタイミングで発見されるべきものだった」
 というのは、
「犯人による、いろいろな工作から考えられる」
 ということである。
「犯罪において、容疑者の中から、犯人を絞り込む」
 ということで、いくつか考え方がるだろう。
 たとえば、
「動機の有無」
 というのは当たり前のことで、
「アリバイの有無」
 というのも、物証からの考え方である。
 そして、もう一つ、考えられることとして、ある意味、
「一番説得力がある」
 というのは、
「被害者が死ぬことで、誰が一番得をするか?」
 ということである。
 特に、犯人が、
「策を弄する」
 という場合には、一番考えるべきことなのかも知れない。
 普通であれば、捜査員のほとんどは、
「そんなことは百も承知だ」
 と思っているくせに、結局は、
「犯人の策に嵌り、別の方向にいざなわれる」
 ということが往々にしてあるということだ。
 特に、
「警察の通り一遍の捜査」
 であれば、限界があるといってもいい。
 しかし、これは、ある意味、
「しょうがない」
 といえるだろう。
 というのは、
「事件が勃発してから、犯人を逮捕し、最終的に、真実を究明し、犯人に、刑罰を与える」
 ということが、一連の事件に対しての対応ということになるのだ。
 つまり、
「警察が動ける範囲」
 そして、その後で、
「検察が送検する」
 ということで、今度は、裁判にゆだねられるということになる。
 そこで、さらに事実関係が認定され、真実が暴かれ、
「刑罰が確定する」
 というところまで考えないといけないということになる。
 だから、
「警察が、犯人を逮捕して、警察捜査でできる範囲での、真実が解明され、そこから送検されることになる」
 ということだが、裁判に入って、相手には、
「被告人の利益を守る」
 ということが、当たり前である弁護士というものが相手だというのだから、
「起訴する」
 というのも、警察で、相手に覆されないほどのものを持っていないと、
「無罪にされてしまう」
 ということになるだろう。
 無罪にされるというのも、
「犯人は、被告に違いない」
 という場合。
 または、
「犯人は他にいて、被告は完全な冤罪だ」
 ということになる場合で、まったく様相は違ってくる。
「警察が一番してはいけないこと」
 というのは、
「なんといっても、冤罪を作ってはいけない」
 ということだ。
 そういう意味で、
「痴漢」
 などという、刑罰的には、
「都道府県条例」
 というものによる、
「迷惑条例」
 というものでしかないのだが、
「一番、冤罪となりやすい」
 というものだ。
 そもそも、
「痴漢犯罪は、現行犯でしかない」
 ということなので、捕まってしまうと、言い訳が利かないということで、
「やってなくとも、自白してしまう」
 ということが多いだろう。
 それでも、
「あくまでも否認し、裁判に持ち込まれる」
 ということになっても、
「ほとんどの場合は、有罪となる」
 というのが、この手の裁判だったりする。
 それを考えると、弁護士とすれば、
「情状酌量によって、少しでも罪を軽くする」
 ということしかないのだ。
 実際には、過料刑というものがほとんどなので、裁判に持ち込むことが無意味といえる。
 なんといっても、
「ほぼ有罪」
 ということなのだから、よほどの維持と覚悟がなければ、裁判に持ち込むことはないだろう。
 逆にいえば、
「無実だ」
 ということを、その時点で立証しているといってもいいのかも知れない。
 それも、
「まったく別の目線からの見方」
 ということになるだろうが、それも当たり前のことであり、
「正論だ」
 といえるかも知れない。
 それだけに、本来であれば、
「警察の役割は重要だ」
 ということになる。
 昭和の時代くらいまでであれば、
「自白」
 というものが、
「最大の物証」
 ということだった。
「犯人が自白すれば、警察側は事件の解決」
 ということになるのだろう。
 だからこそ、警察は必死になって自白を取ろうとするのだ。
 それが結果的に、
「冤罪を生む」
 ということになり、
「自白を促す」
 ということのために、警察は、
「必死になって、被疑者を追い詰める」
 ということになる。
 それが、えてして、
「脅迫まがい」
 ということになったり、
「泣き落とし」
 などというのがあったり、ひどいのになると、
「自白を取引の材料に使う」
 などという警察官もいたりした。
 しかし、今であれば、もし、犯人が自白したとしても、
「実際に裁判に入って、最初の、裁判官による被告に対しての、事実確認の段階」
 というものにおいて、裁判官から、
「あなたの犯行は、検察からこのように送検されていますが、間違いないですか?」
 と聞かれた時、
「いえ、事実無根です。私は警察の脅迫によって、自白させられました」
 といってしまうと、まったく事情が変わってくることになる。
 その時点で、
「警察が悪者」
 ということになり、
「警察ならそれくらいのことをするだろう」
 と思われるようになり、今では、
「自白というものは、あてにならない」
 と、警察側も考えるようになったのだ。

                 大団円

 今回の事件では、まだ犯人が分かっていないわけで、ただ、犯人の意図というものを、
「犯人の身になって考えてみて」
 それを、
「この事件で、誰が得をするか?」
 ということではなく、
「特になるとすれば、どういうことが考えられるか?」
 として考えた時、思いついたことが、
「後から指輪や、捜査資料が埋められた」
 というだけではなく、
「そもそも、死体自体が他にあって、ここに移されたのだ」
 と考えると、
「あくまでも、事件を結びつける」
 ということが、犯人の目的だと思うようになった。
 そこで、発見された捜査資料に目を通してみたが、その内容とすれば、
「奥さんの浮気調査」
 というものであった。
 しかし、この奥さんは、
「まだ、5年しか経っていないので、失踪届を出すわけにはいかず、離婚することができない」
 というのであった。
 本来であれば、
「死体が見つかれば、そこで離婚はできるだろうから、奥さんにアリバイさえ作っておけば、その場で離婚できたものを」
 ということから、
「誰が得をするか?」
 ということを考えると、
「一番最初に奥さんは、除外」
 ということになるだろう。
 しかし、
「あくまでも、奥さんは、限りなくクロに近い」
 といえるだろう。
 何しろ、まわりを見ると、
「旦那が死んで得をするというのは、奥さん以外にはいない」
 ということからであった。
 今回の事件は、
「5年を隔てて、旦那と探偵が殺された」
 ということからである。
 この期に及んでは、再捜査を行ったとしても、その時のアリバイなどの、物証が出てくるわけもない。
 よほどの証拠でも出てこない限りは、
「誰が犯人」
 ということを特定はできないだろう。
作品名:一つではない真実 作家名:森本晃次