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三すくみの正体

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 当然、
「癒しなどあるわけもなく、ただ、その日、身体で金を稼いだ」
 というだけのことである。
 実際に、
「店として営業している風俗」
 であれば、客の中には、
「時間いっぱい話をするだけで、結局プレイはしなかった」
 という人もいたりする。
「若い女の子と話をするだけで、それだけでいいんだ」
 という人であり、それこそ、
「癒しを求める」
 ということであろう。
 もちろん、その客はその子の、
「常連客」
 ということになるのだろうが、気分としては、
「仕事が終わって帰宅する気分」
 ということで、
「プレイルームが、自宅気分」
 というものであろう。
 だから、風俗のコンセプトの中に、
「人妻ソープ」
 なるものが多いといってもいいだろう。
 実際に、今の風俗店は、
「いろいろ増えてきていて、コンセプトというものが大切になってきている」
 つまり、
「専門店」
 という形の店が多く、
「コスプレ」
 であったり、
「メイド風」
「SM系」
 などという店が増えてきているということでもあるのだ。
「安心安全」
 というものを考えるなら、
「ちゃんと合法で営業しているところ」
 を選ぶのが、当然ということになるだろう。
 現地の、
「無料案内所」
 というところを利用するというのもいいし、
「ネットでの検索」
 というのも、今の時代とすれば、
「正解だ」
 といってもいいだろう。
 少なくとも、
「美人局」
 などに引っかかるということはないはずである。
 また、
「美人局」
 というのは、昔のやくざ的な人たちがやるようなことではない。
 昭和の時代でも、結構あったということだが、蓋を開いてみれば、
「チンピラのような連中がやっている」
 という程度のものではないだろうか?
「これには、一つの考え方がある」
 ともいえる。
 というのは、
「美人局」
 というものは、相手が、
「金持ちで、立場がある」
 ということから、
「立場を失いたくないので、お金で解決しようとするだろう」
 ということで、
「お金を出す」
 と思っているようだが、それは、あまりにも、
「お花畑的発想」
 といってもいいのではないだろうか?
 というのも、確かに、
「お金で解決しようと思って、金を出す」
 というのは、
「犯人グループにとって、実に都合のいい考え方だ」
 といってもいいだろう。
 しかし、実際には、被害者側からすれば、
「お金の使い方」
 というものに、他の選択肢があると考えるということもできるわけで、
「その考えを、犯人グループ側が気づかない」
 というのも、
「普通にありだ」
 と言えなくもない。
 というのが。
「被害者側は、金があって、名誉がある」
 つまりは、
「守るべきものがある」
 ということから、
「ゆすりに屈するだろう」
 と考えるが、逆に、
「守るべきものがある」
 ということは、
「その金の使い方を変えることもできる」
 つまりは、
「お金で裏組織の人を雇う」
 ということもできるわけである。
「金さえ積めば、何でもやる」
 という裏組織のグループがあれば、美人局グループに金を渡さなくとも、彼らを退治してくれるというわけである。
 しかも、
「一度金を渡せば、後腐れなく、退治してくれる」
 というわけだ。
 犯人グループに屈して、一度金を渡すと、相手は味を占めて、
「永遠に金をしゃぶられる」
 ということを考えれば、
「その一度に少々の金がかかったとしても、その一回きりで済むということと、名誉も立場も守られる」
 と考えれば、どっちがいいかということになるのだ。
 そもそも、
「美人局に引っかかる」
 ということで、脅されて、金を払ってしまうということであれば、すでに、
「悪事に加担している」
 ということになるのだ。
 だったら、
「一度で後腐れなく始末してくれる組織があれば、それを利用しない手はない」
 ということになるだろう。
「さすがに、美人局をする連中も、そのうちに、それくらいのことが分かってきたからなのか?」
 それとも、
「美人局自体が、割に合わない」
 とでも思ったのか、一時期多かったかも知れないが、最近では、ほとんどなくなっている。
 といってもいいだろう。
 考えてみれば、
「美人局」
 という考え方は、
「時代に逆行している」
 といってもいいかも知れない。
「オンナを武器にする」
 ということでいえば、非合法なだけに、やる方としても、社会的にもひどい目で見られるということになるだろう。
「だったら、風俗だって、女を武器にしているではないか?」
 と言われるかも知れないが、基本は、きちんと店舗を構えての、合法的な商売である。
 そういう意味では、
「街で声を掛けて、ホテルにしけこむ」
 というような商売も、あるにはあるが、完全に、
「時代遅れ」
 といってもいいだろう。
 それよりも、平成の時代であれば、
「テレクラ」
 というもの、そして、ネットが普及してからは、
「出会い系サイト」
 さらに、今の時代などでは、
「マッチングアプリ」
 などというものに形は変えているが、
「あくまでも、一世を風靡する」
 というもので、長続きしていないというのは、
「裏に詐欺的なものが、絡んでいるから」
 ということになるだろう。
 こうなれば、
「非業補どころか、完全に犯罪に絡んでいる」
 ということになれば、
「誰も手を出さない」
 というか、それ以上に、
「警察が手を出す前に、うまく儲けたところで、手を引く」
 というのが、一番賢いといってもいいだろう。
 特に。
「詐欺的行為」
 というのは、
「警察に尻尾を掴まれると終わりだ」
 といってもいいだろう。
 だから、
「美人局」
 というのも、最近では聞かなくなってきたのであろう。

                 冤罪

 ただ、似たようなもので、
「相手が、悪いことをした」
 と思うようなことで、
「それを指摘することで、相手をゆする」
 という犯罪が他にもある。
 だからこそ、
「女性専用車両」
 というものが出てきたといっていいだろう。
 そもそも、
「女性専用車両」
 というのは、
「痴漢や盗撮から、女性を守る」
 というのが、最大の目的ということになるのだろうが、もう一つの重大な目的ということで、
「男性を冤罪から守る」
 ということもあるのであった。
 つまりは、満員電車の中で、痴漢行為が行われていたとして、それを発見した人が、まるで、
「自分が正義のヒーロー気取り」
 ということで、
「この人痴漢です」
 といって、容疑者と思しき人の手をもって、上に挙げたとすれば、どうなるだろう?
 まわりは、
「推定有罪」
 ということになるのではないだろうか?
 犯罪というのは、基本的に、
「曖昧だ」
 と思える場合は、
「推定無罪」
 ということで、
「疑わしきは罰せず」
 ということが基本なのに、電車の中で、
「あたかも、自分が見つけた」
 とばかりに、自信たっぷりに、ヒーロー気取りになってしまうと、まわりの人は疑わないだろう。
 しかも、
「痴漢行為というのは、卑劣な犯罪」
作品名:三すくみの正体 作家名:森本晃次