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腐食の後悔

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「交渉によって、アバンチュールを楽しむ」
 というものである。
 もちろん、
「いわゆる、横丁」
 と呼ばれるようなところを歩いている男たちというのは、当然、
「そのつもりで歩いている」
 という人たちなので、交渉も、スムーズにいくというものだ。
 交渉が成立すれば、近くのラブホでアバンチュールということになるのであった。
 以前は、
「飲み屋の二階」
 などということでの、いわゆる、
「チョンの間」
 などというのがあったが、最近では、店を構えての営業というもの減ってきて、
「風俗業界」
 というのも、結構様変わりしてきたということから、変化が起こってきたといってもいいだろう。
 以前の風俗というと、
「風俗街」
 というあたりに、
「性風俗の店が乱立している」
 というのが当たり前であり、
「ハコヘル」
 などという、
「店舗型の店」
 がほとんどだった、
 それ以外では、昔からの、
「ポン引き」
 のような、完全に裏でやっているという稼業だったのだが、途中から、
「自由恋愛」
 という発想からなのか、
「テレクラ」
 と呼ばれる業種が出てきた。
 今はあまり見なくなったが、街中などで、
「ティッシュ配り」
 などというものが流行った時期に、そのティッシュに電話番号が書いてあり、そこには、
「女性専用ダイアル」
 と書かれていて、フリーダイアルになっているのだ。
 昔は、公衆電話というものが、街のあちこちにあり、特に、繁華街などの公衆電話には、
「テレクラであったり、飲み屋の宣伝チラシが、所せましと張り付けてあった」
 という光景を覚えている人もいるだろう。
 今から、30年くらい前がちょうど最盛期だった頃で、今の若い人には想像もできないだろう。
 そもそも、公衆電話というものがなくなってきた時代である。
 公衆電話というものを見なくなったのは、
「携帯電話の普及」
 ということからである。
 しかも、ちょうど世紀末くらいから、電話機能だけではなく、メール機能。
 さらには、
「ネットによる検索」
 というのが、パソコンだけでなく、携帯電話でできるようになると、風俗選びも、
「検索」
 ということで、簡単にできるようになった。
 そこで流行ってきたのが、
「デリヘル」
 という商売であった。
 また、テレクラというものにかわり、
「ネットによる、出会い系サイト」
 というものであった。
「出会い系サイトに登録しておけば、そこで気に入った女の子にメールをして、そのやり取りで仲良くなる」
 という方法である。
 もちろん、メールを送ったり、着信メールを開くのに、課金されるということになるのだが、実際には、
「一件、二円から掛かっても十円」
 というくらいの値段なので、登録した男性は。
「それくらいなら」
 ということで、簡単に会話をするのだ。
 しかし、実際には、相手は、
「その気にさせる内容を送ってきながら、話が煮詰まりそうになると、うまくはぐらかして、どんどんメールを増やす」
 ということになる。
「うまくごまかしながら、その気にさせたままにする」
 というテクニックを用いることで、気が付けば、課金が、
「数万円になっていた」
 というのは当たり前のことであろう。
 しかし、
「出会い系で知り合うつもりでいるのだから、会えないということは、耐えられないということからか、むきになって、課金しようがどうしようが、つぎ込んでしまう」
 それが相手の狙いである。
 しかも、連絡を交換している相手は、女の子ではなく、
「サクラとして雇われたバイト」
 である。
 心当たりがあるだろう。
「そういえば、こちらのメールに対して、すぐに返信してくれていたのに、いきなり、1時間以上連絡がないという時間帯が続いた時を。それは、不特定多数とやり取りをしているということと、相手をその気にさせたまま、わざと引っ張る」
 という一石二鳥のやり方だといえるだろう。
 実に巧妙なやり方であり。
 しかも、相手に、リンクを送り付けることで、
「闇サイト」
 に誘導し、実際には、利用もしていないのに、入会手続きが行われたかのような、
「詐欺行為」
 にまで引き込まれ、
「最初は、二円から始まった」
 というものが、気が付けば、
「数十万の負債を抱えてしまった」
 ということになりかねない。
 それが、ちょうど、今から20年くらい前に存在していた、
「出会い系サイト」
 と呼ばれる社会問題であり、
「深刻な詐欺集団」
 ということであった。
 もちろん、中には、
「健全な、出会い」
 というのもあったのだろうが、それをも凌駕する、
「出会い系」
 というのは、
「ネットの普及」
 というものにおける、
「裏の世界の象徴」
 といえるだろう。

                 風俗時系列の罠

 人との出会いにおいては、今ではさすがに、そのような、
「詐欺的なもの」
 は、なくなってきたといってもいいだろう。
 ただ、詐欺行為はなくなったわけではなく、
「オレオレ詐欺」
 であったり、
「振り込め詐欺」
 というものは、若干の形を変えながら、残っているというものだ。
「分業制」
 ということで、
「受け子」
 であったり、
「出し子」
 などと言われる人をつなぐことで、
「主犯になかなかたどり着けない」
 というのが今の詐欺商法で、平成から令和に代わった時など、
「改元詐欺」
 と言われるような、
「元号が変わると、お金が使えなくなる」
 などといって、
「両替をしてください」
 ということで、
「実際には銀行員でもないのに、銀行を語って表れる」
 という詐欺もあった。
 今では、
「新札への変更」
 ということで、まったく同じ手口を使うのだが、
「それでも騙される人がいる」
 ということなので、
「本来であれば、騙す方が悪い」
 ということになるのだろうが、もっといえば、
「騙される方にも問題があり、それだけ無知な人が多い」
 ということなのか、
「徹底させなければいけないものを、サボっている」
 ということになるのか、難しいところである。
 確かに、
「警察の力にも限界がある」
 ということであろうが、
「詐欺集団が、そのあたりのことを利用している」
 ということであれば、警察などの取り締まる側も、そのあたりを臨機応変にできるようにしないと、
「いたずらに詐欺が増える」
 ということになるであろう。
 それを考えると、
「警察というのは、どうすることもできない」
 というレッテルと市民が張ってしまうと、
「警察の権威は失墜し、それこそ無法地帯になってしまう」
 ということになりかねないということであろう。
 出会い系に関していえば、時代とともに、
「婚活」
 と呼ばれるものが出てきた。
 というのは、
「お見合いパーティ」
 などと言われるもので、
「パーティ主催会社」
 というものが運営するもので、
「どこかのカフェであったり、催し会場のようなところを貸し切って、大体、
「2時間から3時間くらいをめど」
 ということにして、
「出会いを求める場を提供しよう」
 というものであった。
 昔と違って、今は、
作品名:腐食の後悔 作家名:森本晃次