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腐食の後悔

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「出会い系サイト」
 を意識して、
「詐欺に利用されない」
 ということから考えると、またしても、
「アプリ」
 というのは怪しいといえるだろう。
 それを思えば。
「本当に怪しい時代を、短い周期で繰り返している」
 ということから、
「時系列の罠」
 といえるのではないだろうか?

                 気を遣うこと

 ラブホで発見された死体が、
「オシ・コーポレーションの、清水課長だ」
 ということはすぐに分かった。
 死体のポケットに入っていたパスケースに、定期券と名刺があったからだ。
 一緒に死んでいた女性は、どうやら、デリヘル嬢ということで、
「清水が、自分で読んだデリヘル嬢」
 ということが分かった。
 スマホを解析すれば、ネット予約を、そこから行っていて、実際に、店に電話を入れているのも通信記録で分かったのだ。
 デリヘルというものは、まず最初に、
「予約を入れることになっている」
 その時に、女の子を指名する場合には、電話であれば、その子を指名する旨を、受付の人に話をして、これが、
「ネット予約」
 ということであれば、ネット予約の欄で必要な内容をインプットすることになる。
 その時に、ケイタイの番号を書いておいて、目的の店から、確認の連絡が来るということになる。
 あるいは、その時に、ホテルへの出張であれば、
「ホテルの名前と部屋番号を電話連絡する」
 というのが、当然の流れになるのだ。
 そして、ホテルの部屋で女の子が来るのを待つという仕掛けである。
 ホテル側も分かっていて、
「そうでもなければ、男性一人の客を簡単に受け入れたりはしないですからね」
 ということである。
 もっとも、
「昔であれば、男性一人の客にはそこまでシビアではなかったが、女性一人で部屋を借りるという時は警戒される」
 ということを言われたりした。
 昭和の頃のことであるが、それがなぜなのかというと、
「自殺を企てる女性がいる」
 ということからであった。
 よく、
「女性の自殺死体がラブホテルで見つかる」
 ということがあったことから、
「女性の一人客は警戒される」
 といってもいい。
 ただ、これは、
「ラブホテルに限ったことではない」
 つまりは、
「温泉旅館などでもm結構あったことで、旅館としても、女性の一人客はお断り」
 というところも結構あったりした。
 ただ、ラブホテルの場合は、
「密室ということで、決めた覚悟が、最後まで徹することができるということで、よく使われていたのではないか?」
 と、考えられたりもしたようだ。
 ただ、今は、そんなこともほとんどなくなった。
「ラブホ」
 というもののイメージが変わったということなのか、
「ラブホでの自殺」
 というのは、それこそ、
「昭和でいうところの、自殺の名所」
 というものではなかったかといえるだろう。
「実際に、自殺者が出た」
 ということで、
「ホテルじまいをした」
 というところも結構あったようで、それだけ、警戒しなければいけないということだったのだろう。
 今では、
「女性同士のラブホテル」
 であったり、
「女性一人のラブホ宿泊」
 というのも、まるで、
「一人カラオケ」
 であったり、
「一人焼肉」
 などと言われているのと同じレベルで、
「一人ラブホ」
 ということもあるようだ。
 実際に、
「それほど高くない値段で、お風呂は広く、ベッドもダブル」
 ビジネスホテルのように、
「ユニットバス」
 だったり、
「寝相が悪ければ、すぐに落ち度う名狭い部屋」
 ということもない。
 値段だって、
「ビジネスホテルの方がかなり高い」
 ということがあるので、
「ラブホを一人で使う」
 というのが、
「どれほど贅沢なことか?」
 ということになる。
 実際に、
「一人ラブホ」
 を楽しんでいる人からすれば、
「ビジネスホテルの部屋など。まるでおもちゃのようだ」
 としか思えないだろう。
 実際に、ラブホは、
「そもそも二人で優雅に過ごす」
 ということが目的なので、部屋も広く、さらには、
「テレビも大画面」
 ということで、まったく飽きることもないといってもいいだろう。
「カラオケもあったりするので、防音設備もしっかりしていて、へたなビジネスホテルなどでは、壁をたたけば、それこそ、穴が開くのではないか?」
 と思うほどのちゃちさというのを考えると、
「ビジネスホテルのどこがいいのか?」
 と思えてならない。
 しいていえば、
「ビジネスホテルは、予約をしておけるが、ラブホテルの場合は予約というわけにはいかない」
 ということである。
 中には、
「予約ができる」
 というところがあるようだが、基本は、
「その時間に、目の前のパネルを見て、空室を選ぶしかない」
 ということになっている、
 だから、
「出張」
 であったり、
「記念日」
 という時に、そのホテルを予約して宿泊するということは、基本的にはできないということになる。
 なんといっても、ラブホテルというところは、
「男女が、セックスをするところ」
 ということだからだ。
 デリヘルというのも、そこで、
「性的サービスを行う」
 ということが前提であるので、
「趣旨としては間違っていない」
 ということになる。
 実際に、
「デリヘル」
 というサービスが始まったのは、さすがに、
「携帯電話」
 というものが流行りだしてからでなければ成り立たない。
 と考えると、
「20世階末」
 といっていいだろう。
 となると、ここ半世紀前くらいということになるであろうか?
 しかし、今回のこの事件では、不可思議なことがあったという。
 それは、刑事の聞き込みによるものであったが、それは、
「時系列で話をした方がいい」
 ということになるだろう。
 というのは、
「まず、最初に部屋に入った時は、男が最初に一人で入った」
 ということであった。
 それは、防犯カメラの映像を見る限り、その通りであり、男が入っていくところがハッキリと見えていたということであった。
「その男が中に入ったのは、私も確認しておりました」
 ということで、管理人が話をする。
 このホテルは、タッチパネルで部屋を借りる人が、
「管理人に遭うということがなく、部屋まで入れる」
 という仕掛けになっていて、
「ほとんどのラブホテルが、そういう仕掛けになっている」
 ということのようだった。
 ただ、中には、タッチパネルの近くに、管理人室と呼ばれるところがあり、そこに管理人が常駐している場合もあるという。
 これは、ホテルのやり方なのだろうが、それが、
「デリヘル」
 という商売に関わっているということであった。
 そもそも、デリヘルは、
「男性がホテルの部屋を借りて、店、あるいは、女の子に連絡を入れることで、どのホテルの、どの部屋かを確認し、あとから、その部屋へ出向く」
 というものである。
 男が、部屋に入ってから、大体半時間くらいで女の子が入るということになるのであろう。
作品名:腐食の後悔 作家名:森本晃次