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表裏のスパイラル

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 と言われるものが、その正体であるが、いわゆる、
「セクハラ」
「パワハラ」
「モラハラ」
 などと言われるもので、これらは、またごく一部といってもよく、
「本来、もっとたくさんのハラスメントというものがある」
 ということになるであろう。
「ハラスメント」
 というのは、一種の、
「嫌がらせ」
 ということであり、これこそ、
「昭和の時代の一番の悪しき伝統」
 といってもいいだろう。
 今の時代では、想像もできないようなことが、
「昭和の会社」
 という世界では行われていた。
 たとえば、
「定時を超えても上司が会議をしていたり、上司が帰ろうとしなければ、帰宅してはいけない」
 という、
「サービス残業」
 であったり、
「忘年会や新年会。社員旅行などは、絶対参加が最低条件」
 ということで、さらに、
「俺の酒が飲めないのか?」
 という強制などの、今の時代でいうところの、
「パワハラ」
 などが行われているということである。
 ただ、確かに、
「パワハラ」
 であったり、
「セクハラ」
 などと言われるものは、
「決して許されるものではない」
 といえるのだが、それも、
「限界というものがある」
 ということだ。
 今の時代であれば、
「少し行き過ぎ」
 と言われることもあったりする。
 例えば、女性社員に、
「まだ結婚しないのか?」
 であったり、
「最近、きれいになったね」
 などと、昭和の時代であれば、
「世間話」
 と言われていたものですら、
「セクハラ」
 と言われることから、今度は、上司も、
「セクハラ」
 と言われることを恐れて、女性社員と話ができなくなるという不具合も起こってくるのである。
 そうなると、
「本当は教えなければいけない」
 ということを教えられなくなり、
「会社の業務の歯車」
 であったり、
「女性社員の成長」
 というものができない。
 ということになる。
 女性社員だけではなく、男性社員に対しても、ちょっとした教育のつもりでも、
「上司のパワハラ」
 と言われてしまうと、今度は、
「上司が悪い」
 ということになり、それまででいうところの、
「部下の教育」
 であったり、
「後進の成長」
 ということにおいては、まったく機能しなくなるといってもいいだろう。
 それこそが、
「会社の存続」
 ばかりではなく、
「社会のつながり」
 というものすら、先ゆかなくなるといってもいいだろう。
 そんな時代において、社会の成り立ちを考えていくと、
「社会の変化の激しさ」
 というものとは別に、
「昔から変わっていない」
 というものが、
「えてして、悪しき風習というものだ」
 ということは、実に皮肉なことだといえるのではないだろうか。
 その一つが、
「警察による、昔からのやり方」
 といってもいいだろう。
 特に、
「警察というものは、公務員」
 ということもあって、旧態依然として、組織が変わりないということになるであろう。
 そもそも、警察組織というのは、完全に会社とは違う。
「階級社会」
 というものであり、さらに、
「官僚」
 と呼ばれる者たちの集まりということだ。
 その悪しき風習として、言われているのが、
「縦の関係と、横の関係。それぞれに、絶対的なつながりがある」
 ということである。
 縦の関係というのは、
「階級社会」
 ということが示すもので、
「昇進というものには、昇進試験というものが伴う」
 ということである。
 さらに、昇進において、
「キャリア組」
 と呼ばれるものの存在があるということだ。
「キャリア組」
 というのは、
「上位の国家試験に合格した人が、一握りの幹部候補生として、将来を約束されている」
 という制度である。
 高級官僚と言われ、
「出世が約束されている」
 ということから、
「警察に入る前から約束されたもので。それだけ、学生時代からの英才教育であったり、本人がその気になって勉強をしている」
 ということであろう。
 ただ、官僚の中には、
「潰しあい」
 なるものもあり、実際に、自分が何かをなしたいと思えば、
「より上を目指さなければいけない」
 ということになる。
 それが、刑事ドラマや小説などでのテーマということになり、
「いろいろな職種の探偵」
 というバブル崩壊後の、
「ミステリー界」
 の次のブームということになっている。
 今もその傾向は強く、息づいているのであった。
 そういう意味で、
「警察などの専門職」
 という意味で、
「刑事ドラマ」
 などのほかに、
「医療ドラマ」
 なるものもあり、テーマとしては、似たようなもので、
「それぞれの組織に対して、個人のアウトローな男が挑戦していく」
 というところがテーマになっている。
 どうしても、組織の中にいると、
「昇進するごとに、責任であったり、組織を守らなければいけない」
 ということに縛られるようになる。
 それができないと、
「警察官僚ではない」
 ということになるのだ。
 本来であれば、誰もが警察官になった時というのは、
「弱い者を自分が警察官になって守る」
 ということを目指していることだろう。
 なんといっても、警察官には、
「公務」
 というものがあり、一般の人にはない、
「特権や力が与えられている」
 ということである、
 しかし、実際には、
「その力というのは、かなり制限されている」
 といってもいい。
 力があるだけに、ここで勝手に使ってしまえば、収拾がつかなくなり、警察というものが何のためにあるのか分からなくなる」
 というものである。
 だから、政府をそれぞれでコントロールできるように、政治というものは、
「三権分立」
 というものがあるわけである。

                 プライド

「国会にて、法律を作る立法」
 というもの、そして、
「国会にて作られた法律を執行するためにある、行政」
 というもの、政府はこれに含まれる。
 そして、それらが、正当に使われない場合、法律によって、裁きを行ったりする、
「裁判などを行う司法」
 というものが存在している。
 だから、逆に、政府や警察などは、
「階級」
 というものが存在し、
「組織の秩序を守り、組織を運営するために、力のあるものをトップに据える」
 という形にしているのではないだろうか?
 それを考えると、
「やりたいことをするには、偉くなるしかない」
 ということで、テレビドラマなどでは、
「出世しようとすると、世間に対して、理不尽なことになりかねない」
 ということになるのだ。
 たとえば、
「事件が起こり、捜査をしている時、目の前で、誰かが被害に遭っている」
 としても、上司から、
「勝手に動くな」
 という命令が出ていれば、本来であれば、もし、そこで、誰かが暴力を受けているとしても、そこで助けに入ると、
「本命のホシに逃げられる」
 ということで、
「見て見ぬふりをする」
 というのが、組織というものであろう。
 しかし、実際には、
「事件に大きい小さいは関係ない」
 というわけで、捜査員とすれば、
「黙って見過ごすわけにはいかない」
 として、
作品名:表裏のスパイラル 作家名:森本晃次