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完全犯罪の定義

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 というものを考えるようになり、さらに、
「パソコン」
 などの普及によって、
「パソコンができれば、非正規雇用としてでも雇ってくれる」
 ということが多くなってきた。
 それが、
「社会の変化に拍車をかける」
 ということになっただろう。
 そのあたりから、
「個人情報保護」
 という問題であったり、
「それまで言われてきた、悪しき伝統」
 と言われるものを考える時期に差し掛かってきたのだ。
 いろいろな嫌がらせ、
「セクハラ」
「パワハラ」
 などと言われるものが、それであり、
「働き方改革」
 などと、政府がいうようになった。
 しかし、この政府がいう、
「働き方改革」
 なるものは、あくまでも、
「政府の都合」
 ということで言っているだけである。
「経済を回す」
 というと聞こえはいいが、そんな表向きな事情ではなく、
「金周りがいいことで、自分たちの懐に金が入ってくる」
 ということになるからだ。
 そもそも、働き方改革で、
「休みを増やす」
 ということが言われた時代があり、
「ハッピーマンデー
 などといって、
「国民の祝日」
 の中でも、
「日付を変えられる」
 という利点を生かし、それまで、
「日付固定」
 だったものを、
「第二月曜日」
 などという形で、
「連休にする」
 ということで、休みを重ねることで、
「旅行に出やすくする」
 あるいは、
「レジャーや行楽に出かけて、金を落とさせる」
 というやり方である。
 とにかく、
「政府」
 というのは、
「自分たちの利益になることでなければ、政策として考えない」
 ということであった。
 そんな時代に犯罪というのも、変わりつつあった。
「サイバー犯罪」
 などと呼ばれるものもあり、こちらは、
「パソコン」
 や
「ネットなどの通信機器」
 の発展によるもので、
「それだけ、犯罪者にとっては、犯罪計画を練りにくくなってきている」
 ということになるだろう。
 そして、
「ミステリー作家」
 というのも、トリックという意味では、
「ストーリー展開が難しくなる」
 といってもいいだろう。

                 パートナー

 そして、もうひとつの考え方として、
「トリックに頼らないストーリー展開」
 というものが、これからの推理小説では、
「メインになってくるのではないか?」
 という考え方であった。
 確かに、推理小説というのは、
「探偵小説」
 の時代、
「黎明期」
 と言われた時期から、
「トリックを駆使した作品」
 というのが多かった。
 時代としては、
「まだまだ戦前から戦後にかけて」
 と言われる時代であり、
「警察の科学捜査も、まだまだ曖昧なものが多かった」
 ということで、前述のような、
「顔のない死体のトリック」
 などでは、実際に、
「死体を損壊してしまえば、身元が判明することはない」
 ということで、
「トリックとしては完成する」
 といえるだろう。
 だから、小説家としては、
「そのトリックと、いかに解明するか?」
 というストーリー展開にできるのだが、今の時代に、
「死体損壊トリック」
 などを行っても、科学捜査から、ある程度までは、
「被害者の身元」
 というのが分かるだろう、
 へたをすれば、
「どこかに埋めた死体が、数十年経って見つかった」
 としても、
「その白骨死体から、身元を特定させる」
 ということもできるのだ。
 もっとも、
「元になるもの」
 というものがないと判明できないのは、今の時代でも同じことで、だから、小説家としては、
「いかに、違和感なく、被害者の身元を照合するネタを、偶然を装って書くことができるか?」
 ということが問題となるのだ。
 それを考えると、
「今の時代のミステリー作家の方が、ストーリー展開という意味でも、大変だ」
 といえるのではないだろうか?
 そもそも、
「探偵小説黎明期」
 と言われた、
「戦前」
 と言われる時代でも、
「もうすでに、トリックというものは大体出尽くしている」
 と言われていた。
 実際に、
「探偵小説」
 というのは、イギリスで生まれ、その全盛期には、かなりのトリックを書かれているのである。
 今でも、広く、
「古今東西」
「老若男女」
 で読まれている、コナン・ドイルの、
「シャーロックホームズシリーズ」
 などで、かなりのトリックが発掘されたといってもいいだろう。
 だから、実際に、
「戦前」
 と呼ばれる時代には、
「犯罪トリックの分類」
 ということで、
「犯罪研究家」
 だけでなく。実際にトリックを考え、小説を書いている、
「小説家」
 というものが、自分たちで分類していて。
「すでに、今の時代で、ほとんどのトリックは出尽くしていて、飽和状態になっている」
 と言われ、
「これからの探偵小説は、ストーリー展開による。トリックとしては、バリエーションを利かせることで、使っていくということになるだろう」
 といっているのである。
 実際に、
「トリックを駆使する」
 という探偵小説から、次第に、時代の変化とともに、
「社会派ミステリー」
 と言われる、
「刑事」
 であったり、
「弁護士」
 というものが、その立場を利用して、社会の悪を暴くという内容尾ものが流行るようになってきた。
 それは、日本人の好む性質というものによるといってもいいだろう。
「水戸黄門」
 などの、
「勧善懲悪」
 というものを好むという気質であったり、
「義経伝説」
 などや、
「赤穂浪士」
 あるいは、
「新選組」
 のような、
「敗者というものに対しての美学」
 を感じることでの、いわゆる、
「判官びいき」
 というものが、ミステリーにも出てくるのだ。
 特に、
「高度成長期」
 などにおいて、
「差別問題」
 であったり、高度成長において、派生的に出てきた問題を、
「社会派ミステリー」
 というものが、暴いたり、
「社会の裏を見せる」
 ということで、
「勧善懲悪」
 にもっていくというやり方である。
 そして、そんな社会問題ということで、
「金」
 というものから、例えば、
「ゼネコン」
 などによる贈収賄問題であったり、あるいは、
「土地の立ち退き」
 ということで、
「ダムの底に沈む村」
 などという問題が出てくることであった。
 さらには、
「経済発展の副産物」
 ということで、大問題となった、
「公害問題」
 などがそうである。
「水俣病」
 などの
「四大公害問題」
 だけではなく、
「光化学スモッグ」
 などと言われるものも、大きな問題であった。
 そのために、弁護士の活躍というのが大きく、そこに利権などが絡んでくると、そこに、
「殺害動機」
 というものが絡んできうると、それが、
「社会派ミステリー」
 という形で、小説として、完成するということである。
 時代は平成になると、今度は、
「社会派ミステリー」
 というものと、トリック系というものを絡めることで、
「新しいジャンルのミステリーの時代に入った」
 といってもいいだろう。
作品名:完全犯罪の定義 作家名:森本晃次