小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

完全犯罪の定義

INDEX|4ページ/14ページ|

次のページ前のページ
 

「波のある時代」
 だった。
 しかし、それが、昭和の終わりくらいから、
「バブル経済」
 という、
「事業を拡大すればするほど、儲かる」
 という、まるで、
「単純計算で世の中が成り立っている」
 というような時代だった。
 だから、誰もが何の疑いを持たず、
「やればやるほど儲かる」
 と思っていたのだ。
 だから、あの銀行が、
「過剰融資」
 などというものを行い。
「事業拡大に一役買う」
 ということになったのだ。
 もっと言えば、
「銀行は絶対に潰れない」
 などという、
「銀行不敗神話」
 というものがあったが、バブルが崩壊すると、まず最初に、
「銀行が破綻した」
 ということで、世間はその事実に驚愕したということだ。
 そのために、いろいろな策が取られた。
「リストラ」
 であったり、
「企業による、吸収や合併」
 などである。
 町には、失業者があふれ、会社の倒産も相次ぐことで、大混乱となった。
 それにより生まれてきたのは、
「非正規雇用」
 という採用方法であり、それにより、それまで言われていた、
「終身雇用」
 であったり、
「年功序列」
 というものがなくなっていったのだ。
「一度会社に入れば、定年まで、その会社で頑張るというのが当たり前だ」
 という時代ではなくなり、
「外国のように、実力主義」
 と言われる時代が来たのであった。
 これはこれでメリットもある、
 特に、女性社員など、昭和の頃であれば、
「コピーにお茶くみ」
 というのが、基本的な仕事であり、
「同じことをしていても、女性だと給料が安い」
 などと言われてきた。
 それが、
「男女雇用機会均等法」
 という考えから、女性の立場が変わってきた。
 さらに、今では、
「言葉まで変わってきてしまい、過剰すぎるのではないか?」
 とさえいられてきているということだ。
 それを思うと、
「過ぎたるは及ばざるがごとし」
 と言われるが、
「まさにその通りである」
 といってもいい。
 実際に、戦後に今までで、何度となく、
「過ぎたるは及ばざるがごとし」
 といわれ、失敗してきたこともあっただろう。
 それが、
「バブルの崩壊」
 というものであり、その最たる例というと、
「銀行による過剰融資」
 といってもいいだろう。
「銀行は、金を貸し付けて、それによる利子を利益としている」
 ということから、
「お金が返ってくるのが当然」
 ということであれば、
「少々過剰に融資しても、大丈夫だ」
 と思い込み、
「もう少し、色を付けましょう」
 ということになれば、
「融資をお願いに来た方も、たくさんもらえるのであれば、それだけたくさん事業を拡大できる」
 ということで、ウハウハであろう。
 だから、たくさんの資金を使って、事業を拡大するのだが、いざ、
「バブルが崩壊」
 ということになり、歯車が狂ってしまうと、それがすべてに影響し、
「一つが倒産すれば、連鎖倒産は免れない」
 ということで、にっちもさっちもいかなくなる。
 そう思えば、
「銀行は、そのすべてのツケを追う」
 ということで、
「絶対に潰れない」
 と言われた
「銀行が破綻する」
 というのも、当たり前だということになるだろう。
 それが、
「バブルの崩壊」
 というもので、
「戦後の混乱」
 とはまったく違う大混乱になるということだ。
 その理由が、
「そもそもの原因が違う」
 というのは当たり前のことで、
「だからこそ、時代の分岐点だといってもいいのではないだろうか?」
 ということであった。
 一度時代が崩れてしまうと、時代の流れは、思ったよりも早く変わっていくというものであった。
 バブル崩壊という時代を経てから、いろいろと時代は変化しつつあった。
 犯罪にしても、かなり変わってきている。
「時代の変化」
 というべきか、
「時代の進化」
 というものが働いて、
「科学的な犯罪や、ハイテク機械を使用したものが増えてきた」
 といってもいいだろう。
 バブル崩壊によって出てきたものとして、
「会社の在り方」
 あるいは、
「働き方」
 というものの変化から、いろいろと代わってきた。
 まず、
「女性の立場」
 というものが変わってきた。
 今までの、
「旧態依然」
 としたあり方に変化が訪れる。
 なんといっても、
「女というのは、コピーとお茶くみ」
 とまで言われたのが、昭和の頃だった。
「四年生の大学を出て、会社に入っても、することといえば、コピーにお茶くみ」
 などと言われた時代があったことで、
「専門学校か、短大」
 というのが、女性の進む道だった。
 逆に、
「女性は、入社しても、すぐに、寿退社をする」
 ということで、
「育てても同じだ」
 と言われていたといってもいいだろう。
 もちろん、偏見であるが、確かに、家族の方では、
「会社でいい人を見つけて、その人の旦那になれれば」
 というような希望を持っている人もいただろう。
 実際に、社内恋愛での結婚が流行った時期もあったが、逆に、
「会社での社内恋愛はリスクが高い」
 と言われることもあった。
 特に男性社員としては、
「途中で別れることになれば、女性社員をもてあそんだ」
 などと言われる。
 ということで、
「会社に居づらくなる」
 ということも言われていたりするものだ。
 それを考えると、
「社内恋愛はしない方がいい」
 という人も増えてきた。
 ただ、それも、バブルがはじけると、話が変わってくる。
「年功序列」
「終身雇用」
 ということが崩壊してくると、今までのようなわけにはいかなくなるのであった。
 というのは、
「男性社員も、いつ辞めることになるか分からない」
 ということで、本人の意思に関係なく、リストラなどの理由で、
「辞めさせなければいけないということになる」
 ということだ。
 だが、それも、
「女性は、すぐに寿退社する」
 などということも、なくなってきた。
 実際に、寿退社した人が、家庭において、
「旦那がリストラされた」
 ということであったり、
「給料が減ってしまった」
 ということで、
「夫婦共稼ぎ」
 というのが主流になった。
 中には、奥さんが、
「前の会社の復職する」
 というようなことも出てきたりした。
 まだまだ女性の方が給料が安いという時代だったこともあるだろうから、
「初心者のアルバイトを雇うよりも、少しでも分かっている前にいた社員を安く雇う方がいい」
 と考えたのかも知れない。
 会社を嫌で辞めたわけではないので、それくらいのことがあってもいいだろう。
 そのうち、女性が会社で立場が強くなってくると、
「男女雇用均等」
 という問題に絡んでくることになる。
 女性が増えてきて、男性顔負けの仕事をするようになれば、それも当たり前のことである。
 それまで、
「男性専用」
 と言われてきた仕事でも、女性がこなすようになると、
「男女での差別は撤廃」
 ということになるだろう。
 そもそも、男女問題だけでなく、他の面でも、差別や理不尽なことがあったのを、
「この際、撤廃させよう」
 という動きが出てきたことで、会社の方も、
「非正規雇用」
作品名:完全犯罪の定義 作家名:森本晃次