表裏の可能性
「時代は繰り返している」
という発想から遠ざかってしまうといえるのではないだろうか?
そういう意味で、
「歴史というものを考える時、時系列をしっかり勉強する必要がある」
ということで、それも、
「時代はさかのぼるものではなく、過去から未来に続くものだ」
と考えるだろう。
しかし、これらの事件を、逆にさかのぼると考えた時、
「それまで見ることのできなかった別の世界が見えるかも知れない」
と感じるのだ。
しかも、この三つの歴史というのは、
「続いているようで、実は続いていない」
それが、
「ターニングポイント」
というものとなるのだが、それを感じるためには、
「一度、過去から未来を一直線に歴史を勉強し、このそれぞれの時代で、必要部分だけを切り抜いてみる」
ということで、出てきた答えが、
「それぞれに、関連性がないように見えるが、実際には、大いにつながっているという部分が見えてくる」
ということになるのではないだろうか?
それが、
「歴史は繰り返す」
ということの原点ではないだろうか?
残虐な犯罪
残虐な犯罪というのは、今も昔も変わらないというが、果たしてどうなのだろう?
そもそも、大日本帝国時代というと、
「戦争に明け暮れた時代」
ということもあり、残虐性という意味では今の時代とはかなり違っていることであろう。
しかも、世界的には、
「大きな世界大戦」
というのが、二つもあった時代である。
そんな時代だから、
「戦争というものも、かなり悲惨だった」
といえるだろう。
今の生活からは信じられないものだったことだろう。
たとえば、
「食べるものもまともにない時代」
ということで、
「米の飯も満足に食べられない」
という時代で、すいとんなどという食べ物が主流だった時代である。
また、軍隊が存在し、国防に当たっていた。当時は強制ではなかったが、徴兵制度があり、実際に、戦争色が濃くなってくると、強制となってきた。
政府も、
「挙国一致」
ということになると、国民は、政府や軍の方針によって、押さえつけられるようになる。
そんな時代は、日本だけではなく世界もそうだった。
第一次の世界大戦は、そのほとんどがヨーロッパにての戦場であったが、第二次大戦というのは、
「世界各国が戦場」
ということになった。
「アフリカやアジア」
というのも戦場となり、戦場でない大陸はどこにもないという感じだったのだ。
第一次世界大戦が終わってから、第二次大戦までには、20年くらいしかなかった。
これは、
「最初から分かっていたことだ」
と言われているが、その原因としては、いくつかあった・
しかし、一番大きかったのは、
「ベルサイユ体制の崩壊」
というものではなかっただろうか。
そもそも第一次世界大戦が起こったのは、
「ヨーロッパ」
というまわりが隣接した国同士の戦いということで、一つの国家が、他民族による国家ということで、その中での民族差別などが起こったことから、一触即発と言われていた。
そんな中で、どうしても、他の国とも、
「同盟」
というものを結んでおかないと、
「単独での戦争」
というのは、危険であると思われた。
そこで、それぞれの国家が水面下で、同盟を結ぶ。
そして、その同盟の内容としては、
「同盟を結んだどちらかの国が、他国から攻められたり、他国と戦争を起こした場合は、同盟国に従って、敵国に宣戦布告を一緒にする」
というものであった。
だから、最初に、戦争を始めた国の同盟国が次々に宣戦布告するということになると、一揆に、戦場は広がっていき、世界大戦になるという図式だったのだ。
第一次世界大戦というのは、元々、
「そんなに長くは続かない」
と誰もが思っていたという。
その頃のヨーロッパは、比較的、戦争のない時代で、一触即発ではあったが、戦争というものが、なかったのだ。
しかし、実際に戦争をしてみると、なかなか終わらない。
最初こそ、騎馬隊や歩兵などの、過去の戦争であったが、途中から、
「大砲を撃ち合っての、陣地戦」
ということになり、
「相手の球をよけながらの戦い」
ということで、
「濠を掘って、その中に潜んで、徐々に攻め込んでいく」
という、
「塹壕戦」
というものが出てきた。
そうなると、なかなか先には進まず、
「塹壕に潜んでの撃ち合い」
ということになるのだが、結果として、撃ち合いをするだけでの、消耗戦となってしまうのであった。
そんな状況を打破しようと、いろいろな新兵器が開発される。
「戦車」
であったり、
「潜水艦」
などという、
「鉄の塊に身を包んでの相手への攻撃」
ということだ。
さらに、毒ガスのような化学兵器が出てきたことで、
「大量虐殺」
ということが起こってくるのである。
それが、戦争を長期化させ、さらに、消耗戦というものを劇化していくことになるのであった。
さすがに、消耗戦を行っていくと、戦争をしている国家が疲弊していく。
国内では、反戦ムードが高まっていき、特に、
「帝国主義国家」
などでは、
「君主に対しての反乱」
というものが起こり、国家が内部から崩壊していくということになるのであった。
そのため、最初に、
「ロシア帝国」
に革命がおこったりして、戦争継続が不可能になることで、
「ドイツ帝国」
「ハンガリー=オーストリア帝国」
さらには、
「オスマン帝国」
などが、一気に崩壊したことで、戦争にならなくなり、結局、
「連合軍側の勝利」
ということになった。
そこで、戦後処理ということで、
「ベルサイユ条約」
というものが結ばれたのだが、そこでは、敗戦国である、
「ドイツ」
に対しての、条件が、過酷なものだったのだ。
というのは、
なんといっても、
「何百年経っても返済できないほどの賠償金」
というものをドイツに課したり、
「領土としても、今までの植民地や、ドイツ国内を接収したりした」
ということで、
「賠償金が莫大な上に、領土を削られる」
となると、
「国家として成立しない状態」
といってもいい。
さらに、襲ってきたのが、
「世界恐慌」
というものによる、世界的な経済崩壊であった、
ただでさえ、大混乱のドイツでは、
「ハイパーインフレ」
というものが発生し、完全に一つの国家が崩壊しているといってもよかったくらいだ。
そんな状態になると、国民は、
「ドイツ民族の復興」
というものを願って、強い政権を求めるようになる。
そこで台頭してきたのが、
「ナチス」
だったのだ。
「ドイツ民族の復興」
というスローガンで、その話術による扇動力と、洗脳によって、一気に、政権は、政府内での第一党となり、政権を奪還、
しかも、国民が望む、
「強力な政府」
ということで、
「独裁化していく」
ということに対して、誰も意義を唱えない。
なんといっても、
「総理と大統領を足した権力を持つ、総統という力を持つのだから、それだけ、国民が待ち望んだ」
というものだったのだろう。
なんといっても、