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覚悟という錯誤

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 ということで、それが、後悔ともつながるとすれば、
「自分の自己満足のために、彼女を犠牲にしてもいいのだろうか?」
 とも考えた。
 そもそも、彼女がいた場所を考えれば、
「確かに、風俗店に関係ないわけではない」
 といえる。
 ここまでは間違いないだろう。
 そして、男に対しての異常なまでの拒否反応は、
「信じていた人に裏切られた」
 ということもあるかも知れない。
 ということは、
「店で、イロカンを受けているのではないか?」
 とも思えたのだ。
 というのは、
「店の女の子を、色恋沙汰で管理する」
 ということで、
「本来であれば、店の女の子とスタッフの交際はご法度」
 ということになっているのだが、
「店の売り上げを増やすため、人気嬢を辞めさせないようにつなぎ得ために、男を餌に、管理する」
 というものである。
「人気嬢に辞められでもすれば、一気に売り上げが減ってしまう」
 ということで、店長にとっては、
「死活問題だ」
 ということになるだろう。
 最近の風俗店は、他の業界と似たところがあり、
「どんどん、大きなところと合併するか?」「
 あるいは、
「大きなチェーン店にでもならない限りは、生き残っていくことができない」
 ということである。

                 覚悟と事実

 そもそも、風俗店というのは、その市民権を得るということのために、法律的に、結構難しいことになっている。
 風俗店を管理している法律というのは、ご存じのように、
「風俗営業法」
 というものが、
「基本法律」
 ということになっている。
 ここでは、いろいろな、
「風俗のジャンル」
 それぞれで、
「法律が決まっている」
 ということになっている。
 ジャンルというか、ランクといってもいいが、
「遊技場から、性風俗業界まで」
 というところで、幅が広いといってもいいだろう。
 まずは、
「パチンコを含めた、遊戯関係」
 つまりは、ゲームセンターなどが、そうで、次には、
「飲み屋関係」
 などがそうだ。
 女の子が接客に関わるということで、分けて考えられるのが、
「キャバクラ関係」
 のような、
「男性と同席をするようなサービス」
 であったり、
「あくまでも、カウンター越し」
 というような、スナック関係などもある。
 そして、完全な性風俗としての、
「ソープ、ヘルス」
 などのような、
「箱型」
 の風俗と、
「デリヘル、ホテトル」
 などと言われる、
「派遣型」
 の商売である。
 この二つには大きな違いがあるが、一番はっきりしている法律的な違いとすれば、
「営業時間」
 ということであろう。
「箱型」
 というのは、深夜帯としての、午前0時から6時までは営業禁止ということなのだが、派遣型に関しては、そういうくくりはないということだ。
 そして、これらを全般的に規制した法律が、
「風俗営業法」
 というものであるが、これはあくまでも、
「規制する法律」
 ということであり、
「取り締まる法律」
 ということではない。
「では、取り締まる法律というのは、何なのか?」
 というのは、自治体が定める、
「都道府県条例」
 というものなのだ。
 つまりは、
「都道府県によって、その取り締まりの規定が違う」
 ということだ。
 要するに、
「風営法で決まっている内容を破らない範囲で、各都道府県にて、風俗営業を取り締まる」
 ということになるのだ。
 だから、
「都道府県ごとに、営業時間も違っていて、店は条例に定められた範囲内で営業時間などを決める」
 ということになるのだ。
 それが、
「風俗営業」
 というものの基本であることから、
「営業できる範囲は決まっている」
 ということになるのだ。 
 しかも、風営法には、結構厳しいところもあり、そのほとんどは、
「ソープランド」
 というものに集中しているといわれる。
 たとえば、
「ソープランド」
 というのは、基本的には、
「お風呂屋さん」
 ということで、
「スチーム装置を設置していないと、営業できない」
 というものであったり、
「新規参入ができない」
 ということで、
「新しく、ソープ業種として、乗り出してくることはできない」
 ということになる。
 だから、店が立ち退いた後に、新しく入る店舗は、
「どこかのチェーン店の支店」
 ということであったり、
「近くの店の、別館」
 ということでないと営業ができないということである。
 さらには、
「新規参入とみられることから、もし、別の店舗が入って、店のコンセプトに合わせる」
 というようなことから、
「大規模に中身を改修する」
 ということはできないのだ。
「マイナーチェンジしかできない」
 ということで、店を開業するにも、いろいろな問題があるということになるのだ。
 そもそも、今のソープは昔と違い、結構増えた時期があった。
 もちろん、
「チェーン店、姉妹店」
 などということでの
「グループ会社」
 であるが、同じようなコンセプトの店ではなく、それぞれに、
「個性を持ったコンセプト」
 ということでの店舗を経営することになる。
「人妻店」
 であったり、
「コスプレ」
 を中心とした店ということで、
「学生服専門」
「ナース専門」
「OL専門」
 というようなコンセプトである。
 当然、それぞれに、客も好みがあるわけで、コンセプトを分けておくことで、その店の常連になってくれるということになるので、その方が店としてもありがたいということになるであろう。
 だからといって、それらを簡単に認めると、店がどんどん増えていき、
「オリンピック招致」
 であったり、
「万博開催」
 などで、
「風俗街撲滅」
 ということをやろうとしたとき、
「店が増えすぎると、なかなか規制も難しい」
 ということになるだろう。
 それを考えると、
「風営法改正」
 あるいは、
「都道府県条例改正」
 というのも、やむを得ないということになるのであろう。
 ただ、風俗店というものを、
「必要悪だ」
 と考えているとすると、
「大っぴらにつぶす」
 ということはできないだろう。
「性犯罪の抑制」
 という目的が大きいだろう。
 それに最近は昔と違って、
「性風俗業界」
 というのも健全になってきているといってもいいだろう。
 中には、
「ブラックなところもあるのだろうが、女の子が、自由に店舗をいろいろ移籍するということができる」
 ということで、そこまで昔のような、
「借金のかたに売られた」
 ということも少なくなっているだろう。
 ただ、ホストクラブとの問題がないわけではなく、それでも、まだ、昔の、
「麻薬との関係」
 というよりはましだろう。
 きつい言い方をすれば、
「ホストに狂う」
 というのも、ある意味、
「自業自得」
 という面がないわけではない。
 特に今の時代は、
「SNS」
 などというのが発展し、
「客と女の子が話をして予約を取る」
 という、
「女の子の営業」
 ということから、集客に結び付く時代になっているのである。
 昔であれば、
作品名:覚悟という錯誤 作家名:森本晃次