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二刀流の行きつく先

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 ということになるのかということであろうが、実際にはどっちなのか分からない。
 それだけ、
「メジャー選手に注目が集まる」
 ということなのか、それとも、
「目が肥えてしまった」
 ということで、
「日本のプロ野球が面白くない」
 という
「レッテルを貼られてしまったのか?」
 ということであるが、
「どちらにしても、その責任は、結局、マスゴミにある」
 ということであろう。
 新聞にしても、民放のスポーツニュースにしても、話題はメジャー選手のことばかり、彼らばかりをひいきにするから、日本のプロ野球に入っても、
「将来はメジャー選手になりたい」
 ということになるのだ。
 そもそもは、
「日本のプロ野球で活躍し、日米野球でアメリカをやっつける」
 ということを考えているというのが、プロ野球ではなかったか。
 そもそも、30年前に発足した。
「Jリーグ」
 という、
「プロサッカーリーグ」
 には、それなりの理念があった。
 一つには、
「世界に通用せる選手を育てるために、日本サッカーの底上げ」
 ということ、
 そしてもう一つが、
「企業の儲けが目的ではなく、地元に根付いたクラブチームの力で、地域振興に役立てる」
 ということなどが、その理念だったものだ。
 そのわりに、
「海外に移籍する選手が多い」
 というのは、それまでのプロというと、
「野球」
 しかなかったということで、分かりにくいところだったといってもいいだろう。
 サッカーというのは、プロ野球にはない、
「一部リーグ」
「二部リーグ」
 というものがない。
「二軍制」
 というものがあり、あくまでも、
「チームの下部組織」
 ということで、
「選手個人の上下がある」
 というだけだった。
 サッカーの場合は、チーム自体の入れ替えというものがあり、しかも、上部組織にならなければ、
「運営するための資金を十分に得られない」
 ということで、死活問題になるのであった。
 そんなサッカーリーグには、
「レンタル移籍」
 などという。
「期限付きの移籍」
 という特殊なものがある。
 それは、今まで野球しかプロはなかったのでピンとこないのかも知れないが、それだけ、
「プロの世界」
 というのは、広いということである。
 野球の方も、最近では、いろいろと昔にはなかったことが試みられていた李する。
 まずは、
「独立リーグの発足」
 というものだ。
 こちらの、理念というのははっきりとしている。
 アマチュアと、プロの中間のようなもので、昔の、
「職業野球」
 というようなもので、その地位は、一応、
「プロリーグ」
 ということで、選手も、
「プロ」
 ということになるだろう。
 そしてその発足の目的としては
「プロで通用する選手の育成」
 ということである。
 だから所属選手の構成としては、
「ドラフトにもかからず、職業野球からも誘いがなかった選手が、将来のドラフトや、プロテストを目指す」
 というもの。
 そして、
「プロ野球に所属していたが、球団から、自由契約を言い渡され」
 プロ野球界での敗者復活戦と言われる
「トライアウト」
 というものにも引っかからずに、
「結局、行くところがなく、独立リーグに入る」
 ということである。
 だから、プロ野球選手が、
「自由契約」
 になったからの進路としては、
「選手を辞めて、コーチや解説になるか」
 あるいは
「球団職員を含めた、他の職に就くか?」
 さらには、前述のように、
「独立リーグ」
 で、再度プロ野球を目指すか。
 もう一つとしては、
「韓国や台湾のリーグに売り込みにいくか?」
 という中のどれかに当たるということになるだろう。
 ある程度の成績を残し、資金がある人は、昔だったら、
「飲み屋などの経営」
 ということもあるだろうが、よほど、知名度が高いか、
「地元の人に人気があった選手だった」
 ということでもなければ、なかなか難しいだろう。
 プロ野球も、
「世紀末くらいから、地元密着型の球団」
 というものが根付いてくるようになった。
 それが、
「Jリーグから刺激を受けたものかは知らないが、その影響がなかった」
 ということは言えないだろう。
 小説家ということで頑張っていこうと思った彼だが、どうしても、
「役者としての先が見えている」
 と感じたのだ。
 特に、役者といっても、タレント上がりだと、なかなか俳優一本で最初からやっている人にはかなわない。
 いくら、
「二刀流」
 ということで、もてはやされた時期はあったが。俳優としては、そろそろ年齢がある程度までになってくると、
「やっぱり、若いやつじゃないと人気はなくなるわな」
 ということであった。
 いくら、
「渋い俳優に転身」
 を果たせる人はいるが、
「それも、一握りの人たちだけ」
 ということで、
「誰が、中年のアイドルを見たいと思うか」
 ということであった。
 野球もそうだが、ある程度の年齢になると、どうしても、どうにもならないということはあるというもので、そこが、限界ということになるのだろう。
「体力の限界」
 ということであれば、まだあきらめがつくが、
「若さで勝てない」
 というのは、納得がいかない。
 本来であれば、
「若いうちから、身体のケアをしておかないからだ」
 ということになるのだろう。
 中年をすぎてからも、テレビに出て、お父さん役だったり、上司役。さらには、ベテラン刑事であったり、署長の役と、
「その年齢でないとできない主役の座」
 というものがあるわけで、そもそも、小説家という、
「二足の草鞋を履いている」
 というのだから、それくらいのことは分かっていて当選と言えるのではないだろうか?
 それを考えると、
「俺が甘かったのかな?」
 と思わないでもない。
 実際に、その頃にあると、
「二刀流と騒がれた選手」
 も、ほとんどメディアに出てこなくなり、世間の注目は完全に消えていた。
「あれだけ、注目されていたのに」
 ということで、それこそ、
「国民の英雄」
 であり、
「国民栄誉賞」
 というものを与えてもいいだろうに。
 と言われていたくらいだったのに、
「ピッチャーとしては、もうダメ」
 ということになり、打撃だけで、何とか頑張っていた時代だった。
 彼とすれば、
「同じ二刀流」
 ということで、注目もしていた。
 ただ、
「しつこいまでに、マスゴミにひいきされる」
 ということは見ているだけで、虫唾が走るという感覚であった。
「何が楽しいというのだ」
 ということで、
「騒がれる」
 ということが嫌だったのだ。
 それを人にいえば、
「そんなのはただの嫉妬だ」
 と言われたことだろう。
 自分では、
「それでもいい」
 と思うのだったが、
「嫉妬は嫉妬で何が悪い」
 と思っていた。
 そもそも、自分が成り上がっていくためには、誰かに嫉妬心を抱くことで、自分の中の気持ちを逆なでさせることも必要だ」
 と思っていた。
 まわりの人は。
「嫉妬というものを、邪悪なものだ」
 と言っているようだが、
「バカとはさみは使いよう」
 ということではないが、
「嫉妬心が、自分を向上させる」
作品名:二刀流の行きつく先 作家名:森本晃次