小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

闇が作り出した幻影

INDEX|15ページ/17ページ|

次のページ前のページ
 

 という思いからであろう。
「世間を騒がせる預言」
 というものから、
「四行詩でごまかしながら、後世に、自分の思いを託した」
 ということが書かれていた。
 もっとも、それが本当なのかどうかは、そもそも、読解困難で書かれているので、分かるはずもない。
 それが分かってしまうと、
「四行詩」
 というものに込めた理由も分からないということだ。
 つまりは、
「昔の人の、言論の自由を脅かす」
 という時代背景が、
「未来への警鐘というものを阻んだ」
 ということになり、
「未来に何も感じていない」
 ということの証明であろう。
 昔の人は、
「家を守り、未来永劫の発展を願う」
 と言っておきながら、結局は、
「未来への警鐘」
 である預言を妨げることで、
「未来に対しての継承」
 を怠っているといってもいいだろう。
 実際に、世紀末に、
「言われているような、世界の滅亡」
 というのはなかったが、それを、
「本当に世界の滅亡を謳ったものではない」
 ということなのか、
「あくまでも、時代が違っていただけ」
 ということになるのかによって解釈は変わってくるが、とりあえず、
「何もなかった」
 ということで、事なきを得たが、結果、すぐに、
「そんな予言があった」
 ということも忘れ去られることになり、
「実際に世界は破滅に向かっている」
 ということは、少し勉強すればわかるのに、今度はそのことを誰も言おうとしないのだった。
 それは、
「バブル崩壊」
 の時と似ているのではないだろうか?
 バブルの時も、
「誰も、崩壊するということに気づかなかったのか?」
 ということが、怖いと思っているのだろうが、別の考え方ということで
「実際には知っている人はたくさんいて、それを世の中の混乱を恐れて、発表しなかったのだ」
 という考えもある。
 また、本来は、その内容を、
「一番金になる」
 という人に売ることで、
「金儲けできる」
 という、
「自分さえよければいい」
 という人間がいたということになるだろう。
 いや、考え方として、
「それの何が悪いというのか?」
 ということである。
 確かに、
「金儲けのために、社会の混乱を止めない」
 という考えは悪いということになるのだろうか?
 確かに、
「余計なことを言って、自体をさらに最悪にする」
 ということもありえることで、だったら、
「騒ぐことをしないで、自分の中でこの発想を温めておいて、あくまでも、フィクションということで、この発想を公開すれば、金儲けできる」
 と考えるのは、悪いことではない。
 問題だとすれば、
「過去の歴史において、世間を騒がせることをいうと、罰せられる」
 ということを繰り返してきたからである。
 それが、ガリレオの話であったり、
「大日本帝国時代の、大東亜戦争下での、情報統制」
 などというのが、その例の一つであろう。
 だから、昔から、
「陰謀論」
 というのは存在していたことだろう。
「それを大っぴらにできない」
 あるいは、
「しない」
 というのは、政治的、あるいは、個人的に、
「都合のいいように」
 ということで考えるからだろう。
 だが、今の時代では、
「自由」
 というものが、
「いい悪いは別にして、一番守られる時代」
 ということである。
 おまけに、
「コンプライアンス」
 というものが叫ばれ、
「自由への侵害は、許されない」
 という時代であった。
 しかも、それを全世界に発信させる媒体として、
「ネットやスマホの普及」
 ということで可能になったのだ。
 だから、歩い程度ではあるが、
「陰謀論」
 というものの発想が
「まことしやかに言われている」
 というのも、その理由の一つだといえるのではないだろうか?
 それを考えると、
「今の小説の中にこそ、未来の日本。いや、世界というものがあらわされているのではあないか?」
 と思うのだ。
 そして、この陰謀論の中にあるかのように、
「今世界各国で起こっていることが、現実のこととして、世界への滅亡の導火線」
 というものに、
「火が付いた状態だ」
 といってもいいのではないか?
 ということであった。
 実際の陰謀論として、特に一番気になるところは、数年前に突如発生した、
「世界的なパンデミック」
 というものだった、
 そもそも、これは、実際には、
「突如発生した」
 というわけではなく、一定期間の短い周期で、
「パンデミックというのは起こっている」
 というのだ。
 ただ、それが、
「比較的に局地的だった」
 ということから、
「突如現れた」
 という表現になるのだろう。
 その中で、かなりのことが、
「都市伝説」
 のように言われ。さらに、それが、
「陰謀論」
 ということで、拡大解釈されたというのが結構あったのだ。
「災害というものが起こると、そこにデマはつきものだ」
 ということで、
「戦争や災害によって、どれだけの虐待が行われたか?」
 というのは歴史が証明していて、その理由としては、
「インフラが壊滅してしまったからだ」
 ということであるが、それを考えると、
「文明に染まってしまった世界は、文明が危機になると、頭の中はパニックになり、時代は一気に、原始時代に戻ってしまう」
 といってもいい。
「それこそが、陰謀論の正体なのではないだろうか?」
 ということを、川崎は感じていたのだった。

                 カプグラ症候群

 川崎が、陰謀論というものを書いている時、実は、いつもそばに、
「ひそひそ話」
 の男たちがいたのだ。
 いつも同じ人間かどうかは分からない。なぜなら、川崎が表で執筆するという場所は、「毎回決まっている」
 というわけではないからだった。
 かといって、
「そんな場所が無限にある」
 というわけではなく、
「いくつかあるうちのその中の一つを、今日はその中の一つのアジト」
 とでもいうような感じであった。
 だから、
「数か所を、ルーティンのようにしている」
 ということだが、だからと言って、
「曜日で決まっている」
 ということであったり、
「ローテーション」
 というわけでもないのであった。
 それでも、いつも川崎のそばには、そんな連中が近くにいるのであった。
 そのことを、今までは分かっていなかったが、さすがに続いてくると、気づくというもので。そもそも、
「勘がいいわけではなく、むしろ鈍い」
 と思っていた。
「神は二物を与えず」
 というが、陰謀論のような発想を思い浮かべるくせに、自分のまわりのことに関しては、
「結構鈍い」
 というのが事実のようだった。
 しかも、人間というのは、
「自分がすることに関しては、まわりから同じことをされる場合、意外と分からないものだ」
 といってもいいだろう。
 そんな状態でそんなひそひそ話をしている連中のことを、次第に気になるようになると、今度は、
「恐怖がこみあげてくる」
 ということになる。
 元々、オカルト的な話を書く時、
「ホラーではいやだ」
 と思っていたのは、
「自分が怖がりだから」
 というのも事実で、
作品名:闇が作り出した幻影 作家名:森本晃次