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闇が作り出した幻影

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「自分が、怖がりのくせに、小説にそんなことを書くと、何か呪われる気がして怖い」
 ということになるだろう。
 それが恐ろしいというわけで、
「いかに恐怖が募るのか?」
 ということを考えると、
「これ以上、余計なことを考えたくない」
 ということから、
「小説を書いている時は、自分の世界に嵌れる」
 ということで、
「恐怖心を払拭できる」
 と考えたからだった。
 ということになると、
「いつもそばにいるひそひそ話の連中に対して、気づこうと思えば気づけたわけで、それをしようとしなかったのは、あえて怖いという気持ちに入ることを恐れたからではないだろうか?」
 という思いであった。
 それを、あえて避けるために考えたことであれば、
「ひそひそ話の連中に気づかなかった」
 というのは、
「無意識の中の、意識」
 ということであり、
「わざとの感覚だった」
 といってもいいだろう。
 しかし、そんな連中がいると考えると、今度はまた、
「自分の世界に入る」
 ということがありがたいと思うのであった。
 自分の世界に入ることで、集中もできるし、
「それがいい作品を作ることにもつながり、いいのではないか?」
 と思ったのだ。
 そして、次に考えたことは、
「彼らの行動を、自分の小説に書こう」
 ということであった。
「彼らが、何かの秘密結社であり、そんな連中が自分をどうにかしようとしている」
 という発想であったが、その時、
「どこかで聞いたことのあるような発想だな」
 と思ったのだ。
 それが、
「カプグラ症候群だ」
 ということを思い出した。
 これは、どういうものかというと、
「自分の近しい人、恋人であったり家族が、悪の秘密結社によって、徐々に入れ替わって、自分の命を狙っている」
 という心理的な疾患のようなものである。
 この症候群は、そんなに昔からあるものではなかった。
「ここ半世紀くらいのものだ」
 というのだ。
 そんな最近の現象ということで、一種の、
「都市伝説」
 と同じではないかと考えられる。
 都市伝説というのも、
「ごく最近のこととして、曖昧なこと」
 というものを伝説と考えた時に、言われるのが、この、
「都市伝説」
 というものだという。
 そういう意味で、
「悪の秘密結社」
 というものが、少なくとも、
「今の時代」
 ということで考えると、ありえないものだといってもいいだろう。
「そんな、近しい人と入れ替わるなんて」
 ということであり、
「それこそ陰謀論に近いものではないか?」
 ということになるだろう。
 確かに、陰謀論というものを、
「いかに、都市伝説と結びつける?」
 ということであるが、気が付けば、今の執筆の中で、
「俺が考えているのは、そういう発想ではなかったか?」
 ということであった。
 無理やり結びつけるというところまでは考えていないが、実際にひそひそ話の連中を、
「自分が作り出している幻影ではないか?」
 というように感じると、逆に、
「悪の秘密結社」
 というものの存在も、認めないわけにはいかないという自分がいることに、気づかされたということになるだろう。
 実際に、陰謀論というものが、どのように言われているか、パンデミックの時代に言われていたことが、一つの発想に結びつけることになるのであった。

                 大団円

 それが、
「ワクチン問題」
 というものである。
 これは、実際には、
「昭和時代の漫画」
 にもあったもので、それこそ、
「カプグラ症候群」
 というものをそのままマネたような作品だったといってもいいだろう。
 実際に、
「地球侵略のための宇宙人が、地球人と入れ替わる」
 という発想で、それこそ、
「カプグラ症候群だ」
 と言えるだろう。
 しかし実際に、この
「カプグラ症候群」
 と言われていた時代に、この話は、テレビ化したことで、メディアに広く言われるようになった。
 ほぼ、言われ始めたのと同時期ということで、
「本来であれば、その題材を使うには、少し考えてから」
 ということになるわけで、それを迷いもせずに使ったというのは、
「そもそも、カプグラ症候群というものを知っていたわけではない」
 ともいえるかも知れない。
「この話を知っているから、漫画にした」
 というよりも、
「この話は、伝説として、日本にもあった」
 ということであれば、それこそ、
「都市伝説というものではないか?」
 と言えるのであった。
 この話には、
「今回初めて、ひそひそ話の男たち」
 というのが出てきたのだが、作者としては、
「まさか自分のまわりに、そんな連中がいるとは思ってもいなかった」
 と言っているのに、それなのに、
「ひそひそ話の男たちを登場させた」
 というのだろうか?
「偶然としては、あまりにも都合がよすぎる」
 ということであり、ただ実際に、
「川崎という作家のルーティン」
 というものを知っている人はいなかった。
 というのは、今まで語ってきた、
「川崎のルーティン」
 というのは、あくまでも、
「彼の小説によるもの」
 というところで、実際に、伝説として言われてるだけのことだった。
 そして、実際に、書かれた小説も、本人が届けるわけでも、編集者が取りに浮くというわけでもない。
 あくまでも、
「郵送で原稿が届く」
 という、まるで、
「幽霊作家」
 といってもいいのではないだろうか?
 そのことも、作者は本に書いていて、
「川崎という男は、架空の存在だ」
 とまで。小説の中で書いているのであった。
 さらに、川崎という作家が、実際にプロとしてやっている作家で、彼の小説は、
「プロ作家」
 として認識され、その特異ジャンルは、
「SF小説だ」
 ということであった。
 今回の小説も、郵送で出版社に届き、それを出版社が発表する」
 ということで、そもそもは、
「幽霊小説家」
 というのは面白いじゃないか?
 ということであった。
 そして、最後には、
「彼が、幽霊作家だということを小説に書いて、永遠に小説界から消滅する」
 というラストが彼にはふさわしいという話になっていたのだ。
「俺の小説」
 という表現を、川崎はよく小説の中で使っている。
 それはあくまでも、
「自分の小説を自分で描いている」
 というスタイルだったのだ。
 それはまるで、
「マトリョシカ人形」
 のようであったり、
「合わせ鏡」
 のようなものだといってもいいではないか。
 そんなことを考えると、そのうちに、
「パソコンを開いて小説を書いている作家が主人公」
 という小説が届けられるのではないか?
 ということが言われるようになった。
 というのも、川崎の小説の作風は、ある程度、出版界でもわかるようになっていて、
「実際に、こうなれば面白いのにな」
 ということが現実になるのであった。
 そう考えると、
「川崎という架空の作家を、ひそひそ話している」
 というシチュエーションすべてが、
「川崎という作家を作っているのではないか?」
 ということで。
「川崎という作家は、限りなくゼロに近い存在」
 ということで、だからこそ、
「幻の作家」
作品名:闇が作り出した幻影 作家名:森本晃次