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反社会的犯罪

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 だから、
「優秀な社員が、実力があるにも関わらず、飼い殺しの目に遭う」
 ということが日常茶飯事だったということであろう。
 だから、
「実質的な会社の成長」
 などというのはない。
「時代がバブル経済の中にいる」
 という、
「ぬるま湯の中」
 だからこそ、
「会社が成長しているように見えた」
 という時代だったのだろう。
 しかし、実質的には、
「見掛け倒し」
 であり、
「バブル経済の崩壊」
 とともに、社会もろくな時代になっていないということなのだ。
 もちろん、それを黙って見ているわけにもいかず、後手後手に回りながらも、それなりの工夫も行われたりした、
 実際に行わてた対策としては、会社面においては、大きな会社を中心とした、
「企業合併」
 ということである。
 それぞれに、強みを持っている会社が、一つになることで、より強力な会社を作るということで、行われたことで、中心企業には、一番強力な会社を据えるというのが、当たり前だったのだ。
 そんな、
「企業合併」
 実質的には。
「吸収合併」
 というのは、最初に破綻した
「銀行などの金融機関」
 が始めたことだった。
 何といっても、バブル崩壊までは、
「銀行は絶対に潰れない」
 という、神話が存在していたのである。
 だから、銀行が次々に破綻していった時に、慌てふためくことになったのだ。
 実際にいえば、
「どうして誰も、バブルの崩壊を予知することができなかったのか?」
 ということであるが、これも、今となっては想像の域を出ないが、
「本当は分かっていたが、下手に騒げば、騒動が大きくなり、実際にバブル崩壊があったとしても、さらに、騒ぎを大きくしてしまうのではないか?」
 と考えたとすれば、
「それはそれで、しょうがないかも知れない」
 ともいえるが、
 それよりも、
「下手に世間を騒がせて、自分の立場が悪くなる」
 ということは困ると考えた人もいるだろう。
 確かに、何か騒動や混乱が起これば、
「その原因を作った人間が、最終的には、すべての責任をかぶらなければいけなくなる」
 ということになるだろう。
 実に理不尽なことなので、そんなことを誰が望むというのだろう。
 実際には、
「そんな社会の風潮が、そもそも、バブル経済などという、楽で、安直な方に流れる世界を作ったのではないか?」
 と言ったとしても、それは、
「後の祭り」
 でしかないということであろう。
 実際に、
「吸収合併」
 により、バブルの崩壊が、本当の最悪の状態にならずに済んだともいえるかも知れない。
 何といっても、銀行など、ひどい時には、
「元の企業の名前を消したくない」
 というようなことから、
「5、6個の名前が連なった会社名」
 ということになり、
「元々、どこの銀行だったんだ?」
 とすぐには分からないくらいになったであろう。
「あれだけたくさんあった銀行は、どこに行ってしまったんだ?」
 と、会社名を一新したところは、本当に、
「元はどこだったんだ?」
 ということになるはずだ。
 さらに、それが
「大きな混乱を呼ぶ」
 ということにもつながった。
 それが、
「システム統合」
 というものであった。
 そもそも、
「別々のシステムで動いていたものを一つにする」
 ということで、
「時代のタイミングも実に悪い」
 といってもいいだろう。
 というのは、その時代は、
「コンピュータによる、一元管理」
 というものが、本来であれば、バブル経済の中で行われ、それぞれの企業で、稼働し始める時代であった。
 しかし、
「バブルの崩壊」
 ということにより、
「企業の延命」
 ということから、
「吸収合併」
 ということになると、
「せっかく、それぞれの会社で一元管理できていて、これから、コンピュータ管理の元、利益を挙げていく」
 というはずであったのが、根本から崩れてきた。
 そして、企業が合併するということは、
「システム統合をしないといけない」
 ということから。
「せっかく。それぞれ作ったものを、なかったことにするかのように、なるわけなので、そのための経費や、努力は無駄になってしまった」
 ということになるのだ。
 これが、
「バブル崩壊」
 というものにおける対策である、
「吸収合併:
 というものの、
「デメリット」
 ということだ。
 確かに、
「会社が潰れてしまうと、社員全員が路頭に迷い、顧客や取引先が、多大な迷惑をこうむり、さらに、社会がこれ以上の混乱をきたす」
 ということから、
「吸収合併は、致し方ないこと」
 ということであるが、正直、
「デメリット」
 という部分では、
「致命的」
 ということもあっただろう。
 実際に、何年もそこからかかって、
「システム統合」
 というものを行ったとして、実際に運用を始めると、
「一週間以上も、決済ができない」
 などという、社会不安に直接結びつくという大事故を起こしてしまい。記者会見などを開いて、
「会社役員が謝罪」
 というものを行い、さらには、
「会社役員全員が、責任を取って辞任」
 ということが当たり前のように起こったのだ。
 それが、バブル崩壊における、一種の、
「二次災害だ」
 といってもいいだろう。
 さらに、バブル崩壊においての大きな問題として、
「リストラ」
 などを行うことで生じた、
「会社運営がままならない」
 という、
「リストラとのジレンマ」
 というものであろう。
「社員は、どんどん減らさなければいけない」
 しかし、
「仕事はやらなければいけない」
 ということで、社員にそのしわ寄せがくるということで、だからといって、
「また人員を増やすわけにはいかない」
 ということから考えられたのが、
「非正規雇用」
 という考え方だった。
 それまでは、会社で、
「無駄」
 と思われるようなことを平気でしていた。
 特に、
「女性社員の仕事」
 ということで、
「コピーとお茶くみ」
 と言われてきた時代だった。
 それは、
「男尊女卑」
 という考えが根底にあったからであろう。
 バブル期には、それを、
「問題だ」
 とは思いながらも、なかなか口に出せなかった女性たちであるが、今度は、
「バブル崩壊」
 ということから、
「自分でできることは、自分でする」
 という、無駄を省くことが多くなり、女性が、
「男女雇用均等」
 という話を持ち出したことで、それまで黙っていた女性たちが立ち上がったということになるのだろう。
 それは、一見いいことであった。
 実際には、
「旦那がリストラにあった」
 あるいは、
「旦那の給料が下がった」
 などということで、今まで奥さんは、
「専業主婦が当たり前だった」
 ということであるが、
「旦那の安い給料だけではやっていけない」
 ということで、共稼ぎというのが増えてきて、
「女性の社会進出」
 が多くなった。
 子供がいる人などは、
「アルバイトやパート」
 という、
「非正規雇用」
 というもので働くようになるわけだが、それが、会社にとってはありがたいということになるのだ。
作品名:反社会的犯罪 作家名:森本晃次