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念には念を

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「今回の事件において、一つ犯人側で、自分たちのやっていることに、胡坐を掻くといえばいいのか?」
 それとも、
「どこか、自信過剰なところ」
 というものがあり、
「自分たちがすることを、相手には思いつくはずがない」
 というような、自信過剰な状態になることで、それをはたして、
「甘え」
 というだけのことで片付けていいものであろうか?
 警察というものを考えた時、本当であれば、
「警察以外なら、どんな目で見られているか?」 
 ということを自覚していなければ、幹部がいう、
「警察が、市民の強力で動けない」
 ということから、
「市民の信頼を得るのが一番大切」
 ということで、確かに。ここまでは、間違っているというどころか、
「当たり前のことではないか?」
 といえるだろう。
 しかし、これが、一方で狂ってしまうと、
「警察は何もしてくれない」
 あるいは、
「自分たちの保身のためには、市民を犠牲にしても何も感じない」
 などという理不尽なことを言われることであろう。
 特に、
「お巡りさんは市民の味方」
 と言ってもいいような、
「市民の味方の代表格」
 と言ってもいい。
「お巡りさんというのが、いくら人手不足とはいえ、街からどんどん消えていく」
 というのは、どういうことであろうか?
「刑事の人数が消えていったとしても、市民には分からない」
 というわけで、
「市民の信頼を得るために、警察の威厳が大切だ」
 ということを言っているくせに、
「交番を減らす」
 ということは、
「目に見える形で、市民の安産を守るということを、放棄した警察」
 と言われても仕方がない形にしているのだ。
 そんなことで、
「警察の威厳が成り立つ」
 と言ってもいいだろうか。
 そのくせ、
「旧態依然として」
 ということで、相変わらず、
「縄張り意識」
 であったり、
「キャリア組」
 あるいは、
「ノンキャリ」
 と言った、
「階級組織の中で、誰が、警察を信用するというものか?」
 だからこそ、
「警察が、市民の安全と財産を守る」
 ということが仕事だと言っても、結局は、
「税金泥棒」
 結局は、
「お役所仕事と同じではないか?」
 と言われるだけのことである。
 本当であれば、警察幹部の、
「警察の威厳」
 というものは大切であり、
「そのためには、検挙率を挙げるというのも大切である」
 といえるのである。
 しかし、いくら、
「恰好のいい当然の言葉を言ったとしても、その言葉に信憑性がなければ、誰が信じる」
 というのだろう。
 それが今の警察というものであり、
「もったいない」
 と言えばいいのか、
「せっかくいいことを言っているのに、信じない人がいることを、自分たちが悪いのではないかと気づきさえすれば、やり方はいくらでもある」
 ということであり、
「それに気づかない」
 ということから、
「警察は、いつまで経っても、お役所仕事」
 と、決してそんなことはないはずなのに、ちょっと考えれば分かりそうなことを、
「エリート」
 ということでの意地からなのか、最後にうまく頭が回らないことから、最後には、
「信じてもらわなければいけない」
 という相手のそっぽを向かれるわけで、
「どうしたらいいか?」
 ということすら分からない。
 なぜなら、
「自分たちが悪い」
 ということを、これっぽちも考えていないのだから、反省のしようもないというものだ。
 それこそ、
「小学校からやり直さなければいけない」
 ということであり、
「小学生の方が頭が柔らかいので、小学生からやり直せばいい」
 と言っても、
「時間を戻すことはできない」
 という当たり前のことで、
「実に簡単なこと」
 というのがネックになって、
「結局、にっちもさっちもいかない」
 ということになってしまうのだろう。
 それは、
「警察組織」
 というものに限ったことではなく、
「社会全体に蔓延る害虫」
 と言ってもいいだろう。
 初動捜査に関しては、そのあたりで終え、現場保存を警官に任せ、署に戻った樋口刑事と、河合刑事は、少しして設置された捜査本部に赴き、報告をすることになった。
 その間に、他の刑事が、被害者の家族や近親者に連絡を取り、話が聞ける人には聞いているようだった。
 しばらくして、第一回の捜査会議が行われ、そこで報告されたこととして、被害者が、2000万円の死亡保険に入っていることが判明した。もちろん、複数の口を掛けているということであったが、その金額は、少し気になるところではあった。
 さらに、遺産分与を考えると、
「殺意の動機」
 として、無視をするわけにはいかないのであった。

                 捜査会議

 今回の捜査会議というのは、まだ事件が発生してからすぐのことだったので、大げさなものではなく、捜査員全員に声を掛けたものではないということで、
「捜査会議」
 というのは憚られると言ってもいいだろう。
 鑑識の方も、
「解剖して、さらに捜査をしないと分からない」
 ということもあり、
「結果待ち」
 ということもあるので、鑑識からも一人だけの出席ということで、代表者と言ったところであろうか。
 捜査員も数人いるだけで、他の捜査員は、
「聞き込みの真っ最中」
 というところであろう。
 実際に集まったのは、
「5,6人」
 というところであった。
 本部長として任命された
「門倉警部補」
 彼は、階級でいえば、
「警部」
 に当たる。
 K警察署で、捜査本部が設立されれば、本部長というと、警部が歴任してきたことから、門倉警部の就任は、ごく普通のことと言っていいだろう。
 実際に、門倉警部補が就任してから今回で三回目の、
「捜査本部設置」
 ということであった。
 門倉警部補が就任してから、まだ二回しかなかった事件であったが、その二つとも、事件は解決し、無事に起訴され、どちらの事件も、被告は、今、刑に服しているということである。
 そして、もう一人、
「現場を取り仕切る責任者」
 ということで、こちらもお馴染みの、
「桜井警部補」
 が、
「副本部長」
 という形で就任していた。
「今後の捜査方針」
「捜査における人材の配置」
 さらには、
「事件における作戦等」
 を担うということで、
「実質的なリーダー」
 と言ってもいいかも知れない。
 そして、刑事が4名。
 二人は、言わずと知れた
「河合刑事」
 と、
「樋口刑事」
 であった。
 初動捜査の時点から参加していて、さらに、K警察署では、
「自他ともに認める」
 と言ってもいい、署内のエースといえる存在だった。
「自他ともに」
 と言っても、二人は決して、その実力をひけらかすことはない。
 だからこそ、
「まわりからも、認められる存在だ」
 と言っても過言ではないのだろう。
 それを思えば、
「今回の事件で、初動捜査から、彼らが入っていたのは、ありがたい」
 と、門倉警部も、桜井警部補も思っていることだろう。
 門倉警部というのは、そもそも、
「叩き上げ」
 として、君臨してきた。
 当然、キャリア組というわけではなく、その分、
作品名:念には念を 作家名:森本晃次