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表裏の性格による完全犯罪

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 ということで、政府が隠蔽したりしているといっても、勝手に自分たちの考えを押し付けるようなことは許されることではない。
 それだけ、マスコミの影響力というものはあるということで、
「ペンは剣より強し」
 というではないか。
 とはいえ、
「報道の自由」
 というものが憲法で保障されていることで、それを盾にされてしまうと、厄介なことになる。
 これは、
「大日本帝国時代」
 において、大東亜戦争の前夜から、
「情報統制」
 ということで、大本営の検閲が入り、自由の報道ができなかったということからきているのであろう。
 今の国民は、
「負けているのに、勝っているというでっちあげの報道をさせられた」
 という風にしか思っていないのかも知れないが、情報統制には、そもそも、
「治安維持法」
 という悪しき法律がかかわっているといってもいい。
 当時は、
「ソ連の誕生」
 ということで、共産主義社会が、猛威を奮い、スパイを送り込んで、クーデターを起こさせたりして、
「世界の共産主義化」
 を狙っていたといってもいいだろう。
 それは、戦後から、ソ連が崩壊するまで一貫してのソ連の政策だったことから、
「ソビエト連邦の目的は、世界の共産主義化だった」
 といっても過言ではない。
 だから、日本でも、共産主義化を防ぐという意味で、
「共産主義の撲滅」
 をスローガンとして、治安維持法というものができたといってもいいだろう。
 これは、もちろん、共産主義をターゲットにしていたが、実際には、
「大日本帝国」
 の政治主義や軍国主義に対して逆らう集団を駆逐するという意味で作られたものだ。
 何といっても、時代は、戦争に向かっていく中において、
「挙国一致」
 という内閣が成立したりして、
「戦争ありき」
 という時代に突入していたのだ。
 だから、
「反政府組織」
 というものの存在を許さないということで、治安維持法というものの、派生した法律も、どんどん作られることになったのだ。
 酒井は、ミステリーも好きであったが、歴史はもっと好きだった。
 特に、
「大日本帝国」
 と呼ばれる時代には、造詣が深く、今の時代と対照的であればあるほど、
「勉強が楽しい」
 と感じるのだ。
 特に、今の時代の腐り切った政府やマスゴミに対しての正しい認識を持つには、
「大日本帝国というものを知る必要がある」
 ということだ。
 本当の元々をさかのぼるのであれば、
「パリーが黒船で、開国させたあの時代からの歴史を知る必要がある」
 ということで、
「大日本帝国を勉強していると、おのずと、その時代まで勝手にさかのぼって勉強することになった」
 ということであった。
 酒井という男が、自他ともに、
「冷静な男だ」
 と言われるのは、
「性格的に几帳面なところがあるからだ」
 といってもいいだろう。
 普段から断捨離を行っていて、頭の中が整理されていると、まわりからも思われている。だから、歴史の勉強をしていても、
「あの人なら、歴史認識はしっかりしている」
 ということで、歴史的な何かを知りたいと思えば、
「酒井さんに聞くのが一番いい」
 というのが、誰もがの一致した意見であり、
「常識」
 といってもいいだろう。
 それだけ聞けば、
「まるで聖人君子のようだ」
 ということになるのだろうが、
「人間というのは、長所もあれば、短所もある」
 ということで、
「いいところもあれば悪いところもある」
 と言え、そして、それを、
「長所と短所は紙一重」
 と言われることも多い。
 だから、見方によっては、
「この人の、こういう性格に対し、人によっては、長所だという人もいれば、短所だという人もいる」
 という見解もある。
 だから、スポーツなどにおいても、例えば野球などでは、
「バッターの欠点は、得意なコースのすぐそばにある」
 と言われたりするもので、
「インコース高めが得意な選手であっても、そのコースすべてが得意というわけではなく、当たり前のことであるが、そのコースの真ん中近くが一番長打が打てるところだ」
 ということになるのだろうが、
「実際に苦手なコースは、それから、ボール一つ外れたくらいのところにある」
 とも言われる。
 もちろん、そんな精密なコントロールがなかなかピッチャーに着くわけではないので、何とかして、他のコースで目に錯覚をもたらしたりして、
「得意なコースをいかに、タイミングを外させるか」
 ということが課題になる。
「だから、ストライクは二球まで、そしてボールは三球までという猶予があるのだろう」
 ということで、
「ピッチャーにも、バッターにも、駆け引きの機会が与えられている」
 ということになるのであった。
「長所と短所」
 という意味では、ここにいる三人には、それぞれに、
「長所と短所」
 というものがあり、この時点では、まだそれをお互いには知らなかったが、店の女の子の中には、それぞれに気づいている人もいたりする。
 人の性格を見抜くのが得意だという女の子もいて、
「さすが、接客業」
 といってもいいだろう。
 その子は、皆から、
「つかさちゃん」
 と呼ばれていて、彼女は、
「人の性格をいち早く見抜くのが得意だ」
 と皆から言われていた。
 それは、自分でも分かっていることで、
「自他ともに認める」
 ということであった。
「そんな中で、一番気になる三人が、今日は揃った」
 と、つかさは思っていた。
 確かに、お店に来る常連さんの中には、人間的に魅力のある人はたくさんいるが、その中でも、この三人は、特に興味深いと感じていた。
「興味深い」
 ということで、決して、
「好きな性格だ」
 と言えないかも知れないが、どうしても気になる三人だということになるのだ。
「その中で一番誰が?」
 というわけではなく、どちらかというと、
「それぞれ一人では、興味深いという感覚が薄れてくるというものだが、これが、二人になったりすれば、だいぶその興味が増してきて、三人揃うと、その限りなさは、想像するだけでワクワクする」
 と感じていた。
 実際に、つかさが感じたのは、
「坂上さんというのは、お調子者で真面目」
「酒井さんは、几帳面だけどおおざっぱで、ウソをつくということに対して、あまり罪悪感を感じていない」
「榊田さんは、頭はいいが、肝心なところでミスをしそうなタイプなのよね」
 と感じていたのだ。
 もちろん、他にも、いいところや、悪いところの性格も当然のごとく持っているのだが、
「長所と短所」
 ということで考えると、それぞれの性格分析は、こういうことになるのではないだろうか?
 つかさはそれを考えると、
「三人それぞれの性格分析から、三人が揃っているとどうなるんだろう?」
 と考えるのであった。
 だから、この三人が揃った今のシチュエーションは、つかさにとって、
「手に汗握る」
 という感じがして、実にドキドキワクワクする展開だったのだ。
「今日シフトが入っていてよかったわ」
 と思っているのだった。
 そういう意味で、
「今日はこれ以上、他に客が来てほしくはないわね」
 と思った。