洗脳による変則事件
そもそも、間違って送金したというのも、
「その手続きに、まったく無駄なプロセスが入っていたり、いまだに、フロッピーや、手書きの運用だったりということである。
「そもそも、フロッピーなど、今のパソコンでは、装備されていない」
ということで、
「映像であれば、ビデオテープ」
「音声や音楽であれば、カセットテープ」
などと、若い人たちであれば、
「そんなの見たことがない」
と言われるような、すでに、過去のものと言われるものが、問題であったりしたことで、その問題も、大いにマスゴミを賑わせ、国民を煽るということになったのである。
つまりは、
「完全な人災だ」
ということで、その人災を引き起こした連中が、悪びれもなく、
「金を返せ」
と高飛車でいけば、
「それりゃあ、誰だって、はい、そうですかなんて言わないわな」
というのは当たり前のことだった。
政府が、金を補助金を出すと決めたことで、自治体が、その対応に追われるというのは、仕方がないことだ。
「それが仕事」
ということであり、しかも、その給料は、
「国民から募った血税から出されるものであり、本来なら、間違いは許されないということになる」
のではないだろうか。
しかし、このような状態が怒れば、
「政府だけでなく、自治体まで信用できない」
ということになると、
「公務員全部、当てにならない」
と思われても無理もないだろう。
そもそも、公務員というのは、
「国民の税金で暮らしている」
という意識をちゃんと持っているのか?
と言いたくなる。
もちろん、一部の人間だけのことなのだろうが、それだけに、その一人の行動が大きな問題を引き起こすということが一番の問題だということになるのであろう。
それを考えると、
「警察は同じ公務員でも違う」
ということになるのだろうが、果たしてそうであろうか?
何といっても、ここ数十年の刑事ドラマなどでは、
「縦割り社会」
さらに、
「横のつながり」
ということで、
「いかに警察組織というものが、融通の利かないところといってもいいだろうか?」
というテーマで、ここまでできるのだから、
「ただの流行やブーム」
ということではないようだ。
普通であれば、流行などは、時間が経てば、慣れてきて、衝撃的なことであっても薄れてくるということになるのだろう。
しかし、それを持たせようとすると、その感覚が次第に慣れてきたとしても、それ以上に衝撃を与えるだけの、拡大性というものが必要になるだろう。
それを、警察組織は、
「悪しき伝統」
ということで、
「どんどん広げていっているのか」
それとも、
「深みを帯びているのか」
ということで、数十年も、変わらずに人気番組なのであろう。
だが、このブームというのは、
本来であれば。
「ある程度までくれば、
「時間に限界」
というものがあり、ピークから消えていくものなのだろうが、それを通り超えると、ある意味、
「恒久的といえる何か」
が蔓延っているのかも知れない。
「ブームというものは、数年で、一度すたれたとしても、またよみがえってきて、ループするものだ」
と言われている。
しかし、中には、そのループの代わりに、
「半恒久的なものが存在している」
というものもあると、最近考えられるようになったという人もいた。
「もっとも、そんなものがあるのであれば、もっと前から言われているのであろうが、そいう思っている人がいるとしても、それを証明するすべがなかったということなのだろうが、この刑事ドラマのような実例があると、その思いへの証明になるのではないだろうか?」
と考えられるのであった。
それが、
「警察というもの」
そして、
「時間の感覚」
というものとがマッチしたことで証明されたと考えると、
「時間の感覚」
というものは、
「マヒするもの」
と、
「恒久的なもの」
ということになり、後者の感覚は、
「実に薄いものではないか?」
と考えられるといってもいいだろう。
第一の殺人
O警察署の刑事課に、けたたましいマイク放送が入ったのは、まだ、署員が半分くらいしか出勤していない早朝だった。朝の7時頃であったが、
「K県警察より入電中、乙女山の麓にある稲荷神社境内裏手にて、男性の変死体を発見したとの通報。ただちに、現場に急行してください」
という内容のものであった。
宿直していた清水刑事は、慌てて乙女山に向かうことにしたのだ。ここの、
「乙女山」
という名前の由来は、そもそも江戸時代に始まる。
幕府直轄地であったり、藩ご用達という意味で、
「その土地の産業で、最重要とされていることで、勝手に、産業物の採取であったり、横取りなどという、厄介なことができないように、幕府や藩主が、そこを、
「おとめ山」
ということに制定し、採取だけではなく、立ち入りさえも制限したと言われるところである。
だから、よく時代劇での、
「勧善懲悪もの」
と呼ばれるものの題材として、よく用いられる。
時代劇でも有名な。
「水戸黄門漫遊記」
というものにも、よく出てくるというわけだ。
特に、幕府直轄の、
「天領」
と呼ばれるところは、特にそれが厳しく、特に、財政には絶対的な問題ということで、
「金山」
などは、特に厳しかったであろう。
だから、
「悪代官や、悪徳商人」
などという連中が結託し、
「何とか、おとめ山の利権を一手に握ろうという企みを、黄門様が、未然に防ぐ」
などという話は、多いことだろう。
だから、この、
「K県における、乙女山というところも、元々は、幕府直轄の天領だった」
ということで、観光地にはなっているが、
「夜になると、お化けが出る」
というウワサもあることから、なかなか、日が暮れてからは、立ち入る人も、ほとんどいないということだ。
ただ、それでも、早朝の日の出あたりでは、このあたりの、新鮮な水を求めてやってくる人も多いという。
しかし、死体が発見された場所は、水が湧いている部分からは、離れていて、しかも、草が生え茂っていて、絶えず、水が地面から湧き出しているので、足場の悪いところである。それだけに、
「誰が好き好んで入り込んだりするものか」
と言われているところであった。
しかし、殺害が発見されたのは、昨日は、朝から夕方にかけて、かなりの集中豪雨が降ったことで、地面も荒れていた。雑草も倒れたりして、それだけ、まるで嵐でもあったかのように、肝なぎ倒されていて、そのせいで、普段は水のないところに、逆に水が溜まっていたということだった。
仕方がないので、普段であれば、立ち入ることのない場所は、普段の道に比べて少しはマシだということで、水を汲みにきた人が入り込んだのだという。
さすがに早朝から、毎日のように水を汲みにきている人からすれば、
「昨夜は豪雨がひどかったかも知れないが、今日は、台風一過のようになっている」
ということで、
「ここまで来て、帰るわけにもいくまい」
ということであった。