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自殺菌がかかわる犯罪

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 と言葉ではいうかも知れないが、内部では、適当にごまかして、
「なあなあで済ませる」
 という体質が蔓延しているということであろう。
 さらに、ひどいと感じさせたのが、人身事故ではなかったが、
「電車が、30分経っても来ない」
 という事態があった時だった。
 その日は、本来なら、朝のラッシュの時間であったが、日曜日だったということもあって、それほどの苦情もトラブルにもならない。
 逆に
「それだけ電車が遅れても、誰も事務所に事情を聴きにいかない」
 ということだった。
 それを見た時、
「客も、さすが国鉄とでも思うのか、諦めている」
 ということだと感じた。
 学校などで、問題のある生徒などは、
「言われているうちが花だ」
 と言って、逆にいえば、
「いわれ亡くなれば終わりだ」
 ということになるだろう。
 その時、その言葉を思い出したのだった。
 だが、さすがに、30分こないというのは、あまりにもおかしいということで、事務所に文句を言いに行った人がいるのだが、その人は、相手の対応に、怒りをあらわにしていたのだ。
 何と、駅員が、4、5人いるのである。そして、二人くらいは、電話でどこかと連絡を取っているのだが、他の人は何もしていない。
 たぶんであるが、
「上司からの指示を待っている」
 というところであろうか。
 連絡をしている人が一段落し、説明にやってくる。
 連絡を取っているくらいなので、、ベテランであるか、上司であるということに変わりはないだろう。
 その人に、
「電車が30分経っても来ないのだが、どうなっているんだ?」
 と言いに行ったのだ。
 その時こちらとしては、
「すみません、調べてみます」
 と言って、対応すればいいと思っていたのに、何を言ったのかというと、
「こちらでも、電車が来ていないのは分かっていますが、その原因が分からなっていない」
 ということが、
「放送しない理由だ:
 ということであった。
 それを聴いて、文句を言いに行った人が、激高したのだった。
 その理由として、
「原因なんか関係ない。今の状況を分かっているところだけでも、館内放送するか何かして、連絡すべきだろう」
 というもだった。
 そして、さらに、
「お前たちは、今日が日曜日ということで、どうせ客は少ないとタカをくくっていたんじゃないか? 客が一人だろうが、千人だろうが関係ないんだ。お前たちがそのつもりだったら、そりゃあ、トラブルって亡くならないわな」
 といって、吐き捨てるようにいうのだった。
 その時、事務所で事情を聴きに行った人が数人だったということで、さほど大きな問題にはならなかったが、客の中に、管区の駅に通報した人もいたようで、
「握りつぶされる」
 ということになるだろうが、
「通報した人がいた」
 ということで、溜飲を下げたという人も少なくはないだろう。
 要するに、
「その日が日曜日ということで、客を差別した」
 ということ。
 さらに、
「原因が分からないから、客に教えない」
 という、まるで、隠蔽工作を感じさせることに対しては、
「まるで確信犯ではないか?」
 という思いもある。
「これが平日だったら、こうはいかない」
 という意味で、余計に、その時その場にいた人の怒りは、かなりのものだったに違いない。
 しかも、それが、都心部に近い駅であるということから、
「もし、これが平日のこの時間に起きていれば」
 ということで、それこそ、事務所には、百人くらいの人が押し寄せることであろう。
 その時駅構内にいる人はもちろん、
「これから電車に乗るために駅に来ている」
 という人がどんどん増えていくわけである。
「これが起こったのが日曜日でよかった」
 と考えるのであれば、
「日曜日のパニックになりにくい時に、起こったことで、自分が本当の緊急事態に、いかに対応すればいいか?」
 ということへの訓練ということになる。
 と言ってもいいのではないだろうか?
 それを考えると、
「さすがに、まだまだ国鉄気質が抜けていない」
 と言ってもいいだろう。

                 自殺菌

「鉄道での人身事故というと、自殺と相場が決まっている」
 と大体は言われていると言ってもいいだろう。
 最近では、自殺だけではなく、
「本当に、ホームに落ちるというような事故もあるのではないか?」
 と言われるようになったこともあってか、
「ホームと電車の間も、黄色い線のあたりに、人が誤って落ち込まないように、腰の高さくらいまである、
「鉄格子のようなもの」
 であったり、
「新幹線のホームなどで見られる、自動ドアのようなものを設置するという対策が取られるようになったが、これは、実に中途半端であった、
 何と、ホームから一番先頭部分だけに設置されていて、二両目以降はまったくの無視状態であった。
「これだったら、最初から設置しない方がマシだ」
 というくらいで、明らかに、
「国交省などからの注意喚起のため、体裁だけ取り繕ったというべき、露骨な状態になっている」
 ということであった。
 他の地域は分からないが、ここの地域は、
「私鉄の方は、新幹線のような自動ドア」
 というものを、先頭車両部分だけ、体裁を整えている。
 しかし、
「旧国鉄に至っては、ただの鉄格子を先頭車両のところに作っただけで、しかも、当初の目的というべき事故防止に、まったく貢献していない」
 という、それこそ、乗客が払った費用の無駄遣いと言ってもいいだろう。
 そんなものに、金を使うくらいであれば、
「老朽化した、電車や、駅の施設」
 というものを解消するために使えばいい。
 そうすれば、
「整備不良」
 などで、電車が遅延することもないわけだ。
 電車の遅延によって、間に合うはずのものに間に合わず。保障もないことで、
「大切な商談に間に合わず、不当たりを出して、会社が倒産」
 などということで、
「その人が自殺した」
 ということになれば、それこそ、
「負のスパイラル」
 というものを繰り返しているといえるだろう。
 いくら、
「旧国鉄よりはまし」
 とは言っても、一両目だけの対応というのは、実にひどいもので、
「さすが、自治体が逆らえないほどの、殿様商売」
 と言ってもいいだろう。
 そんな鉄道会社であったが、
「こんなことをやっていれば、人身事故がなくなるなど、ありえない」
 と言ってもいいだろう。
 そんな体制は、
「国鉄が民営化されてから、約40年近く経つが、まったく変わっていない」
 といえるだろう。
 さらに、私鉄が、
「殿様商売をやっている」
 というのは、
「都心部からベッドタウンに至るまでの半分以上を、高架にする」
 という計画があったが、その計画は、何と、
「昭和の時代」
 から言われているものだった。
 都心部から途中までの4駅くらいの間は、すでに昭和の時代には完成していて、その順延ということで、5駅くらいを高架にするという計画であったのに、
「どんなにかかっても、10年はかからないよな」
 と思っていた。
 しかし、実際に、最初の区画整理のために、立ち退きが行われたのは、まだ、二十世紀だった。
作品名:自殺菌がかかわる犯罪 作家名:森本晃次