自殺菌がかかわる犯罪
と納得してしまうとしても、それも無理もないことではないだろうか。
そもそも、今のJRを見ても分かるが、
「他の私鉄とは、その根本的な考え方が違う」
ということも言えるだろう。
特に、
「私鉄というものが、地方によって、まったく違った運営であったり、その土地にいかになじんでいるか?」
とううことを考えれば、
「JRと私鉄」
いや、
「昔の国鉄と、私鉄の違い」
ということも分かるというものだ。
この辺りは、首都である東京からはm結構離れたところにあり、江戸時代であれば、
「外様」
といわれる大名が納めていたとことではあるが、海に近いところで、さらに、
「大陸文化が入ってくる大きな港」
とあるところで、さらに、
「大陸から攻められると、その一番最初の攻撃目標となる」
ということで、いわれのあるところでもあった。
だから、昔から、
「海外貿易」
あるいは、
「国の防波堤」
ということで、港の開発が急務であり、海岸線となっていたあたりには、昔の防波堤の名残があるということであった。
そのせいもあって、今から千数百年も前から栄えたところであり、街は、元々商人の街と、さらには、そののち出来上がった武家屋敷とが、明治以降になってから、
「市の中心」
ということで、争ったという歴史のあるところであった。
そんな街には、鎌倉時代くらいから、祭りが残っていたり、戦国時代にも、その領有をめぐって、しのぎを削ったという歴史が残っていたりする。
今では、人口も百万を超えていて
「全国でも、五本の指に入るくらいの大都市」
ということになっている。
そんな街であったが、鉄道という意味では、そこまで発展はしていなかった。
さすがに、日本の二大都市である、
「東京」
「大阪」
にかなうわけもなく、それでも、歴史の深さと、
「この地方の玄関口」
ということから、かなり賑やかな街となっていた。
そんな街において、
「鉄道の発展」
ということでは、そこまではなかったのかも知れない。
というのは、この街は明治以降の歴史的に。発展するだけの産業があった。
というのも、
「戦前においての産業で、一番大切なこととして考えられていたもの」
ということで考えられるのが、
「大日本帝国のスローガン」
である、
「富国強兵」
ということを考えれば分かるだろう。
つまり、
「軍に必要な産業が大切だ」
ということである。
そのためには、
「重工業を始めとした、エネルギー産業」
ということであったのだ。
特に、昭和初期くらいまでは、一番の、
「エネルギー産業」
ということであった、
「石炭」
というものを作り出す、
「炭鉱」
というものが、この県には、たくさんあった。
昭和に入り、戦前くらうからは、
「石油」
という産業にその立場を奪われたが、そもそも、良質の石油というものには恵まれないという、
「燃料不足」
と言われた日本において、まだまだ炭鉱は大切な産業であった。
結局、石油不足による、輸入を妨げられたことで、引きずりこまれた戦争によって、敗北することになったが、そのために、日本という国は、
「一からやり直す」
ということになり、炭鉱も、まだ大切な燃料源ということで、戦後も、県としては、その産業に頼っていた。
さらに、鉄道という意味では、
「そんな炭鉱の町と、都心部を結んだり、石炭を他の土地に売るための、鉄道網ということで、炭鉱の町を結んでいる鉄道は、賑やかだった。
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さらに、
「このあたりは、都心部近くに、占領軍の駐屯地」
ということで、
「米軍キャンプ」
などがあった。
それらの物資を運ぶということで、鉄道網も整備されたりしたのだ。
この県は、他の大都市にはないような特徴があり、それが、
「都心部の近くに、国際空港を持っている」
ということであった。
そういう意味で、鉄道網が整備はされたが、それはあくまでも、
「実質面」
ということでの整備で、それを担ったのが、
「国鉄だった」
ということである。
戦前も、それなりの大都市であったが、戦後は急激な発展を迎えたことで、都心部の整備も急務となった。
それを担ったのが、昔から、この街では、
「国鉄と両輪」
といってもいい、私鉄会社だった。
この県には、
「いや、この辺りの県を見渡しても、大手私鉄はここしかなく、
「県」
であったり、
「県庁所在地の市」
であったりという、
「大都会を担っている鉄道は、この街唯一の私鉄しかない」
ということにあるだろう。
当然、市や県から、少々の、
「無理難題」
もあったかも知れない。
それでも、何とか、
「自治体の期待に沿う形」
によって、県や市を支えてきたと言ってもいいだろう。
そういう意味では、
「県や市には、恩義がある」
ということになるのだ。
特に、県庁所在地の市では、
「その私鉄会社には、頭が上がらない」
と昔から言われている。
しかも、そもそも、
「私鉄としては、競合他社というものは存在しない」
ということで、
「我が者顔」
ということになるのであった。
だから、県や市の公共事業であったり、特にインフラ関係においては、その影響力というのはかなりすごいものがあるのだ。
だから、
「県庁所在地には、市バスというのは存在しない」
という。
私鉄が経営しているバス会社が、すべての路線を担っていて、しかも、近隣の地町村にも、バス経営を行う会社は、そこまで大きくないところが、運営しているというだけで、
「少なくとも対抗できるだけの力はない」
ということであった。
だから、まわりの市町村は、その私鉄が経営するバス会社から、
「小さくて、安価な使い古しのバスを買い受けることで、コミュニティバスとして、市町村運営のバス路線を運営する」
ということであった。
まるで、平成以降の。
「第三セクターのようなもの」
である。
そんな私鉄会社は、ピーク時には、相当大きく、広い範囲での大企業であった。
さすがに、
「バブル崩壊」
からは、ピーク時の隆盛はなかったが、それでも、
「地元では最大で、並び立つものがいない」
と呼ばれるほどの大企業である。
ピーク時には、実際に、
「鉄道、バス」
などのインフラはもちろん、
「百貨店、不動産」
などの経営も、東京、大阪などで、たくさん私鉄が乱立する中で、しのぎを削っている大企業並みの、副業を営んでいたのだ。
何といっても、
「プロ野球球団」
というものを持っていたくらいであった。
そのプロ野球球団は、さすがに、手放すことになった。
理由はいろいろとあるが、
「親会社利益を、球団の赤字が奪い取っている」
ということで、
「地元にとっても、会社のとっても、お荷物」
ということになってしまったのだ。
それでも、実際に、昭和の終わり頃に、いろいろ手広く広げた新事業と呼ばれたものを、整理したことで、
「昭和という時代になってからの、バブル崩壊にも何とか耐えられた」
ということであろう。
国鉄の方は、
「炭鉱の街」
作品名:自殺菌がかかわる犯罪 作家名:森本晃次