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ひなた眞白
ひなた眞白
novelistID. 49014
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失せ物探し 探偵奇談26 後編

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そんな不吉な言葉は、不確定な未来のことであっても聞きたくないと、瑞は胸の奥がスッと冷たくなるのを感じた。だが、その時はいつか絶対に来る。いつか絶対に来る未来からは、目を逸らすことは出来ない。逃げられない。

「誰に強要されたわけでも提案されたわけでもない。ただ、この家に誰もいなくなって、じいちゃんの苗字を継ぐものがいなくなることが、俺は嫌だなと思ってたんだ。前からずっと」

兄がこの家や祖父についてそんな風に考えていたことを、瑞は初めて知った。

「俺は教職に就けるならどこで就職するかなんて特別こだわりはないし、この家を継ぐことにも、苗字が変わることにも抵抗は全くないんだ」
「じゃあ須丸の姓は…俺が継ぐの?」

家のことや親がいなくなったときのことなんて、瑞は今まで殆ど意識したことなどなかった。早々に遺産相続だのそんな話をするのかと身構えた瑞の思いを感じ取ったのか、紫暮は安心させるように小さく笑った。

「父さんも母さんも、うちは自分達の代で絶えてもいいなんて言う。子どもに背負わせたくないって。自由に幸せに生きてくれればって。まあ絢世(あやせ)が、婿養子に来てくれる相手を探して結婚しようかななんて言ってるけど」
「はあ?姉ちゃんの結婚なんて俺絶対許さんし!」

それはそれでまた、瑞にとっては別の問題なのだ。そのへんのわけのわからん男に、大事な姉をやってたまるものか。一生独身でいればいいんだ。結婚なんて絶対ダメ。

「…まあそれはそれとして。俺は長男だから、本当は須丸の名前を継ぐのが筋なのかもしれない。でも長男だからこそ、じいちゃんとばあちゃんには、一番長く可愛がってもらった。だから、俺はそうしたい」
「……」

瑞だって祖父母が大好きだ。祖父母と過ごしたこの家も大好きだ。なくなることはとてもつらい。だけど、俺が継ぐ、と、瑞にはとても言えない。祖父の養子になるということは、両親とは親子でなる。戸籍が変わるということに、ものすごく大きな不安を覚える。紫暮はそれを察したのか、続けていった。

「瑞はまだ高校生だろ。これから夢や目標を見つけるおまえは、家に縛られず自由でいたらいいんだ。ただ俺も、縛られるっていうマイナスな気持ちは持っていないよ。嘘じゃない。じいちゃんが元気で、俺の大学卒業っていう今が、一番いいタイミングだと思うんだ」

それはそうなのかもしれないが。やはりどうしても急なことで頭がついてこない。