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ひなた眞白
ひなた眞白
novelistID. 49014
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失せ物探し 探偵奇談26 後編

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今夜も同じ夢を見る。幼い少女が、見たことのない和室に座り、棚や机に美しい物を並べて笑っている写真。瑞に背を向けているのは、白いブラウスを着た背中。痩せている。首筋が見えるくらいに切りそろえた髪。顔は見えない。

(きれいだな…)

瑞は部屋を見渡す。部屋を埋めつくす「美しい物」。生けられた咲き乱れる花、見るからに高価そうなバイオリン、美しいグラスに注がれた水、石をちりばめた装飾品、金の杯、水槽を泳ぐ名前も知らない熱帯魚…。これらはすべてこの子が集めたものなのだ。

たくさんの「美しい物」の中に、ひときわ目を惹くものがある。盆に乗せられているのは、拳ほどの大きさの青みが勝った石だった。つるりと磨かれた表面は光を反射し、中には一切の濁りがない。

「だからそれは俺のだって!」

思わず声を上げた瑞に、背中を向けていた少女が立ちあがる。

「わたしのものよ」

声は怒りを、含んでいる。

「ずるいでしょう!あなたはたくさん持ってるじゃない!」

怒らせた、とたじろいだ瑞の足元がぐにゃりを歪む。夢が終わる。

(くそっ…!)

まだ、返してもらってないのに!







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