小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
ひなた眞白
ひなた眞白
novelistID. 49014
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

失せ物探し 探偵奇談26 前編

INDEX|3ページ/17ページ|

次のページ前のページ
 


「その昔、うちの学校も野球部だけは寮生を入れていた時期があったそうです。いまはもうそういった制度は廃止されていますので、建物だけ残っているんですね。管轄している市に問い合わせたところ、施設としての使用は可能です。電気も通っているし水も出ます。風呂も沸かせるしガスも通すことはできます。寮として使用していただけあって、寝るための場所も食堂もちゃんとあります。使用していないだけで、機能はするわけです。あ、ただ布団とかタオルとか、そういうものは数年前の清掃で捨てたそうなので、各自家庭から持ってきてください。二段ベッドはありますから。ちなみに洗濯機は使えますが5台のみ。譲り合ってどうぞ。あ、もちろんWi-Fiとんでません」

そしてすごく古いです、更に汚いです、と会長は付け加える。

「長年使用していなかったので。利用する者でしっかり掃除をして、使用できるようにしてから使ってくださいとのことでした」

えー、と伊吹は駒形と不満を漏らした。とんだ貧乏くじである。

「明日から、昼休みなどを利用し各部活動で手分けして清掃にあたって下さい。生徒会からも人員を出しますから。壊れている者や修理が費用なら、可能な限り叶えます。よろしくお願いしますね」

合宿まで時間もない。明日からは部員総動員で片付けの日々となりそうだ。

「あのさ、野球部は代々この話、先輩からされるんだけど」

畠山が言った。

「あそこを使ってた歴代の先輩寮生が言うには、失せ物が出るって有名な寮だったらしい」

失せ物?

「物が盗られるってことか?寮生同士の悪ふざけだろ?」

駒形の言葉に、畠山は首を振った。

「物だけじゃないらしい」
「は?」
「あそこが閉鎖されたのはもう30年以上も前のことらしいから、詳しいことわからんよ。そう伝え聞いてるだけだ。ただ、そのことが原因で寮は閉鎖されたんだって噂だぜ。せいぜいを付けろよ、駒形も神末も。俺ら野球部は、何があってもあそこには近づかない、とだけ言っておく」

気を付けろ、という言い方が引っかかった。

「合宿については以上です。続いて壮行会の日程についてですが…」






.