知恵と本能
ということで、ポイント設定に対して、
「善意だ」
と思い込んでしまうだろう。
そうなると、メールのやり取りが、
「引き延ばそうとしている」
ということに気づかず、
「ポイントがなくなりそうになれば、課金をする」
ということになっても、
「これくらいなら」
と、あまり気にもならないということになる。
それよりも、
「せっかくメールのやり取りができているのだから、返事に時間が掛かってしまい、やり取りができなくなることを恐れる」
ということになるのだ。
こうなると、完全に、
「相手の術中にはまってしまった」
ということになるだろう。
会話をしているメールの相手というのは、実は皆サクラであり、
「一人のバイトの男(あるいは女)が、数人を相手に返事をしている。だから、こちらが、寸時に返事を送っても、こちらに対しての返信に一時間以上もかかってしまう」
ということになるのだ。
しかも、その内容が、まるで、
「たった今来たことに対して返事をしている」
という感覚だ。
「遅くなってごめんなさい」
などと書かれてはいない。
なぜなら、一人で数人を相手にしているので、混乱してしまっているのだろう。
中には、明らかに自分でない人への返事だと思うものもあるが、嵌ってしまうと、木にもならない。それだけ、
「出会い系」
というのは、課金に、さほどの罪悪感を感じず、頻繁に行っても、そんなに高額ではないので、気が付けば、
「数日で、数万円を使っていた」
ということを後になって気づかされるというものだ。
それだけ、相手としても、
「ぼろい商売」
といえるだろう。
男の気持ちを持て遊んで、しかも、金をふんだくる」
というのだから、それは社会問題にもなるだろう。
ただ、中には、本当にサクラではない、
「出会い系」
というのもあるもので、ただ、そうなると、
「出会い系というものを利用するのは、純粋な交際相手を見つけるというコミュニテーではない」
という人が多い。
男も女も、身体目的、つまりは、
「不倫相手を探したり」
というのが、主だったりするだろう。
さらに、その前ということになると、
「テレクラ」
などというものがあったが、それが、
「ネットに変わった」
ということであろう。
「テレクラ」
というのは、実際にどういうものだったのかということは、実際には知らないが、これも人から聞いたことであったが、
「?シネマ」
であったり、
「小説などで見たことはあったので、興味を持って、ネットで調べたことがあった」
さらに、人に聞いたこともあったくらいだ。
こちらかは、どこかの雑居ビルの、ワンフロアに中に、個室が、数個用意されていて、そこには、テーブルと、パソコン、さらには電話が置かれている。
「部屋の広さとすれば、ネットカフェの個室より、少し狭いくらいだったのではないか?」
と書かれていた。
完全に密閉されていないので、隣の部屋の電話の会話も聞こえてくるというくらいだ。
部屋を借りるということで、ネットカフェのようなシステムで、部屋に入ると、電話が取れるように設定しておいて、電話が鳴るのを待っているという形だ。
この際には、大きく分けて。2つの方法があるという。
一つは、
「すべての部屋の電話が鳴る」
というやり方である。
つまりは、
「早いもの勝ち」
ということで、中には、受話器に最初から手を掛けていて、瞬時に出るという人もいるだろう。
そして、もう一つとしては、
「順番に流れていくという形である」
まずは、最初に掛かった人と話をして、その人と交渉がうまくいかなければ、男が電話を切ると、今度は、次の男性に掛かるという仕掛けである。
「女の子は、電話代が大変ではないか?」
ということになるが、実はそうではない。かけてくるのは、
「フリーダイヤル」
に対してなのだ。
「どうしてすぐに、その番号が分かるのか?」
というと、駅前や繁華街で、アルバイトがよく、
「ティッシュ配り」
というものをしていたが、そこに書かれている番号が、
「テレクラのフリーダイヤル」
ということになるのだ。
ティッシュ配りというと、他には、消費者金融のようなところということで、そのほとんどが、
「怪しいところ」
ということになるだろう。
今は、だいぶいいのかも知れないが、当時は、
「怪しさ満載だった」
といえるだろう。
今の時代には、ティッシュ配りはないのだが、それは、
「テレクラというものがなくなり、消費者金融も、やり方が変わった」
ということで、
「ティッシュ配りというのは、一種の時代だった」
ということになるのだろう。
「テレクラ」
というものは、
「自由恋愛」
と言えば聞こえはいいが、
「一種の風俗」
といってもいいだろう。
そもそも、電話を掛けてくる女性というのは、
「援助交際目的」
がほとんどで、それ以外は、
「冷やかしだった」
といってもいい。
いや、それは男性も同じで、もっといえば、男性の方が、援助交際目的というのは、ハッキリしていたのかも知れない。
何といっても、お金をかけて、その場所にいるのである。それも当たり前といえるだろう。
だが、実際に、交渉が成立し、待ち合わせ場所にいっても、戻ってくる人も結構いたりする。
だから、お店とすれば、契約した時間内でお客さんが出ていく時は、
「外出」
ということにする。
そして、外出してから、数十分して戻ってこなければ、
「キャンセル」
ということにして、部屋を解放するのだ。
その時は、きっと二人は出会えて、そこから何かの進展があったということになるからだった。
だが、時間内に戻ってきた人は、
「ああ、遭えなかったんだな」
とスタッフは思うことだろう。
もし、待ち合わせ場所にいっても、女性がその場で待っているということは、まずない。女性側も、
「どんな人がくるのか、怖いだろう」
特に、
「もし、知り合いだったら?」
という気まずさがあったり、
「以前相手をして、嫌だった記憶があれば、最初から遭う気はしない」
ということになる。
さらに、最初から、
「ああ、あいつは嫌だ」
とインスピレーションで感じる人もいるだろう。
「そういう人はこちらからお断り」
ということで、次の相手を探すのに、また電話を掛けるだろう。
男も、女が現れないので、ボーっと待っていてもバカバカしい。
「約束の時間に遅れるような女は、こっちから願い下げだ」
と男の方も考えるであり、またお店に戻って、残りの時間をそこで過ごすことになる。
そうなると、
「さっき待ち合わせた女がまたかけてくる」
ということもあるだろう。
男は、
「あの女だ」
と分かったとして、どういう態度を取るだろう。
ムカッときて、すぐに電話を切る人もいるかも知れないし、初めてのふりをして、からかってやろうと考える人もいるだろう。
どちらにしても、そんな相手しかかかってこない時も多く、
「時間帯にもよる」
というのが、テレクラだったりする。
男性の方も、
「平日の昼間から、こういうところにいる人」