小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

知恵と本能

INDEX|3ページ/16ページ|

次のページ前のページ
 

 ということで、ポイント設定に対して、
「善意だ」
 と思い込んでしまうだろう。
 そうなると、メールのやり取りが、
「引き延ばそうとしている」
 ということに気づかず、
「ポイントがなくなりそうになれば、課金をする」
 ということになっても、
「これくらいなら」
 と、あまり気にもならないということになる。
 それよりも、
「せっかくメールのやり取りができているのだから、返事に時間が掛かってしまい、やり取りができなくなることを恐れる」
 ということになるのだ。
 こうなると、完全に、
「相手の術中にはまってしまった」
 ということになるだろう。
 会話をしているメールの相手というのは、実は皆サクラであり、
「一人のバイトの男(あるいは女)が、数人を相手に返事をしている。だから、こちらが、寸時に返事を送っても、こちらに対しての返信に一時間以上もかかってしまう」
 ということになるのだ。
 しかも、その内容が、まるで、
「たった今来たことに対して返事をしている」
 という感覚だ。
「遅くなってごめんなさい」
 などと書かれてはいない。
 なぜなら、一人で数人を相手にしているので、混乱してしまっているのだろう。
 中には、明らかに自分でない人への返事だと思うものもあるが、嵌ってしまうと、木にもならない。それだけ、
「出会い系」
 というのは、課金に、さほどの罪悪感を感じず、頻繁に行っても、そんなに高額ではないので、気が付けば、
「数日で、数万円を使っていた」
 ということを後になって気づかされるというものだ。
 それだけ、相手としても、
「ぼろい商売」
 といえるだろう。
 男の気持ちを持て遊んで、しかも、金をふんだくる」
 というのだから、それは社会問題にもなるだろう。
 ただ、中には、本当にサクラではない、
「出会い系」
 というのもあるもので、ただ、そうなると、
「出会い系というものを利用するのは、純粋な交際相手を見つけるというコミュニテーではない」
 という人が多い。
 男も女も、身体目的、つまりは、
「不倫相手を探したり」
 というのが、主だったりするだろう。
 さらに、その前ということになると、
「テレクラ」
 などというものがあったが、それが、
「ネットに変わった」
 ということであろう。
「テレクラ」
 というのは、実際にどういうものだったのかということは、実際には知らないが、これも人から聞いたことであったが、
「?シネマ」
 であったり、
「小説などで見たことはあったので、興味を持って、ネットで調べたことがあった」
 さらに、人に聞いたこともあったくらいだ。
 こちらかは、どこかの雑居ビルの、ワンフロアに中に、個室が、数個用意されていて、そこには、テーブルと、パソコン、さらには電話が置かれている。
「部屋の広さとすれば、ネットカフェの個室より、少し狭いくらいだったのではないか?」
 と書かれていた。
 完全に密閉されていないので、隣の部屋の電話の会話も聞こえてくるというくらいだ。
 部屋を借りるということで、ネットカフェのようなシステムで、部屋に入ると、電話が取れるように設定しておいて、電話が鳴るのを待っているという形だ。
 この際には、大きく分けて。2つの方法があるという。
 一つは、
「すべての部屋の電話が鳴る」
 というやり方である。
 つまりは、
「早いもの勝ち」
 ということで、中には、受話器に最初から手を掛けていて、瞬時に出るという人もいるだろう。
 そして、もう一つとしては、
「順番に流れていくという形である」
 まずは、最初に掛かった人と話をして、その人と交渉がうまくいかなければ、男が電話を切ると、今度は、次の男性に掛かるという仕掛けである。
「女の子は、電話代が大変ではないか?」
 ということになるが、実はそうではない。かけてくるのは、
「フリーダイヤル」
 に対してなのだ。
「どうしてすぐに、その番号が分かるのか?」
 というと、駅前や繁華街で、アルバイトがよく、
「ティッシュ配り」
 というものをしていたが、そこに書かれている番号が、
「テレクラのフリーダイヤル」
 ということになるのだ。
 ティッシュ配りというと、他には、消費者金融のようなところということで、そのほとんどが、
「怪しいところ」
 ということになるだろう。
 今は、だいぶいいのかも知れないが、当時は、
「怪しさ満載だった」
 といえるだろう。
 今の時代には、ティッシュ配りはないのだが、それは、
「テレクラというものがなくなり、消費者金融も、やり方が変わった」
 ということで、
「ティッシュ配りというのは、一種の時代だった」
 ということになるのだろう。
「テレクラ」
 というものは、
「自由恋愛」
 と言えば聞こえはいいが、
「一種の風俗」
 といってもいいだろう。
 そもそも、電話を掛けてくる女性というのは、
「援助交際目的」
 がほとんどで、それ以外は、
「冷やかしだった」
 といってもいい。
 いや、それは男性も同じで、もっといえば、男性の方が、援助交際目的というのは、ハッキリしていたのかも知れない。
 何といっても、お金をかけて、その場所にいるのである。それも当たり前といえるだろう。
 だが、実際に、交渉が成立し、待ち合わせ場所にいっても、戻ってくる人も結構いたりする。
 だから、お店とすれば、契約した時間内でお客さんが出ていく時は、
「外出」
 ということにする。
 そして、外出してから、数十分して戻ってこなければ、
「キャンセル」
 ということにして、部屋を解放するのだ。
 その時は、きっと二人は出会えて、そこから何かの進展があったということになるからだった。
 だが、時間内に戻ってきた人は、
「ああ、遭えなかったんだな」
 とスタッフは思うことだろう。
 もし、待ち合わせ場所にいっても、女性がその場で待っているということは、まずない。女性側も、
「どんな人がくるのか、怖いだろう」
 特に、
「もし、知り合いだったら?」
 という気まずさがあったり、
「以前相手をして、嫌だった記憶があれば、最初から遭う気はしない」
 ということになる。
 さらに、最初から、
「ああ、あいつは嫌だ」
 とインスピレーションで感じる人もいるだろう。
「そういう人はこちらからお断り」
 ということで、次の相手を探すのに、また電話を掛けるだろう。
 男も、女が現れないので、ボーっと待っていてもバカバカしい。
「約束の時間に遅れるような女は、こっちから願い下げだ」
 と男の方も考えるであり、またお店に戻って、残りの時間をそこで過ごすことになる。
 そうなると、
「さっき待ち合わせた女がまたかけてくる」
 ということもあるだろう。
 男は、
「あの女だ」
 と分かったとして、どういう態度を取るだろう。
 ムカッときて、すぐに電話を切る人もいるかも知れないし、初めてのふりをして、からかってやろうと考える人もいるだろう。
 どちらにしても、そんな相手しかかかってこない時も多く、
「時間帯にもよる」
 というのが、テレクラだったりする。
 男性の方も、
「平日の昼間から、こういうところにいる人」
作品名:知恵と本能 作家名:森本晃次