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蔓延と慢性

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 ということである。
 今の政府は、その頃の政府や軍部に比べると、臨場感がないせいか、
「まったく緊張感がない」
 といってもいい。
 何といっても、
「有事になれば、政権の支持率というのは、少々悪くても、少しは上がる」
 と言われている。
 ひどい政府であっても、
「皆で危機を乗り越える」
 という意識を持っていることで、国家の体制を維持するために、
「挙国一致」
 という意識から、上がるものである。
 昭和の混乱の時代には、日本の内閣も、
「挙国一致内閣」
 ということで、
「一丸となって、国難を突破する」
 ということになっていたというのだ。
 しかし、この、
「世界的なパンデミック」
 の時、全世界での政党支持率は、なるほど、
「ほとんどの国は上がっていた」
 ということだ。
 しかし、世界で、たった2国だけ、支持率が上がらなかった。
 一つは、今回のパンデミックを、
「風邪と同じ」
 といって、対策を何も取らなかったことで、完全に、国内が混乱するに至ってしまったという政府だった。
 もう一つは、
「日本であった」
 日本は、有事がないということで、国民自体に、そこまで危機感がないということなのかも知れないが、
「第二次世界大戦以来の大事件」
 ということなのに、日本は、政権支持率が下がるというのは、本当によっぽどのことだといってもいいだろう。
 そんな国家が、政権支持率が上がらないことに対して、どう感じていたというのだろうか?
「どうせ、外国の調査ということで、国内で少し下がったくらいなので、それほど気にすることはない」
 ということだとすれば、それは、明らかに、
「国民を甘く見ている」
 といってもいいだろう。
 政府というものが、国家において、
「どのような重要な地位にあるのか?」
 ということを分かっていない証拠といえるのではないだろうか?
 ただ、一つ言えることは、
「いくら慣れていないとはいえ、国民も政府も、異常ではないか?」
 という考えであった。
 日本という国というものを、他の国がどう見ているかということを果たしてどう見ているかというのである。
「金持ちな国だ」
 と見ているか?
 もしそうだとすれば、
「戦争に負けたくせに、どうして、そんなに金持ちなんだ?」
 と思うかも知れないが、実際には、そんな国ではない。
「何世代に掛けても、返しきれないだけの借金を背負っていて、国民は、血を流しながら暮らしている」
 という国であった。
 その証拠に、
「給料は上がらない。税金はどんどん高くなる」
 という状態で、さらに、
「医療費はどんどん上がるし、福祉は最悪になってくる」
 ということで、何もいいことはない。
「年齢を重ねれば重ねるほど、暮らしはできなくなる」
 ということで、
「現代の姥捨て山」
 という状態である。
 定年も、最初は55歳だった。
 それは、昭和までに、定年を迎えた人のほとんどはそうだっただろう。
 その時代は、治療費もほとんどが保険から払われるという時代で、
「初診料だけで、あとはお金がいらない」
 というのが、風邪を引いた時などであった。
 しかも、保険料は、
「被保険者」
 であれば、1割負担で、
「扶養者」
 であれば、3割という時代となり、今では、
「被保険者であっても、3割」
 ということになったのだ。
 昔だったら、
「風邪を引いたら、病院で点滴を打ってもらえばいい」
 ということだっただろう。
「市販の風邪薬を買うよりもmよほど安上がりだ」
 ということだったからである。
 しかも、薬というと、会社によっては、
「常備薬は、会社から支給される」
 という会社もあったくらいで、当時の日本は、
「福祉に、キチンと税金が使われていた」
 というわけである。
 しかし、べブル崩壊からこっち、もっとひどいことになり、
「病院に行くのは、お金も無駄だし時間も無駄」
 ということで、誰もいかなくなってしまったといってもいいだろう。
 今の日本が腐ってしまったというのは、ある意味、
「何かの伝染病ではないか?」
 と考えるのは、おかしなことであろうか?
 定期的に、世界では、伝染病が蔓延り、日本には入ってこない。
 それは、
「本当は入ってきているのに、誰も気づいていないのではないか?」
 ということである。
「病気が移っていないというわけではなく、本当は移っているのに、誰も気づかないだけでは?」
 ということであり、
 身体への病気であれば、気づかないということはないだろう。
 それが気づかない人がいるということは、
「身体ではなく、精神であったり、頭の病気なのかも知れない」
 といえる。
 それが、
「精神疾患」
 というものであったりするのではないだろうか?
 確かに、昔はなかったものが最近では、どんどん増えている。
 実際に、以前から海外では言われていた精神疾患が、最近は日本でも言われるようになってきたではないか?
 それは、
「日本人には、移らない」
 ということなのか?
「日本人には、伝染はするが、だからといって、すぐに発症するものではなく、発症すると、伝染のスピードがかなり速いということで、
「まさか、伝染するものだ」
 という意識はなかったのかも知れない。
 どうしても、インテリ気質の日本人は、そういう発想には柔軟にはなれないのかも知れない。
 それが日本人というものであろう。

                 探偵小説(考)

 いろいろな事件の中で、特に、
「人が死ぬ」
 という事件が頻発しているだろう。
 その中で、
「本当の殺人事件」
 というものもあれば、
「事故に近い形のものもある」
 ともいえる。
 中には、
「殺意がない」
 ということで、殺すつもりはなかったといって、結局、
「傷害致死」
 ということもあるだろう。
 喧嘩になって、突き飛ばしてしまったとすれば、そこに運悪く、突起物があったということで、死んでしまったということなどである
 同じようなことで、殺意がなかった場合で、場合によって、
「無罪」
 ということもある。
 この場合にもいくつかパターンがあり、一つは、
「精神疾患」
 というものがあった場合。
 この場合は、
「本人には、責任能力を問うことができない」
 という場合である。
 この時は、無罪ということになり、犯人として起訴されると、弁護側が、
「精神疾患のため」
 ということで無罪を取りにうくだろう。
 同じように、弁護士が、無罪を取りに行くという場合において、
「違法性阻却の事由」
 というものがある。
 これは、人を殺したとしても、
「やむを得ない場合」
 ということで、
「殺意もない」
 ということが、その状態であった場合には、あとからの解釈として、
「殺意のなさを証明することになる」
 ということであろう。
 つまり、そのパターンとして刑法上では2つであった。
 一つは、
「正当防衛」
 というもので、もう一つは、
「緊急避難」
 というものである。
作品名:蔓延と慢性 作家名:森本晃次