悠々日和キャンピングカーの旅:⑬富士山五合目とその周辺
その休憩所にあったのは「クニマス」の情報。田沢湖のみで生息していた「クニマス」が絶滅した後、この西湖で発見されたことについての内容だった。以下、ネット情報の要約。
「クニマス」は秋田県田沢湖のみに生息していたが、1940年に灌漑と水力発電のため田沢湖に入れられた玉川の水が酸性だったため、絶滅してしまった。
これより以前、田沢湖から本栖湖・西湖・琵琶湖などへ「クニマス」の卵が移植された記録はあったが、その後の生息は確認されていなかった。
ところが、西湖では時折、色の黒いマスが捕獲されることが知られていたが、2010年、京都大学での詳しい研究の結果、田沢湖で絶滅した「クニマス」であることが判明したとのこと。
今夜は、道の駅「なるさわ」で車中泊することにした。
そこは、「いずみの湯」からはほぼ真南だが、西湖とその南湖畔から盛り上がった山塊(紅葉台、三湖台、足和田山(五湖台))があるため、少し西側に迂回することになる。R139(富士パノラマライン)に出てからは東に向かって走ると、17時半頃に道の駅に到着した。
駅舎のショップはまだ営業中で、明日の朝食用のパンを購入することができた。
14時頃に「ほうとう」を食べたことで、今、あまり空腹を感じなかったが、コーヒーを飲みながら、フルーツならばと思って、道の駅「かつやま」で買った柿を食べたところ、結局、それが夕食になってしまった。
夕食後は、地デジ電波の受信状況があまり良くなかったので、ビデオを見ながら、私はパソコンで、今日の「旅のメモ」書き始め、妻はポケットWiFiを起動させ、モバイルで何やら検索しながら、道の駅で今日入手したパンフレットを見ながら、明日の予定を考えていた。
ひとり旅の場合は就寝前に、その二つをやらねばならないのだが、ふたり旅ならば、何となく、自然に分担作業になった。
ひょっとしたら明日は、行き先を告げられず、妻の指示で、ハンドルを切る「ミステリーツアー」なるやも。それもいい。
今夜、妻は久し振りの車中泊になる。
これまでは、妻の分の布団も積み込んでいたが、この旅の直前に妻が、暖かい封筒型のシュラフが欲しいと言い出し、購入したものを持ち込んでいた。
以前から妻は、バンクベッドにハシゴで上がるのが嫌だと言っていたので、今回も、ダイネットのテーブルを外して、前後のソファの間にセットし、ソファの背もたれ部分をそのテーブルの上に並べて、ダイネット全体をベッドに設えた。もちろん、この作業は私の担当だ。
「ジル」の仕様によると、そのベッドは大人3人が就寝できるとのことだが、そこに妻はひとり、シュラフを広げて、パジャマ姿で中に潜り込み、満足した顔になっていた。念のため、バンクベッドに余分に載せていた毛布があったので、それをシュラフの横に下ろした。
私はいつもどおり、バンクベッドの布団セットで就寝した。おやすみなさい。
作品名:悠々日和キャンピングカーの旅:⑬富士山五合目とその周辺 作家名:静岡のとみちゃん