小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
静岡のとみちゃん
静岡のとみちゃん
novelistID. 69613
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

悠々日和キャンピングカーの旅:⑪信州・富山の旅

INDEX|26ページ/27ページ|

次のページ前のページ
 

■9/29(7日目):岐阜県高山 ⇒ 自宅


【走ったルート】 今日はひたすら南下して、帰宅する日だ。道の駅「飛騨街道なぎさ」から温泉地の下呂に立ち寄り、朝ドラの「岩村」を走り抜け、岐阜県から愛知県に入り、三河高原の道の駅「どんぐりの里いなぶ」の温泉に漬かり、旅の疲れを癒し終えて、自宅に向かっての最後の運転に入った。【走行距離:229km】

【忘れられない出来事】 これまでの6日間で900km近く走ってきて帰宅する日に、知っている道に入った時は、自宅からの距離はまだあるものの、安堵するものだ。行き慣れた道の駅に併設された温泉に漬かり、この旅を振り返ると、いい景色や美味かったものではなく、行き損なった場所ばかりが脳裏に浮かんだ。また旅に出なくては・・・と思った。

【旅の内容】 4時半に目が覚めた。昨夜は10時半に寝たので、6時間の睡眠だ。
 若い頃は、寝ても、寝ても、眠かった記憶があるが、セカンドライフの今、早く寝れば早く起きるし、夜遅く寝れば起きるのは遅くなり、睡眠時間の平均はおよそ6時間、それで十分だ。
 この年齢になると、もう6時間以上は眠れない気がする。眠ると疲れてしまう? なので、4時半の今、このまま起きることにした。

 エントランスから外に出たときに驚いたのは、「ジル」の両サイドに中型トラックが停まっていたことだ。加えて、右側のトラックのエンジンは掛かっていたが、睡眠中は全く気が付かなかった。それほど、深い眠りだったのだろう。
 就寝前、外はかなり冷えてきたので、窓を網戸にして寝るには涼し過ぎるため、全ての窓を閉めきって寝た。そもそも、「ジル」の側面は遮音性の高い材質で二重の壁になっていて、窓は空気層のある二重窓のため、外部の音があまりしなかったようだ。

 トラックのことが気になってしまったが、今朝はひんやりしていて、気持ちの良い朝を迎えていた。気温は16度、山間部は一足早く、秋の訪れていた。
 コーヒーが飲みたくなり、「ジル」のダイネットに戻った際に体が感じた暖かさに安堵感を感じながら、湯を沸かし始めた。

 淹れたコーヒーはすぐに飲み終えたので、もう1杯淹れたコーヒーと牛乳を飲みながら、6枚切りの食パンを2枚使ったホットサンドを平らげた。

 この道の駅「飛騨街道なぎさ」は山間の飛騨川の畔にあるためか、地デジ電波を受信できず、NHKの朝のニュースを見ることはできなかった。
 大学生の頃、旅に出てしまうと、何日もニュースを見ない日が続くことがあった。旅先で知り合った大学生と笑いながら、今、戦争が始まっていたとしても、我々は知らないまま旅を続けているのでは、と。
 その会話が忘れられず、仕事をしていた現役の頃は、社会人として最低限、世の中の出来事や動向についてはしっかりと理解していた。その頃、新聞を読む時間が取れず、読まないまま溜まってしまう新聞が半分ほどあったので、新聞の購読をやめた。その分、NHKのニュースは必見となり、その習慣が今でも残っている。
 旅先で地デジの受信できない場合は、ポケットWiFiのスイッチを入れて、PC(パソコン)でNHK+のニュースを見ることにしている。今朝はそれで、「NHKの7時のニュース」を見た。
 朝食に使った食器を洗って、後片付けをして、7時半に道の駅を出発した。

 R41で30分ほど走ると下呂に到着した。
 最初の入口を通過してしまったが、次の信号を山側に左折すると、ループ橋のようにR41の橋の下を潜り抜け、飛騨川に流れ込む阿多野谷沿いの、かなりの下り勾配のせせらぎの小径を下りていった。
 その谷川沿いの両岸には、「歓迎 下呂温泉」と書かれた幾つもの幟が並んでおり、「キャンピングカーの旅」の私も歓迎されているような気がして、それなりの嬉しさを覚えた。

 先ずは、飛騨川に架かる下呂大橋を渡り、右岸にある下呂駅に向かうと、「歓迎 下呂温泉」と書かれた大きな筒状の屋根を持つ観光案内所が先ず目に入った。そして、駅に目をやると、温泉地らしい駅舎の佇まいで、この時間帯に到着する列車はなかったが、午後には、温泉客が駅舎から出てくる光景が繰り返すのだろう。

 下呂温泉に寄った目的は、やはり温泉に漬かることで、出来なければ足湯でもOKだ。
 そこで思い出したのは、「グレートトラバース 日本百名山ひと筆書き」を達成したプロアドベンチャーレーサーの田中陽希さんが漬かった飛騨川の河川敷の露天風呂「噴泉池」で、飛騨川のせせらぎを聞きながらのひと時を過ごしたかったのだが、残念ながら今は、コロナ禍の非常事態宣言中のため、湯が入っていなかった。

 スマホで検索したところ、温泉街の中に、無料の足湯の「鷺の足湯」があったので、そこに向かった。
 「ジル」を路肩に停めて、手で湯加減をみたところ、私には少し温(ぬる)く、熱かったら、ゆっくりと足を漬けたかったのだが、隣にあった「温泉博物館」とその横の「かえる神社」の写真を撮っただけで終わった。

 「噴泉池」も「鷺の足湯」でも足を漬けられず、期待を込めて下呂に来たこともあり、かなり残念な気持ちになり、今後の妻との旅の際に、下呂温泉にゆっくりと浸かることに決めた。
 あとで知ったのだが、近くには「下呂温泉合掌村」があり、白川郷などから移築した10棟の合掌造りがあるとのことで、そこにも妻と一緒に行きたいと思った。

 帰路のR41にはすぐに入らず、それと並行する下呂市街を抜ける道を走った。そのあたりにはホテルはなく、小学校や中学校があり、温泉地で働く人たちの生活エリアなのか、そんなことを思いながら走っていると、その先で、見えてきたR41に合流した。
 そしてすぐに、中津川に向かうR257に入り、ここまで一緒に走って来た高山本線や木曽川の支流の飛騨川と別れた。

 R257と言えば、浜松市内で時々走る道であり、三河高原に行く際にも走る道だ。その国道が下呂まで繋がっていることに驚きながらも、自宅近くにつながっていることから、「帰心矢の如し」ではないが、その気持ちが強くなってしまった。

 あとで調べたところ、R257は、起点が浜松市中央区で、終点は岐阜県高山市荘川町の総延長225.9 kmの国道で、下呂から更に北西に延びており、郡上八幡から奥に入ったところにある「めいほうスキー場」近くを走る。驚いたことに、その先で途切れており、終点の荘川までの間に不通区間が存在するようだ。
 この「めいほうスキー場」は私のお気に入りのスキー場だ。西日本最大級の規模で、5,000mのロングコースがあるからだ。ただちょっとだけ、高速や幹線道路から離れているのがつらかった。ちなみに、あの「明宝ハム」はスキー場に向かう道の近くで生産されている。

 この山間のR257の道の駅「花街道付知(はなかいどう つけち)」に立ち寄るも、ここも、コロナ禍で9/30までは休業だった。
 そのあたりにいた人に、足湯について訊いたところ、以前は、駅舎内にあったのだが、故障してからは修復しないまま閉鎖してしまったと、丁寧に謝罪された。その方は多分、道の駅のスタッフかもしれない。