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静岡のとみちゃん
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悠々日和キャンピングカーの旅:⑪信州・富山の旅

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■9/27(5日目):富山県滑川 ⇒ 富山県氷見市(道の駅「氷見」)


【走ったルート】 道の駅に併設の「ほたるいかミュージアム」を見学した後は、立山を源流に持つ「称名滝(しょうみょうだき)」を見上げ、かつて取材した「光岡自動車」を再訪し、富山新港の「海王丸パーク」を散策。道の駅「雨晴(あまはらし)」近くの海岸から、富山湾越しの立山連峰を背景に手前の「有磯海(ありそうみ)」の岩礁の写真を狙ったが、立山連峰は雲の中だった。車中泊場所の道の駅「氷見(ひみ)」では併設の温泉「総湯」でまったり。【走行距離:131km】

【忘れられない出来事】 驚きや感動が多い一日だったが、その中で、最も目を奪われ驚いたのは、称名滝に向かうV字谷から見上げた巨大過ぎる絶壁だった。その地点からは小さく見える称名滝が、約10万年を掛け、ここから現在のV字谷の始点まで大地を削り後退しながら、巨大絶壁を創造したことを知って驚愕した。

【旅の内容】 5時半に目が覚めた。熟睡したことと、バンクベッドの小窓から見えた朝の明るい風景で、気持ちの良い朝を迎えた。
 朝の富山湾を見に、道の駅の裏の海岸に行ったところ、海上には朝靄(あさもや)が広がっていたが、多くの人が堤防から釣り糸を垂らしていた。静かな朝だった。

 「ジル」に戻ってから、写真展で使う各写真の説明文の最後の仕上げを行い、妻にそのデータを送付した。
 実は、地元の信用金庫(信金)のロビーで、趣味のパラモーター(モーターパラグライダー)の「空の散歩」で撮った空撮写真などの写真展を開催する予定で、既に写真は選定済だが、各写真の説明文の準備がまだのまま、この旅に出発していた。
 毎晩、少しずつだが、各写真の説明文を書いては見直し、何回も練り直してゆくと、説明文が万人に受け入れられる体裁になってゆくのが面白かった。
 この日の夕方、妻からLineのメッセージが届いており、説明文のプリントアウトが上手くいったとのことだった。

 旅のあとに開催したその写真展のことだが、先ずは信金に写真を持ち込み、写真展の開催期間は4週間、時々、信金に行って、写真を見ている人を眺めるのが心地良かった。
 写真展が終わり、写真を撤収する際に、写真の端に、この信金の建物が入っている空撮写真があったので、お礼に渡したところ、後日、信金の窓口に飾られていた。信金の客とスタッフが、この写真についての会話になり、窓口業務が和やかなに行われているとの話を聞いた。よかった、よかった。

 ひと仕事(?)を終えて、2杯目のコーヒーを飲みながら作った卵焼きの上に、エビフライとウインナーを載せたホットサンドを作り、バナナと一緒に朝食を平らげた。朝食は今日の活力の源だ。

 朝食後は道の駅の観光案内所で、富山県の観光情報を幾つも入手した。地元の情報は地元でゲットするに限る。
 私の「キャンピングカーの旅」は、旅に出る前に、旅先について細かに調べて、計画を組んで、というようなスタイルではなく、おおよそのコースを決めるくらいで、旅先での十分な時間の中で、道の駅や観光案内所で、良い場所を教えてもらったり、入手した情報で探したりして、そこに向かうスタイルだ。
 それができるのがセカンドライフでの「キャンピングカーの旅」なのだろう。今、そのスタイルが気に入っている。
 もし行きそこなった場所があれば、また行けばいいと思うことにしていて、実際に、そうなっている。それができるのも、セカンドライフでの「キャンピングカーの旅」だ。

 今日は、入手した情報の中で最も見やすかった「とやまドライブ旅Guide」を参考にしながら、色々な場所に行ってみることにした。

 先ずは「ほたるいかミュージアム」の開館時間の9時を待って入館した。そのため、朝ドラの「おかえりモネ」をゆっくりと見ることができた。
 ミュージアムでは、ホタルイカの多くの事を知った。なるほどと思ったこと数回、興味ある学習になった。
 たとえば、発光する部分は、腕・腹・目の周りの3ヶ所だが、それだけ光ればほぼ全身で、刺激を与えると発光するとのことだが、何故そうするのか、そうなるのかについてはまだ良く分からないようだ。
 一説に、ホタルイカを捕食する敵がホタルイカを見上げた際に、ホタルイカがくっきりと見えると食べられてしまうため、ホタルイカが敵を察知した瞬間に発光して、海面と同じような色になり(保護色)、敵を欺くという。この面白い説に納得してしまった。
 なお、発光色は青、水色、緑、それをどういう理由で選択するのか、濃淡も含めて、まだまだ良く分かっていないらしい。 
 ホタルイカの行動は不思議に満ちている。孵化したホタルイカはまず富山湾外の海域へと移動してゆき、水深50~130mの層を夜間は浅い方へ、昼間は深い方へと移動する。6~9月にかけては成長にともない、昼間はさらに深い層へ移動する。この行動は成体になっても続き、50mより浅い層~200m以上深い層の移動を繰り返す。あの小さな体にどれだけのパワーを秘めているのだろうか。
 そして、ホタルイカの身投げ、これも理由が分からない。
 ホタルイカについては分からないことだらけだが、たいへん面白かった。

 意外なことばかりだったが、小さな体のホタルイカの懸命に生きる力強さを感じ取ることができた。それはそのまま、ホタルイカの美味しさになるのかもしれない。
 滑川(なめりかわ)漁港がホタルイカの水揚げ日本一なので、ここで、ホタルイカを買わない理由はない。冷蔵庫には「子持ちホタルイカの沖漬け」があるにも拘わらず、さらに、ここの「ホタルイカの沖漬け」を買ってしまった。ダイネットで食べる昼食も夕食もホタルイカ三昧になってしまった。

 この旅で出会った「キャンピングカーの旅」の先輩のような人から、「富山に行ったら、称名滝(しょうみょうだき)を見るべし」と言われ、何かの本でも称名滝の写真を見て、行きたいと思ったような、きっかけはよく覚えていないが、立山連峰を源流とする日本一の落差の滝に向かうことにした。

 先ずは、その道中にある「立山博物館」にて、立山信仰などの文化・民俗や立山の自然について知りたいと思っていたが、残念ながら、月曜日の今日は休館だった。また来ればいいやと、この切り替えの早さは「キャンピングカーの旅」ならでは、なのだろう。

 「立山博物館」から先、民家はなくなり、次第に上り坂の勾配がきつくなっているようで、木々に覆われた道を縫って走った。

 ふと思い出したのは、パジェロの勾配計だ。
 40歳を挟んだ5年間、南米のコロンビアの第2都市のメデジンに仕事で駐在していたとき、現地生産の三菱パジェロに乗っていて、そのダッシュボードの上に勾配計が付いていた。
 南米の環太平洋のアンデス山脈がコロンビア内では3つの山脈に分かれ、その中央の山脈の標高1,500~1,600mにその都市は位置しているため坂道が多く、勾配計をよく見ていた記憶がある。
 勾配が30度程度の急坂は少なくなく、中でも、小さな弧を描く急坂の内側の勾配が厳しいため、走行車線が途中で外側に変わるという信じられない急坂があった。もし雪が降れば、ゲレンデ顔負けの急斜面になるような坂なのだろう。