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欲による三すくみ

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「一度使用すれば、一日くらいは十分に効いている」
 ということにもなるということだ。
 それを考えると、
 薬というのも、身体の抗体とのバランスを考えて服用しないといけないということで、
「むやみやたらと飲むものではない」
 ということになるであろう。
 そんな抗体なので、普通に考えれば、
「自分の身体の中にあるものなので、これ以上の善はない」
 ということになるだろうが、
「おっとどっこい、そうは問屋が卸さない」
 ということになるのが、
「この抗体」
 というものである。
 それを、
「そうは簡単にいかない」
 という状況にするというのが、
「アナフィラキシーショック」
 というもので、いわゆる、
「アレルギー症状の一種」
 というわけである。
 このアナフィラキシーショックというものの、何が問題なのかというと、
「ハチに刺される」
 ということから考えた場合にいえることなのであるが、
「二度目に刺された時」
 ということなのである。
 というのは、一度ハチに刺されると、そこで、ハチの毒というものが入ってくるわけである。
 致死に至らないまでも、毒であることには変わりはないので、
「人間は、本能で、抗体を作る」
 ということを自然に身体が行うのである。
 その時できた抗体が、二度目にハチに刺されたその時に、入ってきたハチの毒に対して、他の毒素と同じように、
「相手をやっつけよう」
 という反応をするのだ。
 この反応が、過剰になってしまった場合のことを、
「アナフィラキシーショック」
 というのだ。
 つまりは、
「ハチの毒では、死なない」
 ということなので、別に抗体に頑張ってもらう必要がないということになるのである。
 しかし、人間の身体はそんなに都合よくできているわけではなく、
「毒素によって、抗体を作る作らない」
 ということを決めるわけではない。
 それを考えると、余計に、
「抗体なんか作らなくてもいい」
 と言いたいかも知れないが、毒の中には、
「抗体がなければ、確実に死に至る」
 というものもある。
 もっといえば、
「1時間以内に、血清を打てば、助かることができる」
 ということで、もし、抗体がなければ、そのまま即死」
 ということになるとすれば、どう考えればいいだろう?
「その毒素に対してであれば、抗体がなければ困るわけで、逆にハチの毒ということだけに例えていえば、抗体が余計なことをする」
 ということになる。
 だから、これも、
「しょうがない」
 ということであり、しかし、この存在は、時と場合で、それこそ言葉通りに、
「毒にもなれば、薬にもなる」
 ということ、そのままである。
 だから、これを、
「偽善」
 ということとは違う発想にはなるが、
「必要悪というものの反対」
 ということであれば、理屈としては合うといってもいいかも知れない。
 ちなみに、
「ハチの毒でないのであれば、どうして死ぬのか?」
 ということであるが、
「一度刺された時に、ハチの毒に対してできた抗体が、二度目に刺された時に入ったハチのを抑えようとするときに、アレルギー状態を引き起こすことで、ショック状態になるということであった」
 これが、いわゆる、
「アナフィラキシーショック」
 というもので、
「抗体がある以上、しょうがない」
 といえるだろう。
 それを防ぐためには、
「アレルギーを起こすようなものを接種しない」
 ということで、最近、よく言われることとして、
「食品などのアレルゲン表記」
 というものである。
 つまり、前から言われている、
「人間に対してもたらされるアレルギー」
 というものを、食品には、必ず表記しないといけないということである。
 そうしないと、
「ハチの毒」
 ということに限らず、
「アナフィラキシーショック」
 というものが引き起こされるということになるから、一歩間違えると、命取りになるということなのであった。
 代表例としては、
「乳製品」
「ナッツ」
「フルーツ」
 などのアレルギーであり、食品だけに限らず、ゴム製品のような。
「ラテックスアレルギー」
 であったり、
「金属アレルギー」
 などというものもあることで、身体全体が、アナフィラキシーショックを引き起こすということになりかねないということであった。
 ただ、よくよく考えると、この問題は昔からあったが、昔はそこまで大きな問題になってなかっただろう。
 たとえば、小学生の給食などで、
「牛乳アレルギー」
 に近い人がいても、学校では、
「最後まで飲まないと、家に帰してくれない」
 なとという、まるで苛めのようなことが行われていた。
 それに、そこまでアレルギーのショックも大きくなかったのかも知れないといえるのではないだろうか。
 そう考えると、
「アレルギーの種類が増えてきたのか?」
 あるいは、
「人間の方の体質が変わってきたのか?」
 さらには、
「食品自体が、以前と変わってきたのか?」
 ちなみにいうと、調味料の変化というのも、これに当てはまることではないだろうか?
 そんなことを考えてみると、
「アナフィラキシーショック」
 というのも、最近、聞くようになった言葉である。
 昔からあったのかも知れないが、それをいかに考えるのかというと、
「特に日本人の食生活が豊かになってきた」
 というのか、
「欧米化してきた」
 と言えばいいのか、何ともいえない。
 ただ、アナフィラキシーショックというものが確かに存在している以上、一番の問題は、
「ショックを起こしそうなところに近づかない」
 というのが一番であろう。
 しかし、ハチというのは、いつどこで飛び出してくるか分からない。
「森や林に行かなければいい」
 ともいうかも知れないが、たまに、家の見えないところに、ハチの巣ができている」
 などということは普通にあったというものだ。
 そうなると、食品であったり、接触物には触れないようにすればいいということになるのかも知れないが、
「ハチ」
 という生物に関しては、どうしようもない。
 そうなると、結果として、
「もし、ハチに刺されたのだとすれば、運が悪かった」
 ということでいいのだろうか?
 諦めで済むということには、決してならないのではないかと思うのであるが……。

                 依存症

 一人の男性がいて、この男は、たちの悪い男であった。
 元々、百貨店でフロアマネージャーのようなことをしていたのだが、最近、懲戒解雇されたのだ。
 百貨店では、体裁を繕ってか、警察に報告はしなかった。本来なら、警察案件ともいうべきことなのだが、
「そんなことが明るみに出れば、いくらかつての従業員がやらかしたことだとはいえ、客が遠のいてしまう」
 ということで、
「事なかれ主義」
 ということで、何も世間には発表もしなかった。
 この首になったフロアマネージャーが何をしていたのかというと、
「万引きをした人を脅迫していた」
 ということであった。
「過去に何度かやった」
 ということは、本人から聞かされたりはしたが、その内容の詳細は聴いていなかった。
「いつ頃からやっていたのか?」
作品名:欲による三すくみ 作家名:森本晃次