小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

なんちゃって犯罪

INDEX|8ページ/18ページ|

次のページ前のページ
 

 最近、歴史ブームということもあってか、城址というところは、結構整備されるようになってきた。
「城址公園」
 などと言われ、遺構であったり、復元されることも多く、世の中では、その発掘調査も頻繁に行われるようになってきた。
 実際に、最近の歴史では、
「今まで言われてきた真実なるものが、実際には、間違っていた」
 などということが頻繁に言われるようになってきたのである。
 特に、
「教科書に載ってきたことが、今までの当たり前と言われていたものが、当たり前ではない」
 と言われるようになってきたのである。
 よく言われているのが、
「肖像画とされてきた人物が、実は別人だった」
 などということで、教科書から、その肖像画が消えていくということが当たり前のようになってきている。
 たとえば、昔の一万円札で有名な、
「聖徳太子」
 などは、肖像画どころか、その名前すらも、
「時代考証上あっていない」
 ということで、今では別の名前で呼ばれている。
 それは、
「馬宿で生まれたから」
 ということで、
「厩戸皇子」
 と言われたことから、教科書などでは、
「厩戸王」
 と言われるようになっている。
 さらに、武家政治における最初の、
「征夷大将軍」
 となり、幕府を開いた源頼朝の肖像画も、別人だと言われている。ちなみに、最初の征夷大将軍というのは、武士が出てくる前の平安初期の、
「坂上田村麻呂」
 という人物である。
 今では、その肖像画というものを、
「伝源頼朝像」
 と言われるようになっているということである。
 そういう意味で、昔から伝わっていて、当然のように、教科書に載ってきた人の肖像画がまったく消えてなくなるということも多かったりする。
 実際には、
「別人だ」
 と言われる人として、
「足利尊氏」
「武田信玄」
「西郷隆盛」
 と、結構たくさんいたりするのだ。
 さらに、歴史見解という意味で、今ではそれまでと違ったものとしては、
「いいくにつくろう」
 といって覚えさせられた
「鎌倉幕府成立の年」
 というものである。
 今までは、
「頼朝が、征夷大将軍になった時」
 ということで。1192年とされてきた。
 しかし、歴史見解として、幕
「府機能の基礎が全国にできた」
 ということで、
「守護と地頭というものを、各地においた」
 ということで、1185年が有力だと言われるようになっていて、その説が今では一番有力になっているのである。
 これは、弟の義経追討というのを、名目として、頼朝が、朝廷に変わって、全国を支配することを、
「義経追討」
 を大義名分とすることで朝廷に認めさせたというだけでも、その理屈は、十分であるということになるだろう。
 さらには、発掘作業が進んでくることで、発見されたりすたものから、
「これまでの歴史が間違っていた」
 ということもたくさん出てくる。
 古代の遺跡であったり、お城の存在であったり、歴史の事件や戦争というものが、言われていたことと、辻褄が合っていなかったりということで、歴史がいかに大きな転換期を迎えているかということが、最近では大きな問題となっているだろう。
 何といっても、
「科学技術の発展や、DNA鑑定などから、今まで分からなかったことが、どんどん事実として分かってくるようになると、今まで歴史に興味のなかった人が、どんどん歴史に興味を持つようになっているというものだ」
 特に、ここ十数年くらいの間に、
女性のファンが増えてきたというのも、新たな進展といってもいいだろう。
「歴女」
 などという言葉も出てきて、特に戦国時代、幕末などのファンがたくさん出てくる。
 それは、女性に限らず、
「子供にも言える」
 ということであった。
 その一番の大きな理由というのは、
「ゲームの影響」
 というのが大きいであろう。
 特に、戦国武将をテーマにした、いわゆる、
「国取り物語」
 といってもいいような、
「群雄割拠の戦国時代」
 というものが、かっこよく描かれているのである。
 特に、マンガのキャラクターとしての、戦国武将というものが、
「イケメン」
 ということで、戦国時代の歴史がどんどん格好良くなってくることで、女性ファンがついてきて、さらに、
「引きこもり」
 というのが増えてきたことで、子供のゲームをする人が、歴史に興味を持つということである。
 そういう意味では、
「学校に行っている連中よりも、引きこもっている連中の方が、歴史に関しては、知識が深い」
 といってもいいかも知れない。
 ただ、それは、
「ゲームでのストーリーが本当の史実と言われていることと同じかどうかは定かではないだろう」
 といえる。
 何といっても、ゲームなのだから、
「面白おかしく書かれている」
 といってもいいだろう。
 つまりは、
「歴史小説ではなく、時代小説だ」
 ということになるだろう。
 よく似たこの二つの言葉、
「似て非なるもの」
 であり、同じであるわけもなく、それぞれに存在するだけの理由がちゃんとあるわけで、それが、
「歴史の真実」
 というものに、結びついてくるのかも知れない。
 そんな歴史が好きになった人がいる反面、整備されてきた城址公園は、夜ともなると、
「カップルのたまり場」
 というような感じになってきている。
 車で駐車場に留めるのは、ある程度の時間以降は難しいようで。営業時間が過ぎると、駐車場は、閉鎖されるというところが多くなっていた。
 昔であれば、城址公園の駐車場というと、カップルが車を止めて、、イチャイチャするにはちょうどよかったのだろうが、今ではそうもいかなくなっている。
 当然、防犯という意味からなのだろうが、城址公園くらいになると、駐車場は一か所ではなかったりする。
 というのも、お城というのは、天守だけではないといえるだろう。
 よく、昔から、
「お城というと、天守」
 という風に思い浮かべる人がほとんどで、
「天守が燃えてなくなっていたりすれば、そこは、ただの城址」
 というだけで、公園でしかないと思っている人も多いことだろう。
 しかし、
「城というのは、天守だけではない」
 というのも、
「燃え尽きた天守」
 というだけではなく、それどころか、
「最初から天守のない城」
 などというのは、ものすごくたくさんあるというものだ。
「全国にあったであろうと言われた城の数」
 というのは、
「コンビニの数よりも多い」
 と言われている。
 というのは、お城というのは、元々は、
「敵の攻撃からの防衛」
 ということであり、歴史的には、武士の時代になってからの、鎌倉時代以降から、江戸時代初期に建造されたものがほとんどである。
 ただ、その間に作られた城の様相は、かなり変わってきたといってもいいだろう。
 鎌倉時代から、損極時代の後期くらいまでは、基本的に城というと、
「山城」
 と、ある程度相場が決まっていた。
 敵から攻められた時、麓には大名屋敷があり、そこから山の上に登って、籠城するというのが、基本的な戦ということになるだろう。
作品名:なんちゃって犯罪 作家名:森本晃次