歴史が答えを出す周期
というのが基本だとはいえ、今の政府は、
「国民の投票で決まった」
と言ってもいいだろう。
もっといえば、
「投票率が下がれば、与党が有利だ」
と言われる。
なぜかというと、
「組織票がゆるぎない」
ということになるからだ。
組織票というのは、
「政治家を支援する団体の票」
ということで、その人たちが、例えば、30%の票を持っていたとして、投票率が100%であれば、70%がごぶごぶだとしても、政府の票は、65%、反対票は35%になるということだ。
もしこれが、70%の投票率であれば、それぞれに分かれたとして、50%と20%ということで、比率からすれば、前者では、倍の得票率までの開きはないが、後者では、倍以上ということになるのだ。
これが、選挙の仕組みであり、だからこそ、政府としては、
「選挙に行きましょう」
と口では言いながら、投票率が低いことを願っているというものだ。
「だから、政府がいうことは、信用できない」
と言ってもいいだろう。
それが、前述の、
「少子高齢化問題」
にも関わっていて、片方では、
「少子高齢化が大いに問題」
と言っておきながら、片方では。防衛費の増大のために、増税に走る。
それも、
「日本国民を守るため」
ということではなく、
「外国から武器を買わされる」
ということでの増税、
「有事が近い」
と言って、国民を煽っての増税問題。それが、本当に政府のやることであり、本音なのである。
「日本という国が、未来に残そうとするもの」
それは、
「負の遺産」
でしかないものだ。
と言ってもいいだろう。
失踪者
そんな、
「世界的なパンデミック」
というものは、表面上の落ち着きを取り戻している。
というのも、伝染病のレベルを、最高級から、
「季節性の風邪レベル」
にまで引き下げたことで、マスゴミも騒がなくなってきたし、政府も自治体も、何も発表しなくなってきた。
この引き下げは何を意味しているのかというと、
「患者の治療費は今まで政府持ちであったが、個人負担になった。これはワクチンや予防接種においても同じであり、自費負担である。さらには、隔離の必要もなく、政府が国民に要請することもなくなる」
というものである。
もちろん、再度蔓延してくれば話は別だが、要するに、
「国も自治体も、出す金がなくなってきた」
ということであろう。
もちろん、中には、まだまだ余裕のあるところもあるだろうが、要するに、
「金を使いたくない」
ということであり、
「国家としても、これ以上、この件で煩わされるのは、たまらない」
ということになるのだろう。
ただ、現場は混乱する。
しかし、一度引き下げた以上、国家は、
「知らぬ存ぜぬ」
と決め込むことだろう。
それが、国家であり、政府というものであった。
世界で起こっている戦争も、ある意味、
「世界的なパンデミック」
というものが猛威を振るっていたことで、
「戦争どころではなかった」
ということなのかも知れない。
世界的に、
「パンデミック」
というものが収まりかかってきた時、
「待ってました」
とばかりに、隣国に攻め込んでいったり、あるいは、
「パンデミックの間にも、小競り合いは続いていたのだが、表に出ていなかっただけで、ほとぼりが冷めたということで、相手国が報復をしてきたことで、戦争がエスカレートしてきた」
と言ってもいい。
先に戦闘状態に陥った国を、冷静に社会情勢とを比較しながら見つめたことで、
「こちらがいつ戦闘開始すればいいか?」
ということを冷静に見つめているのかも知れない。
それを考えると、
「戦争というものは、世界情勢をも見ていないといけない」
ということになる。
もっとも、それぞれの戦闘には、その理由が、根本的なとこrで違っている。
最初に戦闘を起こしたところは、
「元々、連邦国家に含まれていた2大国ということだったのだが、その領土問題と、片方の国が、別の陣営に入ろうと考えたことで、裏切者として映ったことでの戦闘行為」
ということであった。
かたや、あとから戦闘状態となった国としては、
「元々は、宗教問題と民族問題であったが、大国が、この二つの民族に対して行った、二枚舌外交が遺恨を残し、しかも、かつては、大戦中に、民族的な虐待を受けたことで、彼らは、国家を持つということで、自分たちを守ることに気が付いた。
そこで、宗教的な聖地に建国しようとすると、そこには、
「異教徒の国があった」
ということである。
建国はしたのだが、当然、そのわだかまりは最大に達することになるのだ。
それが、
「宗教問題と民族問題」
という二つの側面からの紛争となり、
「度重なる戦争」
と引き起こすことになったのだ。
少なくとも、建国されてから、50年以上という、半世紀くらいの間に、大きな戦争が、5回は起きていたのである。
何といっても、
「一つの都市に、3つの宗教の聖地」
というのがあるということなので、それは厄介な話である。
そもそも、自分たちが住んでいるところに、他の家族がズケズケとやってきて、そこに勝手に国家をつくるのだから、先住民はたまったものではない。
さらに、宗教が絡んでいるので、話のややこしさは、さらに深いといってもいいだろう。
それが大きな問題となり、ずっと、小競り合いのような問題が起きていたが、すでに、
「憎しみしかない」
と言ってもいい、両陣営なので、実に厄介なことであった。
そんな世界情勢は、元々燻っていたということは、超大国には分かっていたことなのかも知れない。
それでも、
「世界的なパンデミック」
という、にっちもさっちもいかないという問題から、身動きが取れなかったが、その間隙を縫って、戦闘状態が勃発したということだろう。
どちらにしても、
「人間というものは、戦争から逃れられない」
と言ってもいいのではないだろうか?
まだ、何も起こっていないが、怪しいと思われているところも、今、行動を起こして、世界を敵に回すことはできないということで、その様子をうかがっているのかも知れないのであった。
そんな時代背景の中で、
「まるで時代錯誤もいいとこだ」
という言葉で叫ばれるようになった、一つの社会問題があった。
それが、
「神隠し」
と呼ばれたり、
「人間蒸発」
と言われたりしたものであった。
「神隠し」
と
「人間蒸発」
とでは、似ているところもあるが、そのニュアンスは、結構違っているといってもいいだろう。
「神隠し」
というのは、一種の、
「かどわかし」
と言ってもいいのだろうが、
「誰かに誘拐された」
あるいは、
「何かの事件に巻き込まれる」
ということでの、
「拉致監禁、誘拐」
の類であったり、
「殺害」
という最悪の結果だったりということがほとんどであろう。
しかし、
「人間蒸発」
ということであれば、それは、他力ではなく、
「本人の意思」
というもので、行方をくらませたり、家出であったりと言った、
「失踪」
作品名:歴史が答えを出す周期 作家名:森本晃次