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警察に対する挑戦

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 というところから始めて、いろいろな作品を仕上げるようになったいくのだった。
「趣味で小説を書いている」
 という人には、
「無料投稿サイト」
 というのはありがたかった。
 自分が書いた作品を、不特定多数の人間に見てもらおうと思ったら、今までであれば、書籍化しないといけなかった。もちろん、
「ブログ」
 や、
「ホームページ」
 というものを、自分で作成し、そこで、公開するという方法もあったのだが、その時代はとっくに過ぎていて、自費出版社の社会問題が起こった後は、すでに、
「無料投稿サイト」
 というものが、主流になっていたのだ。
 裏を返せば、
「自費出版で懲りた人で、まだ小説を書くということに興味のあった人は、ここでの、無料という言葉に惹かれて、流れてきていた」
 のである。
 これは当然の流れであり、そのおかげで、ネット書籍というのが、脚光を浴びてきたのだ。
 やはり、人に見られて、見てくれる人が多くなり、その数が、まるで、その作品の評価のように感じられると、
「たくさんの読者を増やしたい」
 と思うようになり、それが、SNSというものを繋がって、
「自分というものを宣伝する」
 という意味で、ネットは、実に効果的だった。
 そんなこともあって、
「小説を書く」
 というだけではなく、
「自己宣伝」
 つまり、
「ブランディング」
 というものが必要だということになるのであった。
 そのあたりになると、ネットの世界の話で、SNSの利用ということになるのだろうが、作家になりたいと思っている人は、あらゆる方法を使って、自分を宣伝しているのではないだろうか。
 もちろん、昔ながらの、
「新人賞募集」
 という、オーソドックスな方法を辞めるということはしない。
「いい作品が書けた」
 あるいは、
「最初から新人賞に応募するために書いた」
 という作品を、推敲を重ね、新人賞に奥部するということになるだろう。
 それと同時に、
「無料投稿サイト」
 を使っての、作品公開。
 もちろん、まだ結果の出ていない応募作品を発表はできないが、応募予定のない、あるいは落選した作品を、公開することは、著作権が自分にある以上、いくらでもできるというものである。
 そういう意味で、新人賞への応募作品の合格祈願として、この神社を訪れる人は多いのであった。
 最初は、バブルがはじけたことからであったので、
「自費出版系の会社」
 が、頭角を現してきた頃だっただろう。
 今では、様相がだいぶ変わってきてはいるが、だからといって、
「新人賞応募」
 というのが色あせるわけではない。
 それこそ、
「小説家になるという目的のための、王道だ」
 といってもいいだろう。
 それが、小説家を目指す人が通る、登竜門だといってもいいだろう。
 そんな、入賞祈願ということで、ここは、
「いろいろな合格祈願」
 というものでにぎわっていたのだ。
 そもそも、実際の進学などの合格祈願は、頭打ちというか、少しずつ減ってきている。社会情勢が変わってきたわけではない。確かに、
「ゆとり教育」
 などというのが出てきたのは本当であるが、問題は、そこではなく、
「隣町の鎮守」
 というのが、元々の合格祈願だったということで、そっちに流れた。
 いわゆる、
「元の鞘におさまった」
 といってもいいだろう。
 隣町の鎮守」
 が、一時期、こっちの神社に映ったのは、
「新しいジャンルとして、自費出版的の会社が出てきたことで、新しい神社の方がご利益があるのではないか?」
 ということで、行ってみると、
「戦時中に、生還率が高かった」
 ということが、クローズアップされるようになって、こちらに増えてきたのだった。
 しかし、
「自費出版の会社が、詐欺集団だった」
 ということになると、新しいからといって飛びついた祈願であったが、さすがに、隣町の方に流れたのだった、
 隣町は、元々からの、
「合格祈願の鎮守」
 ということもあり、初もうでだけではなく、受験シーズンや、それ以外でも、観光として人が、コンスタントに集まっていたのだった、
 しかし、減ったとはいえ、この街に後からできた神社は、参拝客が、まだ結構いたのだった、
 最初は、気にならなかったが、そのうちに、
「なんか、外人が多いような気がするな」
 ということを言われ出したのだ。
「ああ、確かに外人が多いような気がする」
 といっていたのだが、皆、それだけに、不思議に感じていたのだ。
 この神社での、
「ご利益」
 というと、
「戦争に出征した兵士の生存率」
 くらいのものだった。
 もちろん、
「奉納手形」
 というものを納めているから、
「そのご利益だ」
 といってしまえば、それまでなのだが、この神社を訪れるのが、
「東南アジア系の人間たちだ」
 ということが、気になるところであった。
 というのも、
 東南アジアというと、戦争では、名目として、
「大東亜共栄圏」
 というものを掲げ、
「欧米列強の職人地を化している、東アジアを解放し、そこに新しい秩序を建設し、独自の地域制で、共栄を目指す」
 という考え方であった。
 しかし、実際の東アジア諸国からすれば、
「日本こそ、侵略者だ」
 という、間違った認識を持っている人が多かったことで、日本に対しての認識は、最悪だったはずだ、
 ただ、若い人からすれば、
「それと観光は別だということになるのか、実際に、観光地へ来る客は少なくない」
 しかし、ここは、以前から比べれば、めっきりと観光客が減っているのだ。そんなところに、観光客が来るというのは、おかしなものだった。
 そんなところに、ある日のこと、早朝、静かな町を揺るがす大事件が発生したのであった。
 この街は、前述のように、
「村の時代に、街を分割された」
 というところであった。
 ということは、実際には、大きな村が、人口の流入で小さくなったのだが、面積からすれば、隣村の方が大きかった。実際に、こっちの村には、
「狭い範囲に人が密集した」
 というところで、さらに、おかしなところは、
「この村が、接しているのは、元々一緒だった、分割した村」
 ということだったのだ。
 この村は、別に海に面しているわけではないので、おかしいと思うのは当たり前のことで、どうしてなのかということが分かったとしても、にわかにその事情を理解できるわけはないのだった。
 というのは、
「この村は、元々の村と、完全に分割した、
「東西」
「南北」
 と言ったハッキリとした形ではなく、まるで、
「マトリョシカ人形」
 のように、隣村とは言っていながら、それは便宜上のことであり、実際には、
「自分たちの村のまわりを囲んでいる形の村」
 ということで、いわゆる、
「ドーナツ型」
 をしているのであり、この村は、
「ドーナツの穴」
 というものであったのだ、
 だから、この村に入ってくるには、隣村から、一本の道を通して、そこからだけしか出入りできないようになっていたのだった。
 そういう意味では、
「実に珍しい」
 という村で、この村に侵入するための道も、実は私道だったのだ。。
 元々の所有は、隣村のものであるが、それを、
作品名:警察に対する挑戦 作家名:森本晃次