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パラレル国家の真実

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「731部隊」
 と呼ばれるものがあったという。
 しかし、実際には、
「一切の証拠はなく、戦犯で裁かれた人もいない」
 あくまでも、
「満州国における伝説」
 ということであり、
「大東亜戦争の黒歴史」
 といっても過言ではないだろう。
 大東亜戦争というものが、
「大陸に進出したことで、列強を怒らせた」
 ということになっているが、途中から、
「列強に轢き釣り出されて、さらには、逃げる中国軍を、日本軍が追いかけるということで、泥沼の全面戦争」
 と言われるようになった。
 しかし、実際には、どちらも、
「宣戦布告なき戦争」
 ということで、いくら、お互いが、アメリカに中立の立場を取られては困るということでの、宣戦布告ではなかった。
 そういう意味では、
「異様な戦争だった」
 といってもいいだろう。
 中華民国としては、
「さらに日本軍を追い詰めて、どこから、いかに、日本を孤立させるか?」
 ということであった。
 そもそも、アメリカは日本を戦争に巻き込むことで、自分たちが、ヨーロッパ戦線に踏み込みたいという野心があった。
 この辺りの事情が、いろいろと言われているが、実際のところは分からない。
 日本という国、アメリカという国、それぞれに事情を抱えていて、いかに戦争に踏み切るかということであったのだろう。
 両国ともその覚悟はできていたはずだ。
「まさかとは思うが、宣戦布告を行う」
 というところまでは、それぞれに納得があったのかも知れない。
「のっぴきならない状態になって、それぞれに大義名分がある間に戦争をはじめ、日本が最初に抱いた、青写真通りに進行してくれれば、アメリカの方としても、そこまで戦争が長引かず、余裕をもって、ドイツに当たれる」
 と思っていたのかも知れない。
 それはもちろん、見ているのは、
「ドイツの後ろに見えている、ソ連だった」
 ということであろう。
 実際に、日本が描いたような、
「半年やそこらで、和平を言ってくるであろう」
 ということは、日米で一致した作戦であったとすれば、両国とも、日本という国の世論を甘く見ていたということであろう。
 それだけ、日本軍による、国民の洗脳はすごく、
「勝っている状況で、何を和平とか、寝ぼけたことを言っているんだ」
 ということである、それらがなければ、本来であれば、茶番だったといえる、アメリカとの戦闘を、そこで終わらせれば、アメリカも、日本も面目が経ち、戦後、ソ連に対して、立地的に、日本、朝鮮、満州とが、
「共栄圏を持っている」
 という方が。アメリカとしても、戦後の問題としては、いい立ち位置に入れたことであろう。
 そもそも、日本がソ連に攻め込まれるということ自体が、作戦上の致命的な間違いで、そのせいで、起こってしまった朝鮮戦争であったり、中国の共産化ということであった。
 それが、国家機密としてあった、
「もう一つの青写真」
 であり、これが、本当であれば、一番ありえるシナリオだったはずである。

                 大団円

「大日本帝国の崩壊というものが、世界情勢の青写真を狂わせたのだ」
 ということになると、今の日本の
「アメリカの属国化」
 ということは、大日本帝国において、
「国家を憂いて死んでいった人たち」
 からすれば、
「許すまじ国家体制」
 であった。
 だから、欧米側は、急いで日本を民主化し、最初の青写真を、最高国家機密ということで、そんな話題が出ないように、たくらんだのだ。
 当然、プロパガンダ政策も行ったであろうが、そうもうまくいかない。こうなると、国家自体、そして、民主主義陣営の世界に、
「かつての青写真を完全に葬り去る」
 という必要があるだろう。
 それを行うには、まず、
「日本政府、国民」
 を、洗脳する必要がある。
 もし、その時の世界大戦の青写真が漏れて困るのは、アメリカだったからだ。
 だから、日本の民主化は最低限の問題であり、そのための大義名分として、日本人の洗脳が必要だった。
 そのために、サナトリウムが、精神疾患の人を治すという名目で、しかも、その精神疾患が、
「伝染病だ」
 といってしまうと、うかつに他から入ってこれない。
 特に占領という事情であれば、少々のことは許されるということで、本来であれば、真っ先に潰されるはずの、
「天皇制が維持される」
 ということになるのだ。
 考えてみれば、日本は無条件降伏したのだ。
 いくら、日本という国が、
「天皇制によって、何千年と統治されてきた」
 という事実があることで、
「むやみに禁止もできない」
 ということを逆手に取ったのだった。
 そうやって考えると、
「日本という国は、その考え方の限界と目される境界線に、ちょっとした刺激を与えることで、すぐに、軍国主義に戻ってしまう」
 という考えがあった。
 そのため、
「日本がかつて、侵略を重ねることで、国家を大きくしていった」
 という、
「軍国主義」
 を徹底的に否定することで、日本をいずれ、属国にして、アメリカが自由に行動できるための、一つの体制づくりということで、
「アメリカが、その虚栄の中で自由に動ける」
 ということを考えたのかも知れない。
 そのための、虚栄を作るために利用されたのが、
「日本」
 という国で、
「アメリカの国家体制において、その同盟国として、戦争放棄を行った、かつての軍事大国であった日本を、属国にまでした」
 ということで、アメリカの各国に対する権威が、強大になっているということであった。
 それを考えると、日本人には、
「最初から、自由主義だった」
 かのように思わせ、しかも、意識の中に、
「自分たちがかつて、軍国主義であったということをも、残しておく必要があった」
 ということである。
 そのために、日本人の頭の中にひそかにマイクロチップを埋め込み、いずれは、当時生き残った人間すべてを、洗脳するという大胆な作戦を練っていた世界であった。
 もちろん、
「これが今の時代の今の社会に君臨している考え方だ」
 というのは、あまりにも、難しい発想であろうが、そんなことを考えていると、
「サナトリウムというものが、いまだにたくさん残っている」
 というのも分かるというものだ。
 ただ、なぜか、サナトリウムというのは、その場所が決まった環境なのだ。
 大きな湖畔を取り囲む、さらに大きな森があり、湖畔にたたずむように建っている、サナトリウム」
 というところには、いつも、カビ臭さちは別に、何かしらの匂いがする。
 その臭いは、明らかな洗脳に近いものであるが、その臭いというのも、
「まったく同じ作用がある」
 ということで、
「臭いが一緒なのか?」
 ということは分からないが、その臭いを嗅いだ人間は、
「まったく同じ臭い」
 という感覚以外にはないのだ。
 それが、洗脳効果というものであり。
「同じ臭いだと思わせないところに、このサナトリウムでの研究成果というものがあるのだ」
 ということであった。
 サナトリウムにおける日本人への洗脳ということで、マイクロチップが埋め込まれるという発想、実は、日本では、その頃の小説の中には存在していた。
作品名:パラレル国家の真実 作家名:森本晃次