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パラレル国家の真実

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「本来なら、国家機密だったはずなのに」
 と言われるが、これはわざと発行されたものだった。
 というよりも、
「敵を欺くにはまず味方から」
 ということで、隠れ蓑に包まれる形で、あたかも、デマではないかと思わせておいて、実は事実だったという形の、
「木を隠すには。森の中」
 という発想を考えていたのであった。
 ただ、これは、
「一つのウソを隠すのにには、九十九の真実の中に隠せばいい」
 と言われる。
 それも、九十九というのは、
「事実ではなく。真実なのだ」
 ということである。
「事実というのは、一つしかないが、真実というのは、複数ある」
 といってもいい、
「事実を時系列で組み立てていって、立体的に見える一つの流れを、真実というのであれば、真実は一つである必要はない」
 といえるだろう。
 しかし、
「真実が立体的になってきて、しかも、時系列が含まれるとなると、そこには、四次元という発想が生まれてくる」
 ということを考えると、
「真実は、パラレルワールドによって作られているものではないか?」
 と考えられる。
 この発想を利用して、日本人を洗脳しようと考えたのが、アメリカという国の、最高機密として君臨している組織であった。
 この組織は、大統領ですら、知らない。
 もちろん、それが事実かどうか分からない中で、
「真実味を帯びている」
 ということで、パラレルワールドというものが提唱される前から、言われていたことだったといってもいいだろう。
「アメリカという国も、自由と平等が叫ばれ、それが共有できないということが分かっていることで、
「真実と事実というのも、同じような関係ではないか?」
 とウスウスながら分かっているようであった。
 実際に、今は、一人の人間に、その事実と真実をはじめとした、
「日本人をいずれは植民地に」
 ということでの
「パラレルワールド」
 というものを、いかに操って、いずれ国家のためになるか?
 ということで、その事実を誰にも悟られないまま、いずれ、成長した頭の中から抜かれることで、
「アメリカの日本を植民地化する」
 という計画の半分は達成したといってもいいだろう。
 日本という国が、敗戦したことで、日本政府の、もちろん要人は、
「分かっていても、抗うことはできない」
 という、チップを埋め込まれている。
 そう、人間は、チップによってコントロールされ、
「どこまで行っても、逃れることのできない世界」
 というものを、かすみは、今、それを夢ということで見ているに違いない。
 そんな世の中において巻き起こっているパラレルワールド、そこには、別の世界どころか、それぞれにしかいない人間も存在していることだろう。
 その世界には、
「アメリカを支配しようとたくらんでいる、こちらの世界にはないという、別の世界の、新しい文化の国が君臨していて、別のマイクロチップをアメリカ人に埋め込んでいることであろう……。

                 (  完  )

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作品名:パラレル国家の真実 作家名:森本晃次