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歴史の答え

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「集会や結社の自由もある程度は認められていて。さらには、宗教の自由も認められているということで、本当にありえないことであるが、昔であれば、国民の権利や自由は、ある程度制限され、あくまでも、国家の主権は、天皇にあったのだ」
 ということである。
 そんな時代には、警察の捜査は、昔の
「踏み絵」
 でも踏ませるように、拷問を重ねて、白状させるということが、ある程度合法だった。
 特に、
「有事」
 と呼ばれる戦時中は、国民は、
「臣民」
 であるということで、
「有事の場合は、その自由は、ある程度制限される」
 ということが、合法だったのだ。
 戦時中などは、
「政府の要人」
 あるいは、
「軍の首脳」
 であっても、
「スパイの疑いがある」
 あるいは、
「クーデターをたくらんでいる」
 などということが分かれば、
「自宅を盗聴する」
 ということを、
「政府の通信をつかさどる省庁に銘じて、行っていたということも事実のようである」
 今であれば、
「まるで社会主義国家のようだ」
 と言われることであろうが、
「そこまでしないと、国家の治安を守ることはできない」
 ということなのだろう。
 というのも、それだけ、クーデターをたくらんだり、政府転覆を狙っているという連中が普通にいたりする時代だったということであろう。
 そのいい例が、
「226事件」
 というものだったのだ。
 そんな時代では、下手をすれば、
「冤罪」
 というのも多かっただろう。
 しかし、それはあくまでも、
「今の日本国」
 という、
「平和ボケした時代」
 と当てはめて考えればということであった。
 だから、敗戦によって、
「自由主義になった日本」
 にとって、
「冤罪」
 という意識は、過去の黒歴史というものを、鑑みた時、今の平和な世の中では、
「あってはいけないこと」
 という発想になるのであろう。
 もっといえば、
「冤罪」
 というものを起こしてしまうと、その警察署であったり、刑事は、下手をすれば、
「終わりだ」
 といってもいいかも知れない。
 ただ、問題は、最近の傾向であり、最近になって多くなってきた、
「男女雇用均等法」
 であったり、
「個人情報保護法」
 などというものを考えた時、
「下手をすれば、冤罪を生んでしまう可能性というものが、大きくなっている」
 といえるのではないだろうか。
 冤罪ではないが、もっと恐ろしいものに、
「冤罪に絡みそうな場合を、逆手に取る連中もいたりする」
 ということがある。
 一つは、
「痴漢冤罪」
 になりかねないものとして、普通であれば、誰かが犯人を見つけると、大声を出して、
「こいつ、痴漢です」
 と大声を出して、訴える第三者がいる。
 しかし、そんなことをせず、こそっと駅裏などに連れ出して、
「あなた、こんなことがバレたら首になっちゃうでしょう? 奥さんとかいたら、家庭崩壊だよ」
 といって、口調はやんわりであるが、脅迫をしてくるのだ。
 そして、
「名刺か、身分証明をよこせ」
 といって、相手の情報を聞き出すのだ。
 普通だったら、
「個人情報が」
 といえばいいのだろうが、何しろ、痴漢の罪で追及されているのだから、、すぐに、
「お前は、そんなことがいえる立場か」
 と言われてしまえば、それまでである。
 言われた方は、やっていようがやっていまいが、それを証明することはできないので、従うしかない。
 被害者が、
「この男」
 というと、ほぼ、
「犯人確定」
 ということになってしまうのだった。
 だから、
「相手に従うしかないのだが、当然相手は、金を要求してくるのだ」
 そして、問題なのは、ここからで、
「一度お金を渡してしまうと。もう、どうすることもできない」
 といえる。
 相手は、完全にこっちを金づるにしてしまうだろうし、何といっても、
「金を渡した時点で、罪を認めたのと同じだ」
 と相手からいわれてしまうと、
「確かにそうだ」
 ということになってしまい、その時になって、逃げられないところに追い詰められ、
「それが最初から計画されていたのだ」
 ということになるのだった。
 つまりは、
「俺は、何もしていないのに」
 と思ってはいたが、そのうちに、
「ひょっとしたら、したかも知れない」
 という疑心暗鬼になってしまう。
 そして、濡れ衣だということが分かった時にはすでに遅く、
「相手は皆グルだったのではないか?」
 ということにも気づいてくる場合もある。
 つまり、
「痴漢の被害者」
 であるはずの女の子も、
「実はグルだった」
 ということである。
 それを思うと、
「本当の分水嶺は、金を渡してしまったところだったんだ」
 ということに気づくかどうかである。
 普通に気の小さな男性であれば、まず、気づくことはない。だから相手も、そんなに気にすることなくやるのだろう。
 しかも、
「俺の彼女が痴漢されたと思って」
 といえば、罪が消えることはないだろうが、情状酌量ということはあるだろうという計算もあったのだろう。
 たら、常習犯であることに間違いはないだろうから、
「そんな奴に引っかかった自分が悪い」
 というか、
「運が悪い」
 ということなにかも知れない。
 これが、痴漢の場合であるが、実はもっと確実なのは、別にあるのだ。
 こちらの場合は、もっと計画性があるもので、目を付けた男、つまりは、ターゲットには、妻子があり、社会的な立場が十分にあるという人であること。
 だから、
「女性を買う」
 などということを、悪いことだとは思っていないような人を狙うのだ。
「そういう連中は、金を持っている」
 というのが、当たり前のことのようにいうのであって、
 やつらが狙っている犯罪を、
「美人局」
 というのだった。
 こちらも、女を近づけるのは、痴漢冤罪と変わりはないのだが、美人局の場合は、
「完全に、被害者が、行為に及んだ」
 というところの決定的な瞬間を証拠として抑えているので、
「被害者はどうすることもできない」
 ということだ。
 というのも、
 被害者、つまり、お金を脅し取られる方は、自分には、社会的な立場があるので、
「これがバレると終わってしまう」
 ということになり、狙う方は、
「お金が取り放題だ」
 と感じることであろう。
 この場合は、
「痴漢冤罪」
 の場合と違って、もっと分かりやすい。
 なぜなら、完全に脚本は出来上がっていて、女も完全にグルであることは分かり切っていることであった。
 それを思えば、すぐに、
「だまされた」
 ということが分かるというもので、
「一回お金を渡しても、一度で終わるわけはない」
 ということは分かり切っているのだった。
 だから、余計に、
「お金を渡してはいけない」
 とは分かっているのだが、とりあえず渡すと、相手は、やはり図に乗ってくる。
 ここまでくると、被害者側も黙っているわけではない。
 痴漢冤罪の場合であれば、相手は、いきなりのことで狼狽するという、
「ただの気の小さいサラリーマン」
 などが、ターゲットになるので、目を付けられると、相手の言いなりになってしまうが、これが、社会的な立場にある、
作品名:歴史の答え 作家名:森本晃次