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果てのない合わせ鏡

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 と言われるようになるかも知れない。
 ただ、今は、戦時中に比べれば、病気というのは、数多く存在している。
 特に、近代病といっていいのか。
「近代において、その特徴が現れるような病気」
 ということで、
「高度成長時期」
 から、こっちの、
「公害病」
 というのもそうであろう。
 もっといえば、
「核兵器や、核実験。さらには、原発事故」
 などの、
「人災」
 と呼ばれる、放射能によるものなどがそうである。
 自然現象という意味では、これも
「限りなく人災に近い」
 といえるのではないかと思えるのだが、今言われている、
「地球温暖化」
 さらには、最近では、
「地球沸騰化」
 などという状況も、新たな病気を発生させるものである。
 特に、昔は、
「日射病」
 ということばがあるが、それだけでは言い表せない症状が、出てきて、その内容が、多岐にわたっていることから、
「熱中症」
 と呼ばれるようになってきた。
 日本の夏でも昔であれば、
「33度もあれば、暑くてたまらない」
 といっていたものが、数十年の間に、
「40度」
 と言われるくらいまで上がってしまうようだ、
 だから、
「我慢することなく、クーラーを使って」
 と、政府が呼びかけるほどで、
「命の危険がある気温」
 と言われている。
 何といっても、
「体温よりも高い」
 のである。
 数十年前だったら、
「クーラーがなくても、何とかなった時代というのは、今は昔」
 と言われるようになったのだろう。
 そんな時代を考えてみれば、灼熱の状態の時にだけ、熱中症というのは、罹るわけではなく、
「夜中に、クーラーをつけずに寝ると、熱中症の症状を起こす人が多い」
 というのだ。
 何といっても、一日の最低気温というのが、
「30度以上だ」
 というではないか。
 当然、熱中症に罹るというのも、当たり前だ」
 というものだ。
 そんな時代において、どうやら、このあたりというのは、どんなに暑くても、33度くらいという気温が、ここでは保たれているという。
「ちょうど、数十年前に戻ったかのようだ」
 という感じなのだが、ここでの別荘のようになっているのは、すでに、すべてが埋まっているようで、所有者は、
「どこぞの金持ち」
 ということであるが、実際に住んでいるのは、若い連中のようであった。
 一軒の家に、二人くらいでシェアをしているところもあるという。
 というのは、彼らは、どうやら、このサナトリウムで行動しているようだ。
「俺たちは、あそこの研究所が勤務地だからな」
 ということまでは話をしてくれるが、もちろん、それ以上のことは、一切言わないという。
 しかし、実際には、そこで研究されているものは、
「ポルターガイスト」
 の研究だというのだ。

                 歴史上の日本の防衛

 K大学のライバルと言ってもいいかも知れない大学に、
「W大学」
 というところがある。
 K大学とは、昔からの、
「永遠のライバル」
 ということで、スポーツや、文化面においても、
「その勢力は大学界を二分する」
 と言われているようで、昔から、薬物研究に関しても、大いに争ってきたといってもいいだろう。
 そのW大学というところは、昔から、いわゆる、
「大日本帝国時代」
 から、
「軍部と結構なかかわりがあった」
 と言われていた。
 軍部と、普通の大学とでは、そもそも違っているのだが、大学の中では、それぞれに、
「贔屓」
 であったり、
「関わりのある」
 という大学が存在したりする。
 そのため、
「W大学」
 というところは、
「大学界でも、謎が多いところ」
 と言われてきた。
 それはあくまでも、
「K大学と比較して」
 ということであり、
「K大学が、開かれた環境の大学だ」
 というわけでは決してないのだった。
 K大学とW大学の違いというと。
「K大学というところは、陸軍とのかかわりが深いところであり、W大学というところは、逆に海軍とのかかわりが多い」
 と言われていた。
 軍人育成ということであれば、士官学校であったり、陸海軍の大学などが、その登竜門となるのだが、K大学であったり、W大学というところは、
「兵器開発」
 ということでの、スペシャリストが集まっているといってもいいだろう。
 旧陸海軍というところは、何と言っても、
「大日本帝国」
 の中では特殊であり、憲法において、
「天皇による統帥権」
 というものが存在した。
 つまり、
「軍というところは、天皇直轄であり、政府といえども、軍のやることに口出しできないどころか、作戦を知るということもできないのだ。
 もし、漏らしたりすると、国家の存続問題に発展するわけで、戦時中などの、
「情報統制」
 という中で、
「首相が、ミッドウェイでの、散々たる敗戦を知ったのは、半年後だった」
 というくらいである。
 国民にひた隠しにするということは、政府にもひた隠しにしないといけないということで、それだけ、軍にとって大切なものは、
「軍人の士気の高まり」
 であり、それは国民に対しても同じだった。
 鼓舞しなければいけないところは、必死になってひた隠し、鼓舞をするというのが、戦争遂行の鉄則だったのだ。
 今の時代の人たちは、どうも、歴史の授業でどこまで習っているのか分からないが、
「大日本帝国は、中国を侵略し、それを正義の米英が、制止しようとして、経済制裁を行ったが、それによって、日本は、南方の資源がほしくて、南方に進出したことで、無謀な戦争に突入した」
 と習ったのではないだろうか?
 そして、その背景として、
「政府のいうことを聞かず、軍部が暴走した」
 というところがあったということであろう。
 しかし、後半の、
「政府のいうことを聞かない軍部」
 というのは、本来なら、
「当たり前のことなのだ」
 そもそも、
「軍部は、統帥権によって、政府のいうことを聞く必要はない。もっといえば、政府が軍のすることに口出しをしたり、機密事項を知ってはいけない」
 ということになっているのだ。
 だから、少なくとも、
「政府のいうことを聞かず、軍部が暴走した」
 というのは、成り立たないということである。
 また、中国に、
「侵略した」
 というのも、実際には諸説あり、元々は、偶発的な小競合いから、そもそもの、
「反日感情から、中国が日本を挑発した」
 ということになる。
 だから、
「日本が侵略をした」
 ということであれば、
「そもそもの、反日というものが、いかにして起こったのか?」
 というところから見て行かないといけないであろう。
 しかも、戦争への突入には、今は、
「太平洋戦争」
 などという言葉で言われているが、実際には、閣議決定された、本来の名前があるのだ。
 それが、
「シナ事変からこっち」
 という意味を含めた、
「大東亜戦争」
 ということである。
「大東亜」
 というのは、
「東アジア」
 ということであり、そもそも、アジア諸国というのは、数百年前の大航海時代からこっち、
「欧米列強」
 と呼ばれるところから、
作品名:果てのない合わせ鏡 作家名:森本晃次