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影のある犯罪計画

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 密室殺人もそうだ。
 見え方としては、
「不可能なことだから、事件を解決ができない」
 といえるだろう。
 しかし、これだって、密室のほとんどは、
「機械的トリックか、叙述トリックしかない」
 ということであり。むしろ、
「犯人がどうして密室にする必要があるのか?」
 ということを考えれば分かることだ。
 密室殺人とのは、一見派手だが、密室にする必然性は基本的にはない。何かのアリバイトリックだったりと組み合わせてでないと意味がないといえるだろう。それを考えると、
「犯行の青写真が見えてくる」
 というもので、
「犯人の立場になって考える」
 ということをすれば、トリックが解けなくても、矛盾さえ解消できれば、そこから事件の真相は見えてくる」
 というものではないだろうか?
 そこで一つ考えられるのは、
「密室殺人」
 というものは、実際に起こしたとして、
「犯人にどれだけのメリットがあるか_
 ということであろう。
「密室殺人を、他のトリックと一緒に考えた場合に、さらに別のトリックが見えてくる」
 ということもある。
 つまり、密室トリックというものと、他の犯行を式にした時、
「1+1=2」
 ということではなく、
「3にも4にもなる」
 ということで、
「トリックというものは、数学ではなく、化学だ」
 ということを言う人もいるだろう。
 一種の、
「化学変化をもたらす」
 といってもいいだろう。
 だから、トリックというものは、出尽くしているかも知れないが、バリエーションでいくつにもなる」
 ということである。
 というのも、トリックの数学的な組み合わせは、数式によって決まってくることであろう。
 しかし、
「小説の初めから終わりまで。まったく同じものとしてしか、そのトリックの組み合わせを考えることができない」
 ということであれば、っそれお考えられることであるが、実際には、そんなことはない。
「ちょっとでも違えば。まったく別の小説だ」
 ということである。
 だから、
「事実は小説よりも奇なり」
 と言われるのであろう。
 小説であれば、まずは、
「トリックありきで考え、そのトリックを使うために、いかに小説というものを生かすことになるだろう?」
 ということを考えると、そこに明らかに見えてくるものというものがあることであろう。
 だが、現実はそうはいかない。
 前述の、
「密室トリック」
 としての殺人が、実際には、最初から密室トリックではなく、自然現象から起こってしまった、
「不本意な密室殺人」
 ということで、せっかくの完全犯罪が、そこでちょっとしたアリの穴ができてしまった。
 大きな家も、シロアリの一匹から崩れるとも言われていることで、まったく想像もつかなかったところからひびが入って、事件を煙に巻くのであろうが、逆から見れば、見えてこなかったことが見えてくることで、
「この結論が出るには、どういう可能性があるのか?」
 ということを考えていって、いらない部分を削っていくことで、分かってくるところも煽甥だろう。
 つまり、
「ゼロからスタートして、積み重ねていく、加算法がいいのか?」
 あるいは、
「ある程度の形を作っているところから、矛盾な部分を排除していくことで辿り着く結論がいいのか?」
 ということであれば、
「やはり、矛盾を取り除くという考えの方が、早く真実を掴むことができる」
 ということではないだろうか?
 そんなことを考えていると、
「密室などありえない」
 ということで、その意思を持ったところから出発すると分かってくるのだろうが、
「ありえないと思いながらも、事実として見えてきたことは信じないわけにはいかない」
 という考えが、いかに真実に辿り着けないという道に入っているのかが分からないのだろう。
 それこそ、思い込みは恐ろしいということである。
 トリックとして、
「バレてしまえば終わりではないか?」
 と考えられるものの、最前線として感じるのは、
「交換殺人」
 というものであった。」
 それは、さらに問題となるのだが、
「交換殺人というのは、小説ではあることだが、実際の犯罪としてはなかなかあるものではない」
 というものであった。
 とういうのは、
「交換殺人というのは、犯人を実行犯と、教唆に分けることで、まず教唆する人間、つまり、被害者に死んでほしいと思っている人間のアリバイを作っておける」
 ということなのだ。
 もっといえば、
「交換殺人を行うことによって、利害関係があれば、当然警察から疑われることになるが、一番最初に犯人としての疑いが晴れるというのは、アリバイのあるなしではないだろうか?」
 つまり、
「いくら動機があったとしても、鉄壁なアリバイというものがあれば、犯行を行えるわけはない」
 ということで、容疑者から外れる可能性は高い。
 ただ、完璧に、
「外れる」
 というわけではないだろう。
 当然、、警察としても、
「実行犯が別にいるのでは?」
 ということを考える人もいるだろう。
 しかし、それはあくまでも、
「犯行を行わなければいけない」
 というほど、
「容疑者と密接に関係のある人間でなければありえない」
 ということになるに違いない。
 だから、犯人として難しいのは、
「実行犯と、教唆犯が、少しでも関係がある人間だと思われると、実行犯として捜査される可能性は、ゼロというわけではないだろうが、基本的には、限りなくゼロに近いだろう」
 といえる。
 警察というところは、まず、交換殺人などということを疑ってみることはないだろう。
「教唆というのは、あくまでも、実行犯は、教唆犯にくらべて、立場が弱い人間」
 というものが、大きな要因となる。
 たとえば、
「実行犯は、教唆犯に借金がある」
 あるいは、
「教唆犯は、実行犯に何かの弱みを握られている」
 などということである。
 というのは、何かの犯行を見られていたり、教唆犯が、何かを計画しているということを看破していたり、
 という場合であろうか。
 ということは、
「教唆犯にも、何かのっぴきならない問題」
 というものがあって、
「誰かを殺してしまいたい」
 という恨みのようなものがあったり、
「殺さないと、自分が殺されてしまう」
 などという、誰かとの弱肉強食のような事態になっているようなことなどが、あったりする場合である。
 だから、お互いに、
「誰か、死んでほしい」
 という相手がいる場合というのが、
「交換殺人」
 というものの要因の一つとなるのだ。
 しかし、この関係は、前述のような、
「立場が相手よりも弱い」
 ということであれば、
「交換殺人」
 などということをする必要はないのだ。
 相手を実行犯にしてしまえば、自分は教唆しただけで、実行犯が捕まって、そして教唆の話をしない限りは、自分は何もする必要はないからである。
 交換殺人というのは、
「自分が殺してほしい人を誰かに殺させ、その誰かが死んでほしいと思っている人を、自分が手にかける」
 というものである。
 だから、殺したい相手がいたとしても、
「自分には、鉄壁のアリバイがある」
 ということにしておけば、
作品名:影のある犯罪計画 作家名:森本晃次