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二つの世界と同じ顔

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「ここまでしか分かっていない」
 という発想があるので、さらに、
「世界の広がり」
 つまり、
「平行世界」
 といわれる、
「パラレルワールド」
 というものが、もっとたくさん存在していて、そのほとんどが、実は、
「人間以外の生物が、支配する世界なのではないか?」
 という考えに基づいているのであった。
 他の世界のパラレルワールドでは、
「どうやら、パラレルワールドというものが存在している」
 ということは分かっているが、
「それはどのようなものなのか?」
 というところの研究までは進んでいないようだった。
 一つの世界においては、
「パラレルワールドだけではなく、他の研究も別の研究所がやっていて、それぞれに主張があることで、下手をすれば、お互いの主張で、せっかくの発見であったり、ただしいアイデアを打ち消してしまっている」
 ということになりかねなかったりする。
 しかし、この世界においての研究というものは、
「何か一つを研究するのであれば、その一つのことに向かって、他を考えずに突っ走る」
 という考えを持っていたのだ。
 もちろん、一長一短あり、
「長所と短所は紙一重」
 と言われるのと同じことで、
「範囲が狭いだけに、ガチの考えが交錯することで、考えが、闘争というものが、喧嘩になりかかることもあるくらいで、それだけ、考えは似ているのだが、中に入ってみると、天と地の差があるといってもいいくらいだ」
 といえるのではないだろうか?
 そんなことを考えていると、やはり、
「自分たちが一番正しい」
 という考えにいたるのは無理もないことだ。
 自分たちの中でも、
「このままではいけない」
 ということは分かっている。
 だから、人間の発想は、、自由であり、その自由さゆえんに、
「結論付けなければいけない」
 ということになった時、最終的に選ばれることは、
「多数決」
 ということになるのだ。
「多数決の危険性」
 というものを、どれだけの人が感じているのか、考えさせられるというものである。
 そんな国家が、戦後、
「パラレルワールド」
 や、
「タイムマシン」
 などというものに特化して研究をしていた。
 ただ、最近、その国家で、
「これは迷走しているのではないか?」
 と言われるような研究が行われるようになったことを、国民は知らないのだった。
「国家が、勝手にもくろんだ計画だ」
 といえるのかも知れないが、
「この話になると、奇抜すぎて、国家というものが、介入してくるということは、考えにくいのではないか?」
 とも言われている。
 それは、あくまでも、話がそこに行くまでに、いくつかの前提があったり、考え方があったりするので、それを踏まえると、
「国家体制の全体像を、どこかでしっかり理解しておかないと、この国を語ったり、まわりの世界を考えることはできないのではないか・」
 といえるだろう。
 そして、その前提としてあるものは、
「この国が、約20年くらい前までは、軍国主義国家として、世界に進出し、ある程度までの地域ナンバー1国家として君臨できていた」
 ということは間違いないようだった。
 しかし、
「資源に乏しく、国家体制が、他の国とはまったく違い、違った体制の下に、独自の国体を持っているということで、世界からの独立路線をとってしまったことで、追い詰められていった」
 という歴史を踏まえなければいけないだろう。
 結果として、
「異ぶり出されるということになり、戦争に対して消極的だった」
 というものを、
「強引に、戦争の渦に引きずり込まれたことで、最初から、引きずり出すつもりで、その大義名分まで用意されていれば、世界から孤立していたということからも、一気に、世界の中での狂犬と言われるような国に成り下がってしまったのだ」
 そうなってしまうと、
「戦う前から負けていた」
 といってもいいだろう。
 どこの国も味方をしてくれないことで、
「これ以上の戦争継続は難しい」
 と、判断した国家は、
「何とか和平交渉でうまいところを少しでも引き出せればいい」
 ということをもくろんでいたのかも知れないが、結果的に、どこの国も、
「和平交渉にすら、協力してくれない」
 ということになり、そうなると、
「国土がなくなるまで、戦争をやめることができなくなった」
 ということになり、最悪の、
「本土決戦」
 ということに突き進むしかなかった。
 いわゆる、
「全国民が、玉砕覚悟状態」
 であった。
「戦争をやるからには、負ければ捕虜になるわけにもいかない」
 ということは、さすがに国民も、それまで、軍が言っていた、
「士気を鼓舞する」
 というような戦果についてが、ウソだったということが分かると、もうこの国にいる以上、
「玉砕しかない」
 と思うのだ。
 受けてきた教育が、
「愛国心中心だった」
 ということで、それ以外の選択肢は、国民にはなかったのだ。
 何とか、国土が焦土になる前に降伏することで、何とか、
「民族の滅亡」
 という最悪の結果を免れることができ、そして、その後に訪れた、
「占領軍による統治」
 というのも、
「戦争中よりもさらに、物資がない」
 ということで、生き抜くには苦しい時代であったが、それを乗り越えた国民が、復興を成し遂げることで、
占領下」
 ということではなくなり、
「独立国家」
 として、新たな国家体制を持つことができた。
 ちなみにいえば、パラレルワールドでも、似たような敬意を辿った国があったようだが、そこは完全に、占領国家の属国に成り下がり、国内は、この国家よりももっと最悪という意味で、
「政治家というものが、私利私欲に走り、平和国家という名の下ではあるものの、実際には、政府自体が平和ボケし。さらに、元占領国の属国として、完全に、
「金ずる扱い」
 という国家に成り下がっている」
 というようなことを、この国家では知らなかった。
 そもそも、この時代までは、国家が、
「パラレルワールド」
 であったり、
「タイムマシン」
 なるものを研究しているというようなことは、
「もし知っている人がいるとしても、それは、ごく一部で、ほとんどの人に対しては、最高国家機密」
 とされていたということであった。
 それを考えると、
「これだけ開かれた国家としての、民主主義が確立しかかっている国であっても、最高国家機密というのは、存在するんだ」
 ということであった。
 国家機密は、実はそれだけではなかった。
「刑法の改正」
 というものが、最高国家機密となっていたのだ。
「なぜ、刑法の改正が、最高国家機密に当たるのか?」
 ということになるのかというと、今回問題になっている、
「刑法の改正」
 というものが、国にとっての、最高国家機密である
「パラレルワールドの研究」
 というものに、密接にかかわっているからだった。
 その詳しい話は、次章以降となるのだが、水面下で、進められていた、
「刑法改正」
 というものの内容は、
「死刑の廃止」
 というものであった。
 当時から、死刑というものに対して、国家として、
「不要なものだ」
作品名:二つの世界と同じ顔 作家名:森本晃次