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満月と血液のパラレルワールド

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 ということになってしまったのだ。
「戦争というのは、始めるよりも、辞めることの方が相当に難しい」
 と言われている。
 これは、たとえが極端に違うが、
「離婚は結婚の数倍のエネルギーを使う」
 と言われているのと、理屈的には同じではないか?
 そんなことを考えていると、戦争を始める時に、あまりにも明確なスローガンを打ち上げて、しかも、計画通りの連戦連勝となったことで、
「引くに引けない」
 ということになり、政府とすれば、突き進むしかなかったのだろう。
 確かに、国民は、戦争に沸いていた。
 しかも、政府のいう、
「アジアの開放」
 というスローガンを元に、若者は、軍に志願し、兵隊となっていく。
 もちろん、シナ事変の時から、日本は、
「赤紙」
 というものを発行し、軍に志願する意思のない人まで、戦争に巻き込むということがあったのも事実だった。
 兵隊に取られて、中国戦線や、満州の関東軍などに、続々と送り込まれる。当時はそんな時代だったのだ。
 しかも、すでに民衆は、軍による指導に基づいて、来たるべき、
「空襲」
 というものに備えて、建物疎開を計画していたりもしたとうではないか。
 建物疎開というのは、
「空襲において、爆弾が落ちた時、そこから、誘爆が起こり、一発の爆弾で、付近一帯が火の海になりかねない」
 という、木造の日本家屋の弱点を補うものとして、
「最初から、歯抜け状態にしておけば、一か所に爆弾が落ちても、誘爆を興すことはない」
 ということだったのだ。
 さらに、防空壕の建設なども、隣組で行われていて、国民とすれば、銃後の備えも最初から考えていたといっても過言ではないだろう。
 そんな日本という国において、シナ事変の前哨戦ともいえる、
「盧溝橋事件」
 が起こった時は、本当は和平条約は締結されていたはずなのに、
「廊坊事件」
「公安門事件」
 などという、日本軍に対しての挑発から、さらに決定的な、日本人の居留民に対しての、中国側が行った。
「大虐殺事件」
 というものが、日本人の心に火をつけて、
「中国許すまじ」
 という思想が、世論で噴出してしまったことも、シナ事変を辞められなくなった原因でもあった。
 要するに、
「先に死あけたのは、どっちなのか」
 ということであった。
 日本において、このあたりから、戦争に対しての意識は強くなり、大東亜戦争に突入してからというもの、
「日本は完全に、世界を敵に回した」
 といってもいいだろう。
 特に、ヨーロッパを席巻し、侵略戦争を重ねてきた、
「ドイツやイタリア」
 と同盟。
 さらには、
「満州国の承認問題」
 において、日本が
「国際連盟からの脱退」
 ということになった時点で、日本が孤立した時、このシナリオは完成していたといってもいいかも知れない。
 ただ、日本は、
「国際連盟脱退」
 というのは、満州国承認問題以前から考えられていたことだという話もあるが、そのあたりは、難しい解釈であったのだ。
 日本が、戦争において、辞めるにやめられない状態になったのは、
「世論の声」
 ということで、国民を煽ったという意味で、
「マスゴミの責任」
 というのは大きいのではないだろうか?
 いつの世でも、国家の行く末を決めたりする時は、マスゴミの影響は少なくはない。
 今の時代に巻き起こった。
「世界的なパンデミック」
 においてもそうではないか。
 世界的に、その正体がわかっていないことから、日本政府もどうすることもできないまま、それでもいろいろな手を取ってみたりするのだが、あまりにもお粗末すぎて、
「国民も、それに踊らされる形になっていた」
 ということであるが、
「日本という国に限らず、マスゴミに操られることが多く、パニックになった国も少なくはなかった」
 ということである。
 だが、問題は、っマスゴミに踊らされる国民感情にもある。パンデミックにおいては、国家を混乱させた責任として、ランキングを取れば、
「マスゴミ」
「それに踊らされる一部の国民」
 そして、
「何ら対策もないくせに、自分たちの都合中心でしか対策できない。無能な日本政府」
 という順番だと言われていた。
 これは、大東亜戦争を辞めることができたかも知れない、
「唯一のタイミングを逃してしまった」
 という、本来の計画に入った時の、日本と同じではないだろうか?
 まさか、守るべき国民から、煽られることになるなど、政府も思ってもみなかったかも知れない。
 いくら、最初に戦争を行う大義名分を正当化するためとはいえ、最初に、煽りすぎたのは、政府や、マスゴミのせいだったのだろう。
 もちろん、今の政府と昔の政府とは、天と地ほどの差があるのだが、今のような、
「自分のことしか考えない政府や政治家しかいない、今の時代よりも、昔の政府や軍部が、どれほど国を愁いていたか?」
 ということを考えれば、
「靖国問題」
 戦後70年以上も経っているのだから、そろそろ、汚名挽回があってもいいのはないだろうか?
 ただ、結果としては、日本は、戦争を邁進するしかなくなっていた。
 ただ、いくら、自給自足においての占領とはいえ、占領しても、何ら価値のないところまで占領することで、
「戦線が伸び切ってしまった」
 ということが敗因の一つであった。
 というのも、
「戦争において、占領地が増えるということは、占領地を守るための兵員と、食料、武器弾薬が必要である」
 といえる。
 となると、物資の輸送は不可欠であり、日本からお物資の輸送もままならない。
 何といっても、日本国内でも、なかなか生活が豊かにならず、特に生活必需品は、大東亜戦争突入前から、
「配給制」
 だったということもあり、海外の占領地に、物資を輸送するなど、土台無理だったわけである。
 しかし、それがある程度日本の命取りになった。
 アメリカは、日本の輸送船団を襲い、ことごとく、物資が届かないことから、占領地が陥落していく。
 そのために、次第に追い詰められていくわけだが、日本国内では、情報統制が行われ、
「日本は、勝ち続けている」
 と言って、国民を騙しているというやり方をとっていた。
 全体の士気を高めるためであり、戦争に異議を唱えるものは、
「非国民」
 ということで、特高警察によって、拷問に掛けられるという、悪夢のような時代だったのだ。
 それを考えると、
「そもそも、日本が戦争をやめることができなかったのは、世論の煽りのせいだ」
 ということで、その責任はマスゴミにあったのだが、今度は、そのマスゴミが政府に操られることになり、
「マスゴミもハッキリと状況が分からないまま、政府の言う通りに、情報操作させられていた」
 ということになる。
 誤解のないように言っておくが、ここまで、書いてきた中に、実は間違いがあるのだ。
 それをどれだけの人が指摘できるかということなのだが、
「それが台五本帝国の体制というものの弱点」
 だったのかも知れない。
 というのも、
「元々大日本帝国憲法において、軍というのは、天皇大権の中の一つであり、軍という期間は、天皇が統帥する、天皇直轄の機関だったのだ」
 ということである。