満月と血液のパラレルワールド
そのうちに、アメリカが参戦することでm今度は西武も怪しくなってきて、ソ連との決戦で敗れたことで、ドイツの優勢はそこで終わったのだ。
同盟国イタリアが、連合国に降伏し、ドイツに宣戦布告したことで、もう、ダメだということだった。
ドイツは結果、ソ連軍の、
「ベルリン侵攻」
によって、陥落し、
「ヒトラーは、地下室で自害」
ということで、ドイツは降伏することになる。
となると、あとは、日本だけということになるのだが、
その頃には、すでに、戦略的な戦闘は、日本軍には不可能になっていて、どんどん、太平洋で追い詰められていき、
「本土空襲」
という、いよいよ悲惨な時期を迎えていたのだ。
さすがに、日本も、その頃には、
「もうダメだ」
という空気があったのだろう。
政府は外交にて、水面下において、
「和平交渉」
というものをもくろんでいた。
本当であれば、初期の一番いい時期に、やればよかったものを、マスゴミや世論、さらには、軍による士気高揚というものがあってか、結局、和平交渉に時期を逸してしまっていたのだ。
だから、結局、泥沼の戦争に突入し、
「辞めるにやめられず」
結局、追い詰められることになったのだった。
何といっても、
「アメリカの工業力のすごさは、政府も軍にも分かり切っているのだ。長引けば長引くほど不利になる」
ということであった。
起死回生の戦闘を挑んでも、ことごとく敗戦。
こうなってしまっては、日本に勝機はない。
ドイツもイタリアも降伏した、日本ッだけが孤立したのだ。
だから、本来なら、
「時すでに遅し」
なのであったが、
「当時は、利害関係の一致」
ということと、同盟国のドイツに習ってか、日本も、
「ソ連との不可侵条約」
を結んでいた。
これは、満州国を安泰にさせる」
ということと、
「中国戦線を、北部から脅かされないようにするため」
という意味で、重要だった。
特に、ノモンハン事件などによって、ソ連軍の力を見せつけられたことで、
「愁いをなくす」
ということを考えると、
「ソ連とは、戦いたくない」
ということでの、不可侵条約は、確かに正解だっただろう。
それを
「一縷の望み」
ということで、日本は、ソ連に密かに、和平条約の交渉を行っていたのだ。
だが、実際には、連合国同士での、
「カイロ会談」
「ヤルタ会談」
などにおいて、首脳の会議が行われた時、
「戦後処理」
などが話し合われたが、その時に、
「日本にたいして」
というのもあったのだ。
「ルーズベルトは密かに、スターリンに、ドイツが降伏後、しかるべきタイミングで、日本に侵攻してほしい」
とお願いしていた。
そもそも、ソ連も、シベリアから、満州、朝鮮などは、ずっと狙っていたので、
「ちょうどいい」
と思ったのか、快諾したのだった。
だから、日本は、本土空襲に晒され、さらには、原爆投下ということになっても、まだ、徹底抗戦を考えていたようだが、
「それは、ソ連による、講和」
ということに望みを掛けていたからだろう。
しかし、そもそも、
「利害関係」
というものだけで無視日ついていた、薄っぺらい条約だったのだ。
ソ連だって、
「ドイツに裏切られたことで、そのことを一番分かっている」
ということである。
ソ連は約束通り、満州に侵攻した。
これは、スターリンが、
「日本に侵攻することでの、メリットを国民に承諾させたからで、ソ連も侵攻したからには、後には引けない」
日本はその後すぐに降伏することになるのだが、日本兵を、
「シベリアに抑留して、強制労働に従事させたり、北朝鮮を統治したりと、その野望が膨らんでいた」
ということであった、
そんな時代をソ連は、
「好機至れり」
ということであったのだろう。
それを見て、民主主義陣営も、
「少し危ない」
とは思っていただろう。
それがハッキリしたのが、戦後における。
「ベルリン問題」
だった。
そして、アジアでは、朝鮮問題が出てくることも大きな問題ではあったが、もう一つ大きかったのは、
「植民地の独立問題」
ということでもあっただろう。
最終的には、ベトナム戦争に繋がっていくものだが、
植民地諸国が、宗主国が、再度侵攻してきたところを、撃退するということで、裏で、社会主義体制による、
「ゲリラ活動」
というものが行われていた。
つまり、民主主義諸国の支配から独立し、釈迦視主義体制の国家を築くということをもくろんでいたのだった。
そうなると、
「新たな世界大戦への火種になる」
と考えた、見主主義陣営は、その体制に、危惧を示していた。
つまり、アメリカは、戦争中から、すでに、
「社会主義との新たな対立」
というものを考えていた。
それはソ連も同じだっただろう。
「ベルリン侵攻」
において、ソ連軍は、
「ナチスの科学者」
を、密かに本国に連行していたのだ。
特に、アメリカが、原爆を使ったことで、その危惧はさらに深まり、決定的な戦力の違いを思い知らされたことで、
「自分たちも核開発を」
ということになったのだ。
だから、ここから、すでに、
「東亜威霊仙」
というのは、始まっていたのだ。
ソ連が、
「ナチスの科学者を連行」
ということをしたのであれば、アメリカが、
「731部隊の科学者たちを連行する」
というのも、当たり前のことと言ってもいいだろう。
アメリカにおける、日本の科学力には、敬意を表しているものがあっただろう。
それは、
「ナチスの科学力」
に対しても同じだったはずだ。
ただ、アメリカとしては、核兵器を実際に使用したことで、
「これを使えば、世界は破滅する」
ということも、ちゃんとわかっていたことだろう。
もっといえば、
「ソ連が開発するかも知れない」
と考えたところで、いよいよ、
「核による戦争抑止」
というものも、ありではないか?
と考えていたのかも知れない。
「使えば終わり」
という当たり前の計算が、お互いにあれば、
「持っているだけで、平和が守れる」
と真剣信じていたことだろう。
しかし、それでも、戦争になると、核兵器を使わないだけで、他の戦闘方法を考えなければいけない。
そこで考えられるのが、
「ソ連側でいけば、ゲリラ戦」
というものであり、
「アメリカ側からすれば、化学兵器や生物兵器」
ということが考えられるのであった。
実際に、朝鮮やベトナムでは使用されたこともあったということで、国際法であったり、陸戦協定などで言われている、
「戦争のタブー」
と言われるものも、有名無実だったりした。
というのは、
「捕虜の待遇」
であったり、実際に、
「使用禁止」
と言われるような兵器を開発し、使用するようなひどい戦争が、
「代理戦争」
という形で行われた。
それはあくまでも、
「核の抑止」
が掛かっているからで、
「直接対決」
ということになると、
「核の使用」
ということが現実味を帯び、一気に世界が凍り付くような緊張感に見舞われるということは、
「キューバ危機」
作品名:満月と血液のパラレルワールド 作家名:森本晃次