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一触即発の謎解き

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 という二人の創造神がいるのだが、ギリシャ神話では、少し違う。
 というのも、
「最初は女はいなかった」
 というのが考え方で、女というものを最初に作ったのは、ゼウスであり、それは、
「人間を懲らしめるため」
 ということだったはずだ。
 その名が、
「パンドーラ」
 いわゆる、
「パンドラの匣」
 と呼ばれる、その人である。
 彼女は、たくさんの女神から、
「贈り物」
 を貰った。
 それが、人間界に災いを及ぼすということになっているものだった。
「人間界に火をあたえてはいけない」
 というゼウスのいうことを聞かず、プロメテウスが人間に火をあたえたことで、人間が、火を使うようになり、結果、争いが絶えない世界になってしまったのだ。
 その時、
「本当は一番ゼウスの怒りを買った」
 というのは、プロメテウスのはずである。
 その時、プロメテウスが、ゼウスから、どのようなバツを受けたのかというと、これが、
「聞くも恐ろしい話」
 であったのだ。
 というのも、
「どこかの断崖絶壁に、磔のようにされて、括りつけられていて、身体を、ハゲタカのような鳥に、貪り続けられる」
 ということであった。
 確か、これが、数千年だったか、数万年続くというものであったはずなのだが、ちょっと考えれば、
「それだけの長い間、生きていることができるのか?」
 ということであるが、それ以上に気になるのが、
「それだけ長い間拷問を受けるというが、それまでに死んでしまうのではないか?」
 あるいは、
「それだけ長い時間であれば、もう、鳥が貪るだけの肉が残っていないではないか?」
 ということが、まず疑問として、浮かんでくることであろう。
 しかし、実際には、この二つの疑問を、一気に解決できるものがあるのだ。
 それが何かというと、
「元に戻る」
 ということである。
 この言葉だけを聞けば、何のことか分からないかも知れないが、
「賢明な読者」
 であれば、ピンとくる人もいるであろう。
 というのも、
「実際の時間は進み、一日はカウントされるのであるが、肝心な肉体は、一日経てば、元に戻っている」
 ということである。
 つまりは、
「一日、ハゲタカについばまれていれば、一日で、骨だけになってしまい、その後の、数万年という月日を区切ったことの意味がなくなってしまうだろう」
 それが、疑問の一つなのだろうが、
「肉体が、前の日に戻っている」
 ということであれば、まったくの無傷で、
「ただ、同じことが前の日と変わらずに、繰り返される」
 ということになるのだ。
 つまりは、
「何万年経っても、身体が戻っているのだから、いくらでも無限にこのバツを続けることができる」
 というものであり、もっといえば、
「この苦しみは、果てしなく続く」
 ということであり、
「考えられる拷問の中で、一番恐ろしいものではないだろうか?」
 初日も、二日目も、
「死に匹敵するくらいの苦しみを味わっていて、それが永遠に続く」
 と思うと、これほど恐ろしいことはない。
「死んだ方がマシだ」
 というのは、まさにこのことをいうのであろう。
 そう思うと、
「人間の考えることは恐ろしいが、それ以上に怒らせてはいけないのは、神だ」
 と言えるだろう。
 それだけ神というのは、存在だけでも恐ろしいのに、人間以上に、残酷で、しかも、考えていることは、
「人間以上に、人間らしい」
 といえるのではないだろうか?
 やはり、
「神が人間を作ったのか?」
「人間が神を作ったのか?」
 ということである。
 だから、
「人間は誰が作ったのか?」
 ということは、人間にこれ以上ないというくらいの存在の神が、作ったというのが、一番しっくりくるだろう。
 特に、ことわざなどで、
「タマゴが先か、ニワトリが先か?」
 という言葉があるが、まさにその通りだろう。
 もっといえば、昭和の時代の漫才師で、
「地下鉄って、どっから入れたんでしょうね?」
 ということを言っていたが、こちらも
「まさにその通り」
 であり、
「ギャグとしては面白い」
 といえるだろう。
 ただ、真面目に考えれば、いくらでも、方法は出てきそうな気がする。それも、
「帯に短したすきに長し」
 であり、
「どこまでが本当なのか?」
 と、信憑性は怪しいものである。
「まず、どちらかの七に入り口を作っておいて、そこから入れたあと、その穴を塞いでしまう」
 というやり方である。
 そもそも、地下鉄の中には、
「車両基地は表にあるので、元々、地上に出れるようになっている」
 というところもたくさんあり、そっちの方が、主流なのかも知れない。
 しかし、実際に、どこも地下鉄を入れられるだけの穴も開いていない。
「当然、線路おない」
 ということであれば、
「どこかで入り口を作っておいて、後で分からないように、埋めてしまう」
 という方法と、もう一つは、
「まず部品だけを組みたてておいて、穴の中で、地下鉄を組みたてる」
 というやり方である。
 これも、妥当な気がするが、少し、実践的ではないような気がする。
 なぜなら、部品を入れて、地下鉄を組みたてるといっても、
「子供がプラモデルを作る」
 というわけにはいかない。
 とんでもなく重たいものが部品としてあるのだ。
 つまり、
「地下鉄の穴の中に、どうやって大きな什器を入れるのか?」
 ということであり、話が本末転倒だ。
「だって、什器が入るくらいだったら、地下鉄だって入るに決まっているではないか?」
 ということになるのだ。
 それこそ、
「地下鉄を組みたてる什器って、どうやって入れて、どうやって出したんでしょうね?」
 ということになるわけだ。
 さらに、
「什器の方あ、組み立てが終われば、表に出さなければならない」
 というわけだ。
 これほど、一番考えられないという考えはないだろう。
 よく考えてみると、おかしなもので、これこそ、
「合わせ鏡」
 と似た考え方の、
「マトリョシカ人形」
 のような考え方と言えないだろうか?
 どんどん解決させようと思い、中をあけると、そこはまた、同じようなものが入っている。
 そして、どんどん奥に入っていくと、そこには、
「限りなくゼロに近い」
 何かがあるのではないだろうか?
 そんな
「合わせ鏡」
 の都市伝説がある中で、一人の男性が行方不明になっていた。
 その行方不明になった男性というのは、そんな農家の子孫に当たる人で、名前を、
「黒崎」
 といった。
 黒崎は、昔、祖母から、そんな合わせ鏡の話を聞かされていた。その祖母というのが、この合わせ鏡を見たその時、お腹の中にいた子供だという。
 その合わせ鏡の話を、祖母だけが聞かされていたようだ。
「決して、他の人には話してはいけないよ。でもね、この鏡をずっとこのまま、子々孫々と伝えていくことになるだろうから、その時に、この話をしなさい。そうすれば、怖くてこの鏡を処分するということはないと思うの。もし処分するとすれば、キチンと除霊をしておかないといけないよ」
 と、言ったようだ。
 祖母は、
「じゃあ、どうしてお母さんは、除霊して、この鏡を手放そうと思わなかったの?」
作品名:一触即発の謎解き 作家名:森本晃次