バタフライの三すくみ
などで指名して、入団までに交わす選手との契約の中に、
「決まった年月、球団でお世話になるが、それを越えれば、アメリカ大リーグの、メジャーに挑戦してもいい」
という形での契約も、あったりする。
つまり、
「メジャーありきの契約ということになる」
のだが、これは、球団側も、かなりの決断を必要とするのだろう。
例えば、
「5年でメジャーに行かれてしまうと、たまったものではない」
と言えるが、今の世の中。
「そんな契約は飲めない」
などといってしまうと、選手も入団を拒否してくるかも知れないし、今の野球界の流れとして、
「そんな契約は、普通にある」
といってもいい。
それに文句をつけられれば。
「あの球団は、ロクな球団ではない」
として、人気が落ちてしまう。
ファンが激減してしまうというのは、
「プロ野球球団を持っている意義というのも、自らが壊しているようなものだ」
しかも、球団の人気がなくなり、そんな契約を選手に求めて、それ以後、その球団から、
「メジャーへの遺跡は困難だ」
ということになると、まず、有名選手は、逆指名で、
「行きたい球団」
を公表するのではなく、
「あの球団は嫌だ」
と名指しされてしまい。その理由に、
「メジャーに挑戦できないから」
ということになり、
「もうそのチームにはいい選手はくることはなく、衰退していく一方だ」
ということになるだろう。
野球界というのは、面白いもので、
「急にそれまで弱小球団だったところが、いきなり優勝争いをするようになり、優勝でもすると、そこから数年は、優勝できないとしても、ずっと上位に食らいついていくだけの球団になっていたりする」
というものだ。
逆に、
「急に弱くなった球団があったとすれば、その球団は、そこから長い低迷に入ることも珍しくもない」
と言われる。
「去年まで、数年連続で優勝していたチームが、最下位になったら、そこから五年、十年と、優勝どころか、上位にもいけなくなり、弱小球団になってしまうのだ」
ということだ。
もちろん、いろいろな理由があるだろうが、
「何かのきっかけで、チームの雰囲気が悪くなり、選手が活躍できない」
というそんな感じになることだってあるのだ。
それは、
「中にいないと分からない」
というそんな雰囲気になっていることだろう。
それが、プロ野球空きというもので、選手層だけではなく、フロントの良し悪しで、チームの浮沈というものに関わっていくに違いない。
それを考えると、
「まるで生き物だ」
といってもいいだろう。
そんな微妙なチームに、
「ドラフト会議」
あるいは、
「トレードなどのストーブリーグ」
というものは、大きな影響を与えることだろう。
また、プロ野球界では、前述のような。
「FA権の行使」
というものがある。
これは、
「ある一定の期間選手として出場すれば、そこからは、個人で自由に契約ができる」
という制度である。
正式名称を、
「フリーエージェント」
というのだ。
フリーエージェント権を獲得すれば、基本選手が有利に思えるが、決してそうではない。
まずその選手の所属球団が、
「FA権を行使すれば、その時点で、交渉しない」
ということである。
つまり、
「FA権を行使するような選手は、うちにはいらない」
ということだ。
そんな契約がなければ、まず最初に、所属球団と交渉する、そこで、交渉が成立すればいいが、しなければ、いくつかの球団に当たってみることになる。しかし、それでもダメなら、とにかく、交渉しないと、その年は、
「所属球団なし」
ということになる。
キャンプも自費での参加ということになり、結果、それでも、所属がないとなると、所属がないのだから、収入はなくなってしまう。
それどころか、翌年実践がないままの復帰ということになり、
「ケガでもないのに、復帰ができるのか?」
ということで、再度いろいろな球団と交渉しても、もう、雇ってくれるところがないとなると、
「引退」
ということにしかならないのだ。
完全な、
「人生の選択ミス」
ということになりかねない。
そんなFA権にしても、成績がパッとせずに、知らず知らずに忘れられ、引退に追い込まれる選手もいたりする。
最近では、
「ただ、引退しなければいけない」
というだけではなくなったのも事実だった。
というのも一つとしては、
「球団職員として残る」
というものである。
もちろん、技能はいるだろうし、人間性も必要だが、スカウトから、そのままフロント入りという人もいる。
特に、
「鳴り物入りえ入団してきた選手ともなれば、そう簡単に球団から切るというわけにもいかないだろう」
さらに選手の中には、
「契約者に謳っている人もいるかも知れない」
もっとも、入団当初からmそんなネガティブな選手はいないかも知れないが、よほど、プロでやっていく自信がない人は、それくらいの慎重さがあってもいいかも知れない」
また、選手の中には、自分にある程度の限界を感じてくると、それなりの勉強をしている人もいるだろう。
何と言っても、野球選手としての寿命は、普通でいけば、
「38歳くらいまで現役でいられれば、御の字」
ということになる。
しかも、体力勝負で、
「ケガもつきもの」
となると、それくらいのことを考えていても、当然といえる。
アイドルグループにもあるではないか。
「将来のことを考えて、アイドル活動をしながら、いろいろな可能性に挑戦する」
というところ、
たとえば、
「バラエティ」
であったり、
「芸術への道」
であったり、
「舞台などに進む人も多い」
という、
「アイドルだって、いつまでも、外見で売れるわけではない」
実際に、ピンでアイドルやお笑いをしていた人が、絵で、才能を生かしたり、映画監督として、活躍していたりする。
それを考えると、
「第二の人生」
というのを模索するのも、当たり前というものだ。
それを怠っていると、そこで人生を見失ってしまい、
「下手をすれば、変なものに手を出したりして、取り返しのつかないことになる」
ということである。
そんなことを考えていると、
「薬や、借金で人生を潰す」
という、元芸能人であったり、スポーツ選手も少なくない。
つまりは、
「どんな職についていても、人生、終生勉強なのである」
と言えるだろう。
次に、球団から、
「戦力外通告」
というもおを受けたりした場合のことだが、シーズが終了すると、そこで、
「トライアウト」
というものがある、
言葉は非常に悪いが、分かりやすくいうと、
「敗者復活戦」
とでもいおうか?
そこでは、各球団のコーチか監督も来ているのか分からないが、各球団が主催という形になって、描くチームから、
「戦力外通告を受けたが、まだ、現役としてやりたい」
という選手が、一堂に返して、
「そこで、再度、テストを受けることができる」
というものだ。
選手は、そのテストを受けて、その時の動きはその他で、球団関係者の目に留まれば、そこで晴れて契約ということになる。
作品名:バタフライの三すくみ 作家名:森本晃次