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バタフライの三すくみ

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 そんなアナフィラキシーショックは、一種の、
「二次災害」
 のようなものではないだろうか?
 実際に、学校を退学していく生徒に何もできないのは、先生としても、
「どうしようもない」
 ということになるのだろうが、
 だったらせめて、
「そんな生徒が生まれないように、運動する:
 などということがあってしかるべきではないだろうか。
 それすらできないというのであれば、本当に、問題なのは、この、
「二次災害」
 の方であり、
 これを人間の身体の作りと同じように、
「仕方がないことだ」
 ということで許されるのだろうか?
「自分たちには関係ないことなのに、先生全員がそんな風な目で見られるのは、心外だ」
 などと言っている連中こそ、
「本当の害悪なのではないだろうか?」
 と言えるだろう。
 そのことの本質に、気付いている人は少ないかも知れない。
 それが、本当は一番の問題なのかも知れない。
 それを思うと、昭和の頃に流行った言葉、それは、先生が不良生徒に向かっていった言葉であったが、今度は、それを生徒の方が、先生に向かっていうことになるだろう。
 その言葉というのが、
「腐ったミカン」
 というものだ。
「たくさんの綺麗なミカンがある中に、たった一つ腐ったミカンがあるだけで、すべてが腐ってしまう」
 ということで、
「だから、腐ったミカンである、不良生徒は、除去するしかない」
 という考えだ、
 そこには、
「腐ったものを元に戻すということはない。なぜなら、腐ったものは、二度と元には戻らない」
 ということだからだ。
 だから、わざわざ、
「腐ったミカン」
 という表現をしたのだろう。
 だからこそ、
 スポーツ推薦」
 などにおける、二次災害を起こさせる先生も、
「腐ってしまった根性は二度と元には戻らない」
 ということで、ことわざにある、
「覆水盆に返らず」
 ということになる。
 そして、願うとすれば、ことわざとすれば、
「因果応報」
 ということになるのだろう。
「巨大ブーメランが戻ってくる」
 ということが、その二次災害を起こさせた先生たちに対しての、報いであり、
「どうせ、生徒のことなど考えておらず、いかに今の激務を乗り切ることができるか?」
 ということしか考えていない。
 そもそも、
「腐ったミカンの集まり」
 であるくせに、さらに激務を押し付けようというのだから、
「学校教育が崩壊している」
 というのも当たり前だというものだ。
「すべては大人の都合」
 ということであり、
「その犠牲になっている生徒たちは、実に可哀そうだ」
 ということである。

                 他人事

 プロ野球選手が、引退をせずに、もう一度、
「プロ野球の世界に復活する」
 ということもできる。
 一つは、同じプロ野球であるが、
「支配下選手」
 としては契約しないが、いわゆる、
「育成選手」
 として契約するという場合である。
 この場合は、いわゆる、
「三軍」
 あるいは、
「四軍」
 という形で、プロ野球選手という形になるのかどうか分からないが、
「今のままであれば、プロ選手として、試合には出れない」
 ということである。
「成績がいいから、一軍に上げる」
 ということが簡単に行われるが、それができるのは、二軍からである。
 二軍は、あくまでも、一軍の下部組織なのでできるのだ。しかし、これが、
「育成選手」
 ということであれば、再度、
「支配下選手」
 としての登録となる。
 そうなると、市街化選手にできる人数も確か決まっているだろうから、簡単にはできない。
 そうなると、
「二軍と三軍の壁」
 というのは、かなり大きなものだといえるだろう。
 しかも、一度は、一軍にいたこともある選手であれば、ある程度年齢も行っている場合はなかなか難しい。
 今では、
「30歳からのデビュー」
 というのも珍しくはないし、選手生命も伸びていることから、まったくありえないことではないが、なかなか難しいだろう。
 そんなこともあって、もう一つ、
「プロ野球に復帰できる道」
 というのがあるのだ。
 それが、いわゆる、
「ノンプロではない。いわゆる、独立リーグ」
 と言われるものである。
 これは、各地で今増えているもので、ノンプロやプロ野球のように、
「企業が宣伝のために、球団を所有している」
 というものではない。
 それこそ、
「将来のプロ野球選手を育てる」
 という目的をもって結成されるものだ。
 だから、結構、プロ球団から戦力外通告を受けた選手であったり、監督コーチなども、現役を引退した人が、チームで監督や、コーチをしているというのも珍しくもない。
 つまり、
「ドラフトにかからなあったが、実力があって、プロを目指す人のための、球団であり、さらに、一度解雇された選手が、再度プロの舞台に復帰するために、用意された舞台ということになる」
 これらの球団であれば、プロ球団の、三軍などよりも、いいかも知れない。
 実際の、給与であったり、選手として、どう使ってくれるかということにもよるのだろうが、
「独立リーグ」
 という考え方もあるということなのである。
 独立リーグというのは、歴史は浅いと言えば浅いが、いつの間にか定着している考え方もあった。
 最初の頃は、
「元お笑いタレントの人が球団を持って、監督をしている」
 ということであったり、そのチームの女性選手が、人気で、実力もさることながら、
「結構、可愛いということで有名にもなった」
 のである。
 さすがに、チームが増えてくると、それぞれの各地区で、たくさんのチームが出てくる。
 各地でリーグ戦が行われるのも、そうだが、プロ野球球団が、どうしても、数に限りがあるので、全国には合っても、中途半端な都会にはなかったりする。
 そのため、年間数試合くらい、地元を、まるで、
「巡業する」
 という感覚で試合が行われたりした。
 それでも、なかなか来ることも少ないので、独立リーグでもあれば、結構客が入ったりもするだろう。
 特に、四国のように、地方に、一つもプロ野球球団がフランチャイズを置いていないところもあるわけで、それも寂しいところである。
 ただ、実は、以前に、
「四国に球団をつくろう」
 という話もあった。
 当時は大阪に球団があり、今は福岡に移転したところであるが、元々、そこの有名な監督が、球団側の、
「関西圏に球団が密集しているのは、どうにもならないのか?」
 という話から。
「じゃあ、四国に球団を移せばどうですか?」
 という話になったというが、結局は実際には、実現しなかったという経緯があった。
 どうしても、支援してくれる大きなスポンサーとなるところと、観客動員がどうしても見込めないということだったのではないだろうか?
 ただ、その球団が、身売りして、福岡に移転したことから始まって、
「地元球団」
 というイメージが滲み出るようになり、それまで球団がなかった地方である。
「北海道:
 あるいは、
「東北」
 に球団ができたりしたのだ。
 北海道は、どうしても、寒さからか、
「ドーム球場でもないと、野球ができない」
作品名:バタフライの三すくみ 作家名:森本晃次